西岡壱誠のレビュー一覧
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■粘り強く考える力を奪うスマホ
「幻想振動症候群(ファントム・バイブレーション・シンドローム)」という現象は興味深い。スマホをポケットに入れて歩いているときに、「今、振動したような気がする」と感じて慌ててスマホを確認したけれど、実際には何の通知も来ていなかったというもの。実はこの現象が私たちの集中力に深く影響を及ぼしていることが近年の研究で明らかになってきた。
■子供たちは論理的思考ができなくなった
「自分で考え、答えを出すことができなくなっている」という傾向。特にその影響が如実に現れるのが数学。
■近年の教育心理学や神経科学の研究では、語彙や概念を覚える際に、実際に「手を動かして書く」ことや、「声に出して読む」といった身体的な行為が、記憶の定着に深く関わっていることが明らかになっている。ある研究では、キーボードで単語を打ったグループよりも手書きで同じ単語を何度も書いたグループの方が語彙の記憶保持率が有意に高かったという結果が出ている。これは身体を使うことで脳内の複数の領域ー運動野、感覚野、視覚野ーなどが同時に活性化し、記憶が「経験」として統合されやすくなるためだと考えられている。
■大人は子供に失敗をさせないようにしすぎる
「失敗回避」を求めるような傾向は実は生徒本人だけでなく、その親世代の影響も非常に大きい。
「失敗させない指導」が長期的に見ると大きな成長の機会を奪ってしまう可能性がある。
人間は挑戦の中でこそ成長する。「挑戦させたくない」という考えは「成長」を放棄することにつながってしまう。これでは子供はどんどん失敗を回避して楽な方に流れていってしまう。
■スマホに振り回されないための5つのルール
①上限ルール「使う時間の上限を決める」
小中学生の間は平日は1日1時間以内、休日ででも3時間以内を上限に設定するのが理想。
②時間指定ルール「使ってはいけない時間帯は「夜」」
寝る前30分〜1時間は脳のクールダウンに必要な大事な時間と言われており、スマホのブルーライトはメラトニンの分泌を妨げ眠りの質が悪くなることが科学的にも分かっている。
③併用ルール「食事中にスマホを弄っては行けない合理的な理由とは」
食事中にスマホを見ていると咀嚼・消化・満腹感を司る脳の働きが阻害され過食や消化不良を招くリスクが高まることが報告されている。また、家族間の会話も減り、家庭内の心理的繋がりが薄れることにもつながる。
④通知ルール「あえて通知を見ない・返さない時間をつくる」
通知は脳の集中力を奪う最大の敵。
⑤向き合いルール「自分でしっかりルールを作れるようにする」
「親が決めるルール」を高校生に上がるくらいのタイミングで「自分で考えるルール」へ移行することが必要。
セルフマネジメントの実践は社会人になってからも大いに役立つ。
■答えを与え過ぎないこと
スマホ時代の学びにおいて最大の落とし穴は「すぐに答えが手に入る」という便利さに頼り過ぎてしまうこと。本当に大切なのは、その情報を鵜呑みにするのではなく、自分の頭で問いを深め考え抜く姿勢である。親が意識すべき最大の勉強法は、「答えを与え過ぎないこと」
■進路を決める際にも「悩ませる」コミュニケーションが必要。「その道で本当に公開しないのか」「他にもこんな選択肢があるけど、どう思うか」と問いかけ子供に「思考の揺らぎ」を与えることが自立した選択につながる。
■不確実で予測不能な時代は「VUCA(ブーカ)」の時代と呼ばれている
・V:Volatility(変動性)
・U:Uncertainty(不確実性)
・C:Complexity(複雑性)
・A:Ambiguity(曖昧性)
つまり「何が正解か分からない」「変化が激しく」「答えがない」時代である。
■「どれが正解か」ではなく、「どうすれば今の選択を正解にできるか」が大事。
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Posted by ブクログ
東大推薦と言えば『東大王』に出ていた鈴木光さんってイメージが強く、どんな人たちが合格しているのだろうとかなり及び腰で読み始めた。
こういう体験記みたいなものはあまり読んでなかったけど、突き詰めたらワタシの好きな実話怪談や私小説につながるような感じでさくさく読み進められる。
とにかく、合格者の方たちは自分の意見をはっきりと述べられる素晴らしい才能の持ち主で、彼らがキラキラした未来を作り上げていくんだろうと楽しみになる。
恵まれた環境にいる人たちだけと思うところは或るけれど世界を変える力ってどんなところから始まるか分からないし、そういう意味でも読んでよかった気もする。
推薦って理系が多いのかと思っていたけれど、文系の推薦合格者もわりといてそういう意味でも面白く読めた。
将来どうなりたいか、で進学を選ぶ人たちは真摯に勉強し、人との関係を築いていて眩しくて羨ましさもある。
この中でも特に気になったひとがいて灘高校出身の中山さん(仮名)は世界を見ている感じ方なんかも素晴らしいなと思ったし、どんな大人になって活躍していくのか興味津々です。
ますます先の見えない世の中になりつつあるので、世界を変えていく力を持つ若い人たちの考えに触れられる面白いためになる一冊だと思う。
あと東大推薦を目指しているひとにはぜひ読んで欲しいし、東大受験考えている人にも読んで欲しい。
京大や阪大の推薦合格者のはなしももし聞けるなら聞いてみたい。 -
Posted by ブクログ
『東大生も実践中!?活用できる知識にするための能動的な本の読み方』
私がこの本に、帯タイトルをつけるならこんな感じかな。ただ、呆然と本を読み通すのではなく、頭を働かせながら、表紙も含めて書いてある言葉すべてから効率的に学んだり、吸収したりする読書の方法を学べる本。
構成が分かりやすいし、本を読む順番(読み始める前にすること、読んでいる時に取り入れること、読み終わった後にするといいこと、次の本に行くにあたって)で書かれていて、イメージしやすい。
また、各章の中でも①伝えたいこと、②その利点、③具体的な方法 という提示の仕方が変わらない。ちゃんと論点が整理されていて、地頭力がある人が書いたことが伝わってくるから、説得力もあった。
読み方としては、大まかに賛成。慣れるまでは、読書にかかる時間(書き出したり作業を含めて)はかかりそうだが、とても読んでいて活用できそうな知識になりそうなのが好感がもてた。
すべてやるのは難しいが、読み始めの準備や、たくさんある積読の中でも題材を絞りパラレル読みをすることなどは、すぐできそうでやってみたい。せっかく同じ本を読むのであれば、より学びになったり、自分の中に何かが残ったりする読み方ができるに越したことはない。インプットで終わらず、アウトプットまでしたい。