長尾和宏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ長尾先生は安楽死反対派なのかな!?
本の中で、順調に安楽死特区構想が進んでいたにも関わらず、非現実的な展開でズタズタになってしまったのがとても残念。また、安楽死の方法の薬が苦痛を伴う描写なのにも悪意を感じる。(スイスでの安楽死はもっと自然に眠るように行われているよう。)これをもって、安楽死制度が良くないとは言えないと思う。
そりゃあ、自然に穏やかに枯れて逝けるのが一番。
しかし、痛みや身体不自由、認知症等の状態になると、なかなか尊厳を守ってもらえない介護や医療を受けざるを得ず、また、近い大事な人への負担を負わせる。病状の苦しみに加え、これらによる精神的ダメージも計り知れない。
これらから解放されるための安楽死制度は、患者自身の尊厳に他ならない。日本でも是非進んで欲しい。 -
Posted by ブクログ
ちょっと、いや…だいぶ重~いタイトル!東京オリンピック後の日本…高齢社会により社会保障費が増大し国の財政状況は悪化の一途を辿っていた…。2024年、国と東京都はオリンピック関連施設やその周辺住宅地や施設を買収するとともに、法整備をすすめて「安楽死特区」をスタートさせた。末期がんで余命宣告を受けている元副都知事、難病を発症し日常生活に介護が必要となった元薬剤師は恋人であるカメラマンと共に、そして認知症の診断を受けた女流作家が、安楽死を望み移り住むことになったのだが…。
自分らしく、自分で自分のことがわかるうちに死にたい…それが自らの思いだとしても、家族は納得できないケースも多いですよね。自分がちゃんと意思表示できるうちにと、エンディングノートをつけたり、家族と前もって話をしておくのも必要なのかもしれません。
でも、この作品は『小説「安楽死特区」』と銘打ってある通り、小説です!ラストの意外な展開に驚きました。なんで…??どうして??こうなっちゃうのか…が、自分の中で腑に落ちないんですよね…。 -
Posted by ブクログ
一言で表すのは難しい作品。
気持ちがいい、スッキリとした終わり方ではなく、酷くモヤモヤとして不快感が残る作品でした。
ただ、それが決して悪いことでなく正しい終わり方なのだと私は思います。
物語は、何人かの視点によって進んでいきます。最初は、どのように話が進んでいくのか理解しにくかったですが1/3ほど読んだ頃にはどういった風に話が進むのか理解できました。
また、作中にはタイトル通りの安楽死特区が出てきます。それがいいものか、悪いものかはみなさんが読んでみて判断してほしいです。
何故、安楽死特区ができたのか。
どのような人が集められたのか。
世論はどうなのか。
安楽死をしたいと願っている人は救われるのか。
この作品は、読んで終わりではなく。
読後に、考え続けることが何よりも大事だなと感じられました。本をきっかけに何かについて思考することが好きな人にはおすすめです。
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Posted by ブクログ
父が突然、「俺は溺れ死にたくないからな!痛くない、苦しくない死に方がしたいからな!!」と謎のリビングウィルをしてきて、何かと思ったら片手にこの本を握り締めていた。
長尾和宏先生、今まで存じ上げなかったが、著者プロフィールを見ると沢山の肩書きも著書もお持ちのすごそうな先生である。『病気の9割は歩くだけで治る!』という本も書いてるらしい、、、なんだかその先を読む気が失せてきたが、頑張って本文も読んでみた。
読んでみるとかなり面白かった。まず構造が興味深い。長尾先生は今まで様々な著書で在宅医療(自分の家で死を迎えること)の素晴らしさを語ってきたらしい。この本は、それを盲信していた読者が自分の親に実践したらとんでもなく酷い目にあって、腹いせ?に長尾先生に怒鳴り込んでくる経過を描いたドキュメンタリーである。
担当医でもなんでもなかった長尾先生に怒鳴り込みにいく患者家族、ちょっとあれ??と思ったがそこはまぁ置いておいて、在宅で死を迎える人の姿がどんなものか知らなかった私としては、患者が死に至るまでを詳細に記録した家族の手記は本当に生々しく衝撃的なものであった。
死の直前に苦しい、、苦しい、、と呻き、動く力ももう無いはずなのに最後の力を振り絞ってもがき苦しみ、そしてこと切れる。
それを何も出来ず傍で見つめるだけの家族は、本当に気が狂いそうな気持ちになるだろう。自分が殺したと思ってしまうのも無理はない。
薬の投与などの治療行為を家族が行うことは、死の受容を難しくする要因の1つなのではないかと感じた。医者がやれば、医療行為のプロの手を尽くしても助からなかったんだなと、一応の納得は出来るし、なんなら医者を責めることが出来る。
死に対する医者の役割を再認識すると共に、在宅医療が今後発展していくのは非常に難しそうだなと感じた。私が死ぬ時も、こんな苦しい思いを家族にさせたくないのでぜひ病棟で死にたいなと、この本を読んで強く思った。
在宅医療のメリットを語った本も読んでみたい。
あと、良い医療は良いコミュニケーションから生まれるのだなとつくづく感じました。