あらすじ
深夜営業の酒場、〈人参倶楽部〉。マスターの元には、それぞれに事情を抱えた客が夜ごと訪れる。不倫に疲れた女、すべてが冗談のような小説家、勤め帰りのホステス、来るはずのない女を待つ男……。人々はグラスを傾けながら、他愛のない言葉を交わし、人生を紡ぐ――。静謐な夜の帳で絡み合う、男と女の儚く哀しい恋愛模様を、透明な文体で描く連作短編。
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Posted by ブクログ
深夜営業のスナック「人参倶楽部」のマスターと、そこに集う人々の、大人な連作短編集。
マスターが、妻子がいるくせに、すぐに女性客と懇ろになっちゃうのがどうなのよ?って感じの、狭い世界での物語なんだけど、最後まで読むと、こういうのもアリなのかねぇ?と夫婦の不思議さを感じる。
Posted by ブクログ
佐藤正午の人参倶楽部を読みました。
地方都市のスナックを舞台に透明な筆致で描かれた恋愛の物語でした。
真夜中のスナックで妻子がいるのに、ときどき女の子と付き合っているスナックのマスターが主人公です。
不倫に疲れた女、冗談だけの小説家、来るはずのない女を待つ男といった人物たちがマスターとたわいもない会話をしていくなかで、それぞれの人物像が浮かび上がってきます。
それぞれの登場人物の視点で、思い通りにいかない恋愛の物語が語られていきます。
マスターの人間的な魅力にひかれて彼らはスナックに集まってくるのでした。
最後に登場する主人公の妻の描写が特に秀逸だと思いました。
Posted by ブクログ
スナックってあんまり行ったことないけど、BARは好き。
で、バーテンダーとかマスターとかって、もうちょっと真面目よ。
この人ったら、女たらしで、一見いい人そうだけど最悪な男だなって思った。
まあ、そういう人も中にはいるってことかな~
Posted by ブクログ
人参倶楽部という深夜営業のスナックでのマスターと客にまつわる連作短編集。
浮気性のマスターがなんだかふわふわしていて、こんな人いるよなあとと思いながら読んだ。
常連の話やマスターのすったもんだがなんだか身近な話のように感じられてほっこり。