小説「安楽死特区」

小説「安楽死特区」

1,540円 (税込)

7pt

死にたい、と願うのはエゴですか?
生きていて、と望むのは愛ですか?
~死と向き合っている医師だから書けた、現代人のエゴイズム、そして愛と情~
このごろ、「早く日本でも安楽死を認めてほしい」という人が増えた。
その先にどんな未来が待ち受けているのか、書きたかった。(著者)

あらすじ:2024年、オリンピックで疲弊した東京はすっかり元気を失っていた。
人気女流作家の名をほしいままにしていた澤井真子はアルツハイマー型認知症と診断をされ、
小説が書けなくなる前に死にたいとある決断をする。一方、補助人工心臓手術の名医として
名を上げた尾形紘は、緊急搬送された大手自動車メーカー会長の手術執刀を拒否し、心臓移植
待機中の少女の手術に向かったため、大学病院内外から批判の矢を浴びる。失意の中、医師を
辞める決意をした彼に下されたミッション。それは、安楽死特区の主治医となり自殺幇助に
加担せよ、という受け入れがたいものであった。さらに、かつての東京都知事、池端貴子は
日本初の孤独担当大臣に国から任命されると、末期がんであることを明かし、
「私が、安楽死特区の第一号として死にます」と記者会見を行う…
女と男、それぞれの「死にたい」物語が交差したとき、前代未聞の事件は起きた。

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小説「安楽死特区」 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    本書は、東京の一角で試験的に行われた「安楽死特区」という制度にまつわるお話。もちろんフィクションであるのでご安心を。

    どストレートに、安楽死について改めて考えさせられる内容で「理想の死に方とは?」「終末期をどう生きたいか」という命題に沿って物語が進んでいきます。

    それだけじゃなくて安楽死を与える

    0
    2024年09月23日

    Posted by ブクログ

    2024年に安楽死特区ができるという小説。末期がんの絶望感や認知症の不安感が伝わる物語でしたが、安易な死の選択や国の政策への疑いが提示された物語でもありました。深刻なテーマなのにテンポよく、妙にドキドキする展開でした。

    0
    2024年05月07日

    Posted by ブクログ

    読みやすくも感情が伝わってくる文章。
    作者が医者で本作が小説としては処女作だと知り驚いた。
    2024年の日本に安楽死特区が作られ、そこに関係する数人の人物を通して、安楽死は本当に正しいことなのか?また、辛く痛い思いをしている人を無理に生かすことは必要なのか、その両方を描いている。

    正直最後のどんで

    0
    2021年02月28日

    Posted by ブクログ

    主人公を絞らない形式で、自分の思い入れし易い読み方が出来る。還暦を過ぎた自分には現実的な問題で、フィクションではなくルポルタージュかと思うような設定内容。最後は流石に多少のどんでん返しは有るが…。概ね面白く興味深く読めた。読後感も悪くないので有難い。

    0
    2021年02月11日

    Posted by ブクログ

    めちゃめちゃ近未来の4年後のお話。東京五輪が失敗し、もうすぐそこに見えているのが恐ろしい。書いてるのがお医者さんだけあってその辺リアリティが凄い。

    日本の超高齢化社会の財政逼迫の解決手段として、安楽死特区を作ってみてそれをスタンダードな政策に出来ないかと実験的にやってみたお話。いわゆる緩和ケア、ホ

    0
    2020年04月13日

    Posted by ブクログ

    既に日本の医療保険制度は崩壊してると思う。医療の進歩、高価な薬、高齢者の増加など。これからは、一定の年齢になったら、濃厚治療を保険で行わず、自費で行うのも仕方ない。金持ちが長生きする時代が来るのだと思う。
    そこにこの安楽死問題は欠かせない。筆者はあとがきで「現実にならないことを祈る」そうだが、それで

    0
    2020年03月21日

    Posted by ブクログ

    日本尊厳死協会副理事長など数多くの役職を兼ねておられるドクターの著書。
    とても興味深く読みました。

    自分の死をどう選べるのかとても不安な中で
    リビングウイル、書いていますが……

    「尊厳死」と「安楽死」は全く違うのですね。
    貧乏な私はどうしましょうか?

    ≪ 生き切って 死ぬ時どうぞ 痛くなく ≫

    0
    2020年03月10日

    Posted by ブクログ

     ちょっと、いや…だいぶ重~いタイトル!東京オリンピック後の日本…高齢社会により社会保障費が増大し国の財政状況は悪化の一途を辿っていた…。2024年、国と東京都はオリンピック関連施設やその周辺住宅地や施設を買収するとともに、法整備をすすめて「安楽死特区」をスタートさせた。末期がんで余命宣告を受けてい

    0
    2024年02月06日

    Posted by ブクログ

    コロナ禍前に書かれた医療小説。
    人はいかに生きるか、いかに死ぬか。
    苦しみ抜いて、苦しませ続けて、生きる、生かすべきなのか。どこまで自己決定が許されるのか。
    枯れるように死ぬ。それが叶えばベストだと思う。
    ただ恐れ遠ざけるのではなく、死を見つめ、受け入れ、生をよりよいものにするのが大事だと思う。

    0
    2023年12月28日

    Posted by ブクログ

    患者本人、周りの人、医者の思いに政府の思惑が重なり、なんとも言えない怖さを覚えた。
    特区に入るためにもお金が必要で、お金が全ての現実を見た。
    生きるため、死ぬため、頑張って働かないと。

    0
    2023年03月21日

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