長尾和宏のレビュー一覧
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今時の私たちに死は遠い存在で見ないし、考えない。でもラストのイメージを共有する事はきっと安らかな老いへとつながっていく。人生後半を意識したら是非読みたい一冊。
8割の人が老衰や認知症の終末期での延命治療を希望していないにも関わらず、現実は8割の患者さんに何らかの延命治療がされているとのこと。
自然死を待つ人でも緊急時には家族は思わず救急車を呼んでしまうだろう。それが正しいか否かではなく、そうすることが皮肉にも自然死させない状況をつくってしまう。それを心得ておかなければならないのを今さらのように気付き、在宅医療の大切さを感じたのであった。 -
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現在も活躍中のようですが、40年間医者として働いてきて言いたいことを我慢してきたこの本の筆者である長尾氏が、今まで言いたかったことをまとめた本です。医者という表看板を背負ったままでは、言えなかったこと、でも一般の人に伝えたいメッセージがこの本には集約されています。
昨日(2026.7.24)ピアノ練習を終えて立ち寄った駅近くの本屋さんで見つけた本です、最近はネットで気軽に購入することが多くなりましたが、このように本に出会えるのは、実際に本屋さんにいくのに限りますね。
以下は気になったポイントです。
・患者負担が年々増える 中、今後の健康維持のために最も必要なのは「 セルフメディケーション」の知識だと考えている 、「セルフメディケーション」とは、 自分自身の健康に責任を持ち、 軽度の身体の不調は自分で手当てすることである(P4)
・医療の役割の大黒柱は「緊急医療」 や「外科手術」 などの 急性期医療 だと考えている。 それ以外の医療、 特に 生活習慣病などの慢性期医療は、必須の医療というより 自己管理の領域である。 医者をやめてから このような思いを強く抱くようになった(P18)
・風邪だと思った時は無理して食べない方がいい、栄養をつけないとウイルスに勝てないなどと何かお腹に入れようとする人がいるが、 そんなことしなくて良い。1日だけ プチ断食( 水は飲む必要あり)することで、 オートファジー機能が活性化して風は早く治る。 無理やり食べるといや 心臓に負担がかかって吐いたりして辛くなる。 断食を開始して16 時間経つと オートファジー機構が活性化すると言われている、 動かない じっとしていることが大事である、 寝ているのが一番いい (P22)
・寒い日に街に出れば誰でも何らかの風邪 ウイルスに感染することがある、 それでも体の免疫システムで発症に至らないだけである。 たまたま運悪く ウイルスに当たってしまったのではなく、 免疫力が低下した時にウイルスの侵入・ 増殖を阻止できなかっただけである。 だから 免疫力を低下させないように 常に工夫しておくことが最大の防御 である(P23)
・ 多くの病気はその原因に気づき 理解して自分で治すものである、 症状から原因を探し出してどのようにすれば治るのかを患者にアドバイスすることが医師の仕事である。薬は その過程における期間限定の最小限の 補助的役割を担うものである、 病気と向き合うのは医師ではなく 患者自身である(P27)
・前橋 レポートは1994年に学童へのインフルエンザ 集団予防接種が、義務から 民意 へと変更される政策判断に大きな影響を与えた(P30)
・ mRNA タイプのワクチンと称する遺伝子製剤は百害あって一利なし、 と 書籍や公演で訴えてきた。 新型 コロナ ワクチンの危険性については「 政治とワクチン」を読んでほしい(P33)
・歩きながら 太陽に当たる、 これをしないならばどんな健康法も無意味であると断言できる。紫外線はビタミン D を生成するために必要である、 また一般にウイルスは紫外線にとても弱く 紫外線に当たると不活性化する、感染症にやられないためにも 日光はとても大事である (p37)
・朝7時に太陽の光を浴びればその15時間後の夜10時ぐらいには睡眠ホルモンの、 メラトニンが出てきて自然に眠たくなる。 朝 太陽の光を浴びながらの散歩は結果として、 睡眠の質が高くなる (p38)
・歯磨きで大事なのは「磨くのは歯ではない」ということである、 はと歯茎の間に隙間がある、 これを歯周ポケットと呼ぶが、 ここに食べ物のカスが溜まる。 そのカスを除去することを 歯磨きというのである(p68)
・健康のために口を動かすことは大事である、 普段から舌を回す 体操をするのが良い、 歯の本数も大切だが舌の筋力維持も大切である、カラオケがとても おすすめである(p79)
・血糖値 スパイクを防ぐ方法としては、糖質を多く含む食べ物( 白米・ 白パン・ スイーツ)を控えめにして、食物繊維やタンパク質を多く含むもの(ごぼう、オクラ、海藻、豆腐、魚類)を これまでより多く食べることである(p91)
・ リウマチになった場合 日々の食事を改善するのが良い、 まず 砂糖をやめる、 炭水化物を制限する。白米や 麺類の制限である、 ゼロにしなくてもいいが 減らすこと。さらに 断食の時間を作って体のオートファジー機能を活性化させる(p98)
・認知症に効果があるのは 「小旅行」である、温泉は最高である。非日常の場所に移動することで自然に歩くし脳も刺激される「 旅行療法」とも言える。 美しい景色や 家族との時間は 記憶障害があっても「感情の記憶」 として 心に残る、 そういう幸福感は生きる意欲につながり 元気が出る(p107)
・便秘に対する対処法として、 食事改善とウォーキングがある。 便秘になる理由は「腸内フローラ」と自律神経の乱れである。従って、 いち早く 腸内フローラ の改善に取り組むべきである。 そのためには食物繊維が多いもの(ごぼう、ほうれん草、キャベツ)を多く取る、 バナナ・ りんご ・キウイ などの果物、 わかめ・ 昆布・ ひじき などの海藻類も良い。町内の善玉菌を増やす、ヨーグルト・ 納豆・味噌 などの発酵食品も良い。主食をお米や パンではなく「玄米」に変えてみるのも良い。水を多く取るように心掛ける。 朝ごはんは必ず食べる (p130)
・人間の心臓は1日に10万回 拍動する、 寿命を80年と仮定すると 一生に約30億回 拍動し、 大体そのあたりで停止するように心臓はできている 早く 拍動するということは早く死ぬということである、 脈拍数は早くていいことは何一つない、 血圧上昇については おおらかに考えても良いが、 脈拍数は注意しなければいけない(p177)
・肥満があって コレステロールが高いのは「痩せなさい」 というサインに、 薬を飲みなさいということではない (p182)
・がん細胞は、人間の高度な糖質 代謝機能を利用して成長し 生存する。 これは「がん」の特徴を理解する上で重要な視点である。従って人間には「 がん」が多く 他の動物には癌が少ない、がんだけは、生活改善などの事情 努力だけでは、予防・ 抑制・ 治癒できない部分を大きく持っている (p199)
2026年7月24日読破
2026年7月25日作成 -
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ネタバレ重い内容ではあるが、各登場人物の視点で描かれた短編が時系列で連なる形で書かれており、読みやすかった。
母が末期の肺腺癌で、苦しみながら死んでいったこともあり、私自身は安楽死には比較的賛成派であり、無理な延命治療はやめるべきという立場ではある。
自分がどんなに延命治療を拒否したいと常日頃から言っていても、人工呼吸器が必要な状態になったときに家族に強く言われると、人工呼吸器がつけられてしまう状況も見てきた(ちょうどそのタイミングで私がその場にいなくて、パニクってた父が「つけてくれ」と言ってしまった)。
リビングウィルとかちゃんと用意しても、その通りにしてくれる保証はあるのだろうか。
裏側の事情も知りつつ、安楽死第一号として突き進む池端貴子の決意・意思を、元恋人である鯨井が自身のエゴでぶち壊してしまうところがなんともいえなかった。貴子がもしもあの状況を知り得たとしたら、果たして喜ぶのか怒るのか。どっちだろ。 -
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ネタバレ1/23から映画封切りの『安楽死特区』の原作本。映画も観たが、併せて読んでみた。
簡単なあらすじとしては、近未来小説で、国が医療財政破綻から脱却する施策の試行のために、東京都内に「安楽死特区」を作って安楽死が認められる区域にその願望がある末期患者を住まわせるというもの。その後、数回の医者とのカウンセリングを受け、安楽死したいという意思が変わらなければ、医師から飲み薬が処方され、それを飲めば苦しまずに10分程度で死を迎えることができる…
著者の長尾和宏さんは元医師であり、病院勤務時代に感じた延命治療への疑問や尊厳死の重要性があり、開業当初から在宅医療に取り組んだ方とのこと。非常にリアルな話だった。
末期の病を抱えた患者の立場、家族の立場、医者のスタンスは個人個人で違う。スイスで認められている安楽死が、日本で認められないのは日本での家族の結びつきや、しがらみによるものが大きいとのこと。
小説では複数の人物が章の主役となり淡々と物語が進んだが、映画ではラッパーの若い男性とジャーナリストの女性が主役となり話が進む。バイプレーヤーとして平田満、余貴美子の演技が鬼気迫り凄かった…
(もし映画を観に行く場合にはエンドロール終了後までしっかり観てください。後悔します。)
また、小説は2019年に5年後のことを書いている。今は2026年…安楽死の法案はまだ実現していない。
なかなか難しい問題であり、賛否両論あることは間違いない…
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病気は歩けば治る!病気を予防したければ歩け!健康になりたければ歩け!
歩きに特化した一冊だ。
第1章 病気の9割は歩くだけで治る!
1.現代病の大半は、歩かないことが原因だった
2.糖尿病、高血圧…生活習慣病は歩くほどに改善する
3.最大の認知症予防は計算しながら1時間歩くこと
4.うつ病も薬要らず、歩くだけで改善する
5.国民病の不眠症は、歩くだけで解決する
6.逆流性食道炎も便秘も一挙に改善、腸内フローラが脳を変える
7.線維筋痛症も喘息もリウマチも、痛い病気こそ、頑張って歩け!
8.がんの最大の予防法はこんなにも単純だった
9.風邪も歩いて治せ ただし体力に余裕のある人は
第2章 医療の常識に騙されるな
10.なぜ歩くことは国民運動にならないのか?
11.薬で老化は治りません
12.ライザップより、ウォーザップ! お金は一銭もいらない
13.「骨折=手術」とは限らない 骨折しても歩くことを忘れるな!
第3章 健康になる歩き方
14.正しく立つ3つのコツ
15.骨盤を意識すること、ありますか?
16.腕を振るのではなく肩甲骨を動かす
17.〝脊椎ストレッチウォーキング〟のススメ
18.川柳ウォーキングのススメ
19.自分に合った靴を選ぶ3つのヒント
20.手ぶら恐怖症から卒業しよう
21.まちをフィットネスセンターにしよう!
22.腰や膝が悪い人におすすめの歩き方
23.障害があっても歩行補助具で歩く
24.自転車ではダメか? ジョギングでもダメか?
第4章 歩くと未来が変わる
25.セロトニン顔をめざそう!
26.歩くと頭が劇的に良くなる二つの理由
27.うまく歩くと寿命が確実に延びる
28.歩行は脳を変え、人生を変える
29.偉人たちが偉業を成し遂げたのは、歩いていたから
この目次を見ればわかるように、本書に書かれているのは、「歩くことは身体に良い」ということだけである。
よく歩くことが身体に良いことは昔から知られている。知識としては知っていても、実際によく歩いている人は少数派だ。だから、身体の不調を訴える人が増えている。本書で述べられている、よく歩くことの具体的な効用を読めば、歩く意欲が増すだろう。
著者が目指しているのが、医師としての経済的成功ではなく、不調を感じている人が幸せな生活を送ることにあると感じるため、好感が持てる。
大きい字でわかりやすく書かれているため、気軽に読める。体の不調を感じる人や、運動不足を感じている人にお勧めだ。 -
Posted by ブクログ
歩くモチベーションがなくなった時に読むため、そばに置いておきたい本。
1章と2章は、歩くことがどれだけ身体に有効かを教えてくれる。3章でやっとどう歩けば良いか教えてくれる。
○実践すること
教わった3つのポイントを意識して、いつもの散歩コースを歩いてみる
○まとめ
病気の9割は歩くだけで治る!
- 表紙
- 簡単、無料で医者いらず
- 歩行が人生を変える29の理由
- 医者に払う金があるなら靴に使え!
- 現代病の大半は、歩かないことが原因だった
- 著者:長尾和宏
- 第3章 健康になる歩き方
- 正しい歩き方になる3ポイント
- ①「丹田」(おへその下あたり)を意識する
- ②少し胸を開いて「肩甲骨」を寄せること
- 肘を後ろに引き、お腹より前に出さない
- 体操①両手をそれぞれの肩の上に置いて、曲げた肘を大きく回すようにして肩を回す
- 体操②首をすくめるように両肩を上に上げてから肩甲骨を寄せながら肩を下に下げる
- 体操③両腕をななめ上に伸ばした後、上げた腕を肘を曲げながら、ゆっくり背中のほうに下ろしていく
- ③「骨盤」を少し前傾する
- 「丹田」を意識したまま、お尻の穴を締めてヒップアップさせる
- 歩幅はちょっと広めに。歩幅も年齢が出やすい。
- かかとから着地して、足の上に上半身をまっすぐ乗せる
- 脊椎ウォーキングのすすめ
- ポイント①下腹を下から持ち上げるように引き締める
- ポイント②頭頂部を紐で引き上げられるように、背筋をしっかりと伸ばし、軽く胸を張る
- ポイント③膝を軽く伸ばし、足先を引き上げ、かかとから着地し、着地したかかとの上に素早く腰を乗せていくこと
- 川柳を作りながらウォーキングするのも認知症予防になる
- 自分にあった靴を選ぶ
- 土踏まずの部分のアーチラインが合っているか
- かかとをつけたときに、足のカーブに合っているか
- 横幅が窮屈ではないか
- つま先が当たったり指が曲がったりしていないか
- 足の甲が圧迫されていないか
- くるぶしが当たらないか
- 歩きたい!と思える靴か
- 高価な靴は、歩かなきゃ!という気持ちを作る良い材料
- 街をフィットネスクラブにしよう
- 手ぶらで移動する癖をつける
- 雨の日は地下街を歩く
- 降りるべき駅の一駅手前、二駅手前で降りてその分歩く
- ショッピングしたら、荷物をコインロッカーに預けて、街を散歩する
- 毎日の空間がフィットネスセンターに変わる
- 「1日のどこを歩けるか」を考える達人になろう
- 「ノルディックポール」を使うことで上半身の運動が増えるので、普通のウォーキングよりも最大1.5倍の運動効果があると言われています。ちなみに全身の運動は数倍から10倍増えるそうです。
- 歩くことの延長は、走るより踊る
- 歩けば血流が良くなり、脳内の酸素も増えるだから、頭の回転が速くなる。
- 歩けば脳が刺激され、神経細胞が増えてネットワークも活性化する。だから頭も良くなる。
- 毎日10,000歩なり8000歩なり、自分の体力に合わせてたくさん歩いている人は、脳がまず健康になる。脳が変われば、思考の癖が変わって、人生が豊かになる。
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Posted by ブクログ
実際に安楽死が起きた場所や渦中の方の実名も出てきたから、その度に「あれ?小説やったよね?」って混乱することもあり…
それくらいリアリティを感じました。
銀座周辺にあるホテルやマンションがゴーストタウン化してるっていう記述で、「あ、小説やったね 笑」って戻る感じ。
職業と名前が章の始まりに出てきて、その人がその章の主人公になるつくり。
主人公が都度変わるけど、章が変わるまでは同じ人物目線で話が進むから、そこはとても読みやすかったです。
枯れて死ぬのと、溺れて死ぬのと…
という言葉が繰り返し出てきて、それが印象的。
枯れて…というのは想像できたけど、溺れて…が個人的には耳馴染みがなかったから、その状態を想像した時すごく納得できた。なるほどね~
「枯れて死ぬ」のが一番いいとか、「溺れて死ぬ」のは良くないとか、「死ぬタイミングを自分で選ぶ」のはどうなんだとか、価値観とその時の状態によるだろうから、一概に何が絶対に良い悪いとは言えないと思う。
色んな選択肢があって自由に選べたらいいよね。
ただ、難病とかで体が思うように動かない場合(そういう状態の方もお話の中に出てきた)とか、意思表示を確実にできるというには微妙な年齢の場合、選びたいけど選べない、そういう場合はどうしたらいいんだろうね…
読後、色々考えてしまいました。。
来年(だったと思う)の映画、どんな感じになるんだろうって、今から楽しみにしてます。
(期待しすぎない程度に期待してます 笑) -
Posted by ブクログ
2024年──オリンピック後に疲弊した日本で、国家は社会保障費の問題を理由に「安楽死特区」構想を推し進める。物語はその特区が現実味を帯びてきた時代を舞台に、安楽死を選ぼうとする人々と、それに関わる医師や政治家、周囲の人間たちの葛藤を描く近未来医療小説です。
日本尊厳死協会
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中心となる登場人物は、人気女流作家・澤井真子(アルツハイマー型認知症と診断される)、心臓外科医・尾形紘(名医だが葛藤を抱える)、そしてかつての都知事・池端貴子(末期がんで「安楽死特区」の第一号になると宣言する)など。各人物の「どう死にたいか/どう生きたいか」という個人的な事情が絡み合い、医療と倫理、国の政策が引き起こす波紋が物語を動かします。
bookman.co.jp
+1
作中は「死ぬ権利」と「生きる権利」の対立、医師の職業倫理、国家の政策的な思惑といった重いテーマを丁寧に掘り下げつつ、サスペンス的な展開も交えてテンポよく進みます。終盤で起きる“前代未聞の事件”が物語の問いをさらに鋭くします