長尾和宏のレビュー一覧
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傾眠(呼びかけると目を開ける)・せん妄(死の壁、衰弱していく身体の中で、最後の生命力と、あの世へ向かうエネルギーが押したり引いたりとせめぎ合いをしているかのような状態)→意識レベル低下→下顎呼吸から呼吸停止へ
譫妄への対処がカギ。
平穏死は難しい>コロナで余計に。在宅療養支援診療所のみとり実績のあるかかりつけ医師を探す。>探そう。葬儀屋と話してみる。平穏死させてくれる施設を探す。転倒骨折寝たきりを予防。省エネモードの終末期老衰末期では脱水を恐れず点滴の決定に慎重に。緩和治療があることを認識しておく。救急車を呼ぶことは延命措置を選ぶこと、平穏死を選ばないことと認識する。 -
購入済み
近い未來
67歳です。今は元気ですが、死はそれほど遠い未来ではありません。延命処置はするなと毎年誕生日に文書で家族に渡しています。
でも、自分がその状況に成ったとき意識が朦朧としていても、1日でも長く生きていたいと願うことはないのか。動物的な生存本能です。必死に生にしがみつく姿を想像してしまいます。平穏死は最高の逝きかたと今は考えますが、その時の自分の感情がどうなるか解りません。 -
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傾眠(呼びかけると目を開ける)・せん妄(死の壁、衰弱していく身体の中で、最後の生命力と、あの世へ向かうエネルギーが押したり引いたりとせめぎ合いをしているかのような状態)→意識レベル低下→下顎呼吸から呼吸停止へ
家で看取ろうと思っても、この「死の壁」を想定しておかないと、急に怖気ついてしまい、救急車を呼んでしまう人もいます。ですから私は、あらかじめ、理解してくださりそうなご家族には「そろそろ死の壁がやってくるでしょう」というお話をします。か「しかし慌てて救急車を呼ばないように。周りが思うほど、ご本人は痛くも苦しくもありません。聴覚は最期までしっかりしていることが多いので、あまり刺激するような内 -
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家族や両親が健康なうちに読んでおいて良かったと思う。
日本の延命を優先させてしまう事情、人間らしくない最期を迎えること。
本当に本人の意思に従っていない医療。
家族が理解していても、知識がないために慌ててしまい、結局最期は管だらけで自分でご飯も食べられず寝たきりで延命させられ死んでしまう…
こんなのすごく恐ろしいと思う。
緩和医療で自宅で痛みを取りながら、自分でご飯を食べ笑顔で過ごし、最期は自然に枯れるように死ぬ。
それを望んでいたのに、救急車を呼ばれ、延命させた結果、人工呼吸器や胃ろうを造られることも。
在宅看取りと決めているのであれば、まずは在宅主治医に連絡しなければならない。
いった -
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ネタバレ長年地域の在宅医療に従事されてきた長尾先生が、とあるご遺族が持ち込まれた、末期肺癌+慢性閉塞性肺疾患のご家族に緊急在宅導入をしてうまくいかなかった事例の感情の吐露と医療機関とのやりとりを詳細に記されています。
読んでいて、現在の日本の在宅医療の課題、、、
・入院中の主治医による予後告知のありかた
・急性期病院が在宅医療を実感できているか、また在宅医療施設ごとの細かい能力の吟味ができるか
・(緊急)在宅導入における退院前カンファの重要性
・在宅初回訪問時の家族へのセルフケア説明、予後説明
・癌だけでない併存疾患による重篤化の鑑別と対応
・緊急往診を”いま”するかの判断基準
・つらい本人・家族 -
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今時の私たちに死は遠い存在で見ないし、考えない。でもラストのイメージを共有する事はきっと安らかな老いへとつながっていく。人生後半を意識したら是非読みたい一冊。
8割の人が老衰や認知症の終末期での延命治療を希望していないにも関わらず、現実は8割の患者さんに何らかの延命治療がされているとのこと。
自然死を待つ人でも緊急時には家族は思わず救急車を呼んでしまうだろう。それが正しいか否かではなく、そうすることが皮肉にも自然死させない状況をつくってしまう。それを心得ておかなければならないのを今さらのように気付き、在宅医療の大切さを感じたのであった。