泉ゆたかのレビュー一覧

  • 朝の茶柱 眠り医者ぐっすり庵

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     「眠り」には、まだわからないことがたくさんある。薬、薬と気軽に言うけれど、身体に何らかの影響を及ぼすものは、元はと言えばすべて毒。泉ゆたか「朝の茶柱」、眠り医者ぐっすり庵シリーズ№2、2022.2発行、連作4話。眠り医者の兄の千寿松次郎は、患者の眠れない原因を探り、眠り猫のねうと一緒に治療を。一方、妹の藍は、千寿園で採れるお茶をどうしたら最高に美味しいお茶になるかについて試行錯誤中。

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    2023年08月27日
  • れんげ出合茶屋

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    出戻りのお咲に、口入屋の老女将が周旋したのは「うんと気の強い、女中」を欲しがっている、女主人・志摩の所だった。

    志摩は、不忍池の畔のあばら家で「出会茶屋」を開くと言う。

    その志摩は、偶然にもお咲の母が幼い咲を連れて奉公していた大店の元お嬢様だった。

    妙な色気のある香と3人が始めた、出会茶屋は、大評判になるが、次々と厄介事が舞い込んでくる。

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    2023年08月20日
  • おんな大工お峰 お江戸普請繁盛記

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    小普請方の御家人の娘、峰は父を亡くして家を飛び出し、長屋暮らしの町人に混じって大工仕事に精を出す。お江戸の女性のお仕事小説。

    お花ちゃんが賢い。

    峰の弟で父の跡取りとなる生っちょろい設定の門作が男前。…小普請方って刀差してるんですかね。まるっきり大工さんのイメージなんですけど。

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    2023年07月01日
  • 君をおくる

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    題名からある程度は想像していたが君と言うのは飼っている動物だろうと予測はしていた。それとのお別れだった。涙脆い獣医師さんさらには飼主さん達の涙なみだのお別れであった。全編で4話あって素敵でした。

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    2023年06月26日
  • 君をおくる

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    ペットは可愛い。でもそれだけじゃない。生きている限りお金がかかり、迷惑をかけて時間を使って、臭くて、死んでいく。私はペットを飼ったことはない。飼いたいなあと思うことはあるけど、命を養うには想像以上の覚悟が必要なのだと突きつけられた。可愛いだとか、感動だとかそんな薄っぺらいものだけではないリアルがある。読んでよかった。

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    2023年06月17日
  • 君をおくる

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    動物を飼ったことはないですが、動物の最期を見届ける、感じられる物語でとても学ばせて頂きました。
    ペットを飼ったことがない方、これから飼おうとしている方には是非手に取って読んでもらいたいですね。ある意味、残酷で切なくてお金のかかる事です。
    保護犬、保護猫、殺処分…大変多い世の中ですからね。最期まで看れるという責任を持って飼って欲しいです。

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    2023年06月06日
  • 君をおくる

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    動物を飼うというのは、
    命を飼うということなんだな。
    動物を飼ったことのない私には
    恐ろしくて仕方がない話だった。

    一方、こんなに愛しい存在がいることには
    強く憧れる。

    涙が止まらなくてしんどい。

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    2023年05月17日
  • 髪結百花

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    吉原の遊女の話だが、主人公は髪結いの梅。遊女モノは悲しい話が多いが、本作は妊娠した花魁が出産で命を落とすという、予想外の悲劇。吉原に売られた少女・タネが禿となるが、まだ遊女にはならなかった。続編を希望する一方で、タネの涙は見たくないなー。

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    2023年04月19日
  • 春告げ桜 眠り医者ぐっすり庵

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     今回も楽しませてもらいました(^^)

     お茶一杯といえど侮りがたし。

     ぐっすり庵は相変わらずで、だからこそ安心して読める作品です。

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    2023年02月05日
  • お江戸けもの医 毛玉堂

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    動物でお医者さんで毛玉ときたら買わずにいられなかった本。
    江戸時代にも、獣医さんってあり、人々は動物たちに愛情を持って暮らしてたんだなと。
    お美津と凌雲先生と善次の関係にもほっこりしました。
    続編もあるので期待。

    追記:獣医制度があったのは綱吉の時代だけで、その後は廃止されたようですね。凌雲先生は個人でけものを診ていたのでしょうねー。

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    2023年01月15日
  • れんげ出合茶屋

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    江戸の不忍池界隈で茶屋を営む三人の女性を描くお仕事時代小説

    手探りの開業だったが、ちょっとしたアイデアが当たり大繁盛
    ところがふっつりと客足が途絶え、原因はどうやら身内の過去にあるようで…

    色々と辛いことも有る人生だけれど
    日々の楽しさをひとつひとつ拾いながら折り合いをつけ懸命に生きてゆく彼女たちの姿を綴った作品です

    個人的に『腐ったみかん説』は、滅茶滅茶参考になりました! ありがとうございます!

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    2022年12月29日
  • 髪結百花

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    まさかの展開だった。

    アサの代わりに大文字屋につとめるようになってから、段々と力がみなぎっていく梅、それとは対照的に描かれだんだん弱っていく紀ノ川が印象的。
    二人の状態は対照的であるのに、心の距離はみるみるうちに通じ合っていくのを感じた。

    あとは日本髪に詳しくなかったので、沢山の髪型が出てきてとても勉強になった。

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    2022年11月16日
  • お江戸けもの医 毛玉堂

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    凌雲先生は無愛想で、歯に絹着せぬ物言いをする、とても感じの悪い人。身近にいたら、出来れば関わりたくないと、私だったら思う。でも、そんな人に限って、かわいい女子が惚れてしまうんですよね、物語界隈では。ラブストーリーの側面はちょっと退くけど、お江戸の動物医療事情は興味深かったです。…時代考証がされてるのかどうかは分からないですけど。

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    2022年11月06日
  • 髪結百花

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    吉原でも髪結が主役のものは初めて読んだ。当時の髪型の表現など新鮮だった。ヘアカタログがあったのもこんな昔から!と。とても読みやすかったが、主人公になかなか感情移入できなかったのはなぜだろう。すごく面白かったんだけれど。

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    2022年04月21日
  • 朝の茶柱 眠り医者ぐっすり庵

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    今回は一心という人物に振り回せれつつ物語がはじまります。伯父夫婦はさらに千寿庵を手広くするために薬種問屋から紹介を受けて彼の商い方法を行っていくのですが、藍はどうしても彼が信用できない。彼に一冊の本を与えられて、これを読めば金がやってくるとも言われて、そんなことも今回は同時進行で物語は進んでいきます。

     『金持ち喧嘩せず』

     家で飼っていた猫が生んだ仔猫が全て三毛猫の牡だったために一匹百両で引き取られて、思いがけない大金を手にしたぼてふりの老人が眠れないと訪れて。

     五匹仔猫が生まれたので、全部で五百両!

     ですが、眠れなくなってしまってから、お金で買えないものもあると嘆く姿が哀れでも

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    2022年02月12日
  • 猫まくら 眠り医者ぐっすり庵

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    茶問屋の娘の藍両親を相次いで亡くし、傷心で眠れぬ日々が続いていた。そんなとき蘭学を長崎で学んでいた兄の末次郎が帰ってきた。末次郎は眠り専門のぐっすり庵を開く。

    眠りに問題を抱えている人達のお話5選。どれもみんな心にどこか引っかかりがあり眠れない人ばかり。やはりメンタルが重要なんだなと感じた。

    兄の過去があんまり語られなかったのがきになるところ

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    2021年10月10日
  • 猫まくら 眠り医者ぐっすり庵

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    うん、眠るって大事。
    疲れていても眠れないってメンタルけずられちゃうし。
    両親をなくして親戚は信用できないなんて藍が眠れなくなるのも無理はない。
    兄の松次郎が帰ってきてよかった。
    なんともつかみ所のない男だけど、ある意味有能?
    「ぐっすり庵」を訪れるお客は思いがけないやり方で救われていく。
    須賀の登場にどうなることかと思ったけど、一安心。
    これ、この後も読みたいのでシリーズ化してほしい。

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    2021年03月09日
  • うぬぼれ犬 お江戸けもの医 毛玉堂

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    獣専門の療養所「毛玉堂」の医師凌雲と妻津。
    様々な動物たちが患畜としてやってくる。
    薄汚れた猫、鍵開けをする猿、鏡を見るのが好きな犬、死産の後傷が膿んでしまった馬、身体の色が抜けてきた金魚。
    今作では同じ獣医師として女医師鈴蘭が現れ、共に医療に励む。また美津の幼馴染お仙が身籠るという吉事が。
    凌雲と美津のあいだも少しずつ夫婦らしくなっていく。 
    優しい穏やかな物語。

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    2025年12月01日
  • 玉の輿猫 お江戸けもの医 毛玉堂

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    谷中でけもの専門の医療所「毛玉堂」の医師凌雲と美津の夫婦。
    毎日訪れてくる患畜とその飼い主たちの相手をして忙しく過ごしている。
    そんな日々のなか、身体を小さく作らされた犬達が増えていることに気づく。それらの犬達はみんな「賢犬堂」という犬屋から買ったものだという。
    その主人は犬の身体を壊しかねないような交配をする悪者なのか。美津たちはどんな人物なのか確かめる為に会いに行く。
    動物達と人との絆が描かれていて心が暖かくなる。
    美津と凌雲との仲も少しずつ夫婦らしくなってきてこの先が楽しみ。

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    2025年11月26日
  • 猫まくら 眠り医者ぐっすり庵

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    けっきょく昔の人たちも、眠れない根本的な原因は心理的なものが影響してたんだなぁ。
    眠れない人がどうしてそんな状態になっているのか?という謎から毎回始まるから、ミステリーが好きな人とかも楽しめそう。

    ただ猫を飼ったことがないからか、ねうに触れるとみんな急に眠くなりだすというのがよくわからない描写だった。

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    2025年11月24日