佐藤正午のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
拳銃を拾ってしまったら...届けるのが普通でしょう。でも吉川少年は届けなかった。復讐するために。九州から北海道までの復讐劇かと思いきや、ライラックをプレゼントするために同じく九州から北海道へ奔走する蜂矢さん。同じ西海市から薄野へ同じ時に旅をし、同じ時に帰ってくる。そして繋がる。途中まではうまく入り込めず、読むのやめようかなと思っていたのにいつの間にか夢中で読んでました。読み進める中なんだか引っかかるものがあったのですが、あとがきまで読んだ時ようやくわかりました。携帯電話が出てこない。連絡や地図、行き方など今では携帯電話を使うのが当たり前。携帯使えばいいのに...無意識に引っかかってました。それ
-
Posted by ブクログ
【本の内容】
結婚5年目の冷めきった夫婦の「噂」、赤い手袋をはめて街に現れる娼婦の「噂」、不幸な事件で夫を亡くした美女の「噂」、奇妙な癖を持つデパート店員の「噂」…。
小さな街に暮らす人々の平凡な人生に隠された過去と事件。
男がいて、女がいて、そこからはじまる愛すべき人間ドラマ。
地味な日常にあざやかな彩りを添える、自分ではない誰かのうわさ話7編。
[ 目次 ]
[ POP ]
で、何がいいたいの?…だめだめ、佐藤正午を読んだ後そんな野暮なこと言っちゃあ。
ストーリーだけを話すと平凡で、怒涛のような盛り上がりはないんだけれど、例えば太宰治を読んだ時の感じに少しだけ似ている。
ち -
Posted by ブクログ
【本の内容】
彼女はぼくと同じ18歳だった。
初めての女性だった。
好きかと尋ねられて頷いた―家族以外の女性についた初めての嘘。
嘘を重ねるために他の女性を拾い、途切れ途切れに続いた彼女との関係も、ぼくが街を出ることで終止符が打たれた―。
そして長い時を経て、ぼくは再び彼女と出逢った。
(「糸切歯」)青春のやるせなさ、ほろ苦さを瑞々しい感性で描く秀作集。
[ 目次 ]
[ POP ]
彼はいつも止まっている。
些細なことにも途方に暮れる。
そうやって、ゆっくり進む。
感情がスローなペースで読者の心に浸透していく。
この主人公はシャーレに入った水のように純粋で無垢で磨れて -
Posted by ブクログ
旅行用にボロボロにしてもいい文庫を親から借りたので読みました。なんと自分が生まれる前に書かれた本だったなんて。
すばる文学賞受賞作品だったそうです。たしかに400ページほどのちょっと眺めの小説だったのですが、すらすら読むことが出来ました。文庫の後ろで佐伯彰一さんの解説には「軽み」を身につけた日常系ミステリーというような内容でした。
本作品は日記という体で文章が書かれています。重大な犯罪が起こる、予想もしないトリックがある、巧みな文章構成で読者をはっとさせる、というような内容ではなく、それはたしかに日記として読める少し不思議な日常といった感じでしょうか。やはり何よりの特徴はさらっとした口当た