泉ゆたかのレビュー一覧

  • 蔦屋の息子 耕書堂商売日誌

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    貸本屋を営んでいた父が亡くなり、母と妹を養うために蔦屋重三郎が営む書店・耕書堂で奉公することになった勇助。
    だがその初日、いきなり蔦屋から『この耕書堂の跡を継ぐ、蔦屋の息子だ』と宣言され戸惑う。
    そこから始まる、勇助の目まぐるしい日々を描く。

    非常に分かりやすい内容。
    ここで描かれる蔦屋重三郎もイメージ通りの豪快で、こうと決めたら突き進む敏腕プロデューサーという感じ。
    勇助はそんな蔦屋のそばで時に学び、時に自分で考えて曲者作家たちに作品を書かせるために奔走する。
    一方で、『蔦屋の息子だ』と宣言されてしまったゆえの負の部分も描かれる。手代頭の正蔵から酷く妬まれ嫌がらせを受ける。
    勇助は何故蔦屋

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    2024年11月09日
  • 玉の輿猫 お江戸けもの医 毛玉堂

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    シリーズ2作目。犬も猫も鳥も、飼われた動物たちはみんな人の庇護がないと生きていけない。だからこそ、ひとたび共に生きると決めたならその子が元気で楽しく幸せに暮らせるように愛情をかけお世話をしていかなくては。赤ん坊と同じくらい手がかかる、まさにその通り。命を大事にしてほしいと願う気持ちがとても伝わってくるような、総じてそういう話でとてもよかった。鸚哥とおじいさんの話に和んだ。人と生きるには躾は大切だけど怯えさせたり萎縮させたり読んでいて悲しくなった。人も動物もお互いを思い遣っていけたらそれこそ幸せだろう。

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    2024年10月29日
  • 横浜コインランドリー

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    タイトル通り、ちょっと珍しく感じるコインランドリーが舞台となるお話。普段コインランドリーをほとんど利用しないので知らないことがたくさんあって読んでいて楽しい。何よりも、ブラックな不動産会社を辞めた茜が出会った店長の真奈も、色んなものを抱えていながらコインランドリーを利用しに来た客との関わりも真っ直ぐで優しさを感じるのでとても読みやすく親しみやすい。お日様に当てた洗濯物も気持ちいいけど、乾燥機にかけた洗濯物もふかふかで気持ちいいから好き。落ち込んだり悩んだ気持ちもこうやってまっさらに洗濯できたらいいなぁ。

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    2024年10月28日
  • 横浜コインランドリー 今日も洗濯日和

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    洗濯物語第2弾。コインランドリーにスマホを手にした若者が次々と…映えスポットとしてSNSで紹介とかインフルエンサーとか今時の内容。画面の中の誰かが本当はどんな人でどんな毎日を送ってるのかなんてわからないものだけど、人は自分が見たものだけが真実と思えてしまうから難しい。どんなにいい義母との同居も何となく疎外感があったり…人それぞれ洗濯物が違うように生活や価値観や人間関係も色々。茜と充の関係が進展しそうでしないのがもどかしくもあるけど恋もゆっくりでいい。何でも、焦ると違うことが正しいと思えてしまうから。

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    2024年10月28日
  • 横浜コインランドリー 今日も洗濯日和

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    シリーズ第2弾。
    変わらず、文面から清潔な香りが漂う。
    あのふんわりとした仕上がり。
    コインランドリーに来る人たちは
    どの様な暮らしをしているのだろうか。
    ダメなことだとわかっていても
    茜がその先を知りたいと思うのも無理はない。

    P80
    〈ドライバーでも職人さんでも、仕事ができる人の作業着って
    ぜんぜん汚れていないんです〉
    トラックドライバー、琴美の話。

    やはり、茜のようにいろいろ知りたいと思ってしまう。

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    2024年10月19日
  • 横浜コインランドリー 今日も洗濯日和

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    爽やかな気持ちになりました!
    横浜に行った時に買ったので、その日のことも思い出します
    前作も読んでみたい!

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    2024年09月03日
  • 君をおくる

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    家族でもあるペットとの出会いと別れを描いた4つの短編集。
    心が塞いだとき、精神的に参ったとき、いつも寄り添って癒してくれるペットたち。
    かけがえのないペットたちとの別れは、とても辛い。
    ここにでてくる動物病院の涙もろい先生と道案内をしてくれる女の子の関係がわかったとき、見守ってくれてるっていいなぁと思った。


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    2024年07月27日
  • おばちゃんに言うてみ?

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    うわ!かなんわ
    大阪弁炸裂やん
    わたし大阪ちゃうけどな、
    知り合いがおるんよ、岸和田の隣の街に

    〈 大阪は岸和田のおばちゃん・小畑とし子が追い詰められた人々を勇気づける、抱腹絶倒&ちょっと涙のヒューマンドラマ!〉

    おばちゃんもな苦労あるんやなあ
    そやから人のこと世話やくんや

    知った街、おばちゃんたち
    楽しませてもらいました
    暑苦しいけど 好っきゃねん

    ≪ 暗い顔 聞くでなんでも ほら笑い ≫

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    2024年06月19日
  • おばちゃんに言うてみ?

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    これぞまさしく大阪のおばちゃん。あまりの勢いに本をめくる手が止まらない。が、私はあんな大阪弁であんなに捲し立てられるのは苦手だ。

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    2024年05月20日
  • ユーカラおとめ

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     アイヌの人達の過酷な生活の中にあって、明治政府の身勝手な進め方に憤りを感じます。

     知里幸恵の強靱な姿勢には感服します。私利私欲もなく、命をかけ、使命感で動く姿には、心打たれます。

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    2024年05月11日
  • ユーカラおとめ

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    知里幸恵は、言語学者・金田一京介の依頼により
    ユーカラの筆録・翻訳の手伝いをするため東京へ来た。
    北海道にいる時はアイヌということだけで差別を受ける。
    P123
    〈常に和人の下で、貧しく愚かに希望なく生き続けることを望まれているのだ〉

    東京見物も出来ないほど忙しく本の翻訳をする日々。
    体も弱く、無理をすると寝込んでしまう。
    アイヌ民族のために捧げたい人生だったが
    幸恵は19歳で命を落としてしまう。
    あまりにも短い。

    幸恵の目を通してその時代の女性たちの苦しみも伝わってくる。
    (和人、アイヌ問わず)
    アイヌの華やかな部分だけを目にしがちだが
    『ユーカラおとめ』を読んだことで
    知里幸恵さんのこ

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    2024年03月20日
  • おばちゃんに言うてみ?

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    タイトルに引かれて。私も大阪出身なので気になり手に取りました。

    大阪のおばちゃん・とし子の畳み掛けるようなしゃべりがすごい…キャラ濃いなぁ。
    短編集ですが、おばちゃんのちょっと(?)強引なおせっかいが悩める人たちを救うストーリー。

    『人に話すと、そんだけで結構楽になんねんで』

    悩みを吐き出せる相手がいる、話を聞いてくれる人がいる。自分のために一喜一憂してくれる人の存在って大きい。

    登場人物たちみんなそれぞれの事情で悩んでて苦しそうだったけど、なかでもとくに印象に残ったのは「道頓堀転売ヤー」
    悲しくも虐待のニュースが絶えないけど、ある点において改めてネグレクトの罪深さを認識した。

    もう

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    2024年02月23日
  • れんげ出合茶屋

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    放送禁止用語が飛び交う時代小説。まあタイトルが『れんげ出会い茶屋』ですから!たくましい女性たち3人と温和な絵描き男が働く出会い茶屋は色々あるけど楽しそうで、いいなぁと思った。

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    2024年01月09日
  • おばちゃんに言うてみ?

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    誰かと知り合って仲良くしていても、見えているのはその人の一面に過ぎない。

    ステレオタイプな「大阪のおばちゃん」を描いて面白い話のようになってるけど、それをわかってて演じてるおばちゃんの人となりがなんだか愛しくなる。

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    2024年01月08日
  • お江戸けもの医 毛玉堂

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    江戸時代の動物のお医者さんのお話。動物がする行動には理由がある、と動物を信じて解決する凌雲先生の生真面目さが良かった。「動物自身は選んで我々のそばにいるわけではない。本来なら野生で駆け回っているところを人間が共に暮らさせてもらっているので、彼らにできる限りの心地よい環境を整えなくてはならない」という言葉が心に残った。

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    2023年12月03日
  • 猫まくら 眠り医者ぐっすり庵

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    眠れない人達が助けを乞う「ぐっすり庵」。
    本の表紙のイラストを見ているだけで日向のぬくもりを感じる。

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    2023年11月16日
  • おばちゃんに言うてみ?

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    グイグイとお節介をやくとしこさん、そして人の心を動かして笑顔にさせてくれる。そんなおばちゃんにも暗い過去、そして家庭問題もある。

    ネタバレなのでこれを読んでる方は注意です。
    息子は事故で、しかも彼女を迎えに行く途中のバイト事故で寝たきりに、義母は容赦ない嫁いびり。旦那は亭主関白。何も悩みがないと思っていたら問題を抱えていて、しかもわがままだった。そして息子の彼女に甘えたり、嫉妬したり、感情の起伏も激しい。
    そんなおばちゃんの内面を後半に持ってきて裏切られた、最初に持ってきてどうして明るく人を元気にさせてくれる人になったのかに繋げてほしかったと思ったが、人は多面性があり、出会いによって人生が激

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    2023年11月13日
  • 母子草 お江戸縁切り帖

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    ネタバレ

     代書屋で縁切り状の仕事をしているお糸。でも、この小説は、人と人との縁をつないでいく物語です。にんじん姉弟、桜の脇差、昔の母、繰り返し、奈々の縁結び の5話。泉ゆたか「母子草」、お江戸縁切り帖シリーズ№4、2023.9発行。

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    2023年10月28日
  • 幽霊長屋、お貸しします(一)

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    最初は少し不気味にも感じて、第1章はイマイチかなーと思いながらも読み進めてみると第2章以降はスっと話が入り込んで一気に進められました。

    直吉がどんな人なのかがこれから分かってきそうで楽しみです。

    個人的には最後の猫の話が面白かったかな。

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    2023年10月25日
  • 髪結百花

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    冒頭からの美しく丹念に編まれた文章に引き込まれました。
    エンタメとして完成された作品で、非常に読みやすく面白かったのですが、自分個人としては「よくわからない」「見た事のない」ものとの遭遇を期待して読書しているんだな、と改めて自分の趣向を知るきっかけにもなりました。
    舗装された道よりも、まだ誰も通った事のない道を歩いてみたい。
    正体はわからないけど、激しくて、歪で、自分に迫ってくるようなもの。

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    2023年10月06日