知野みさきのレビュー一覧

  • 妻紅 神田職人えにし譚

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    202111/シリーズ3作(飛燕の簪、妻紅、松葉の想い出)まとめて。
    昔の作品を改題しシリーズ化したもののようだが、今回初めて読んだ。職人モノという設定にひかれ購入したら正解、面白かった!出てくる小間物や主人公の刺繍の描写も良くて、めちゃめちゃ欲しくなってしまう程。双子の童しろとましろのファンタジー加減も、この時代モノの世界観を邪魔することないちょうど良さ。各話の展開に偶然要素や都合良さはあるものの、人物造形が良いので興ざめすることなく楽しめた。気の良い長屋の面々との助け合いもあたたかい。シンプルな文章でグッとこさせる描写(第一話作中の『これまでに、一体どれだけの「仕方のないこと」を飲み込んで

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    2021年12月07日
  • 飛燕の簪 神田職人えにし譚

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    202111/シリーズ3作(飛燕の簪、妻紅、松葉の想い出)まとめて。
    昔の作品を改題しシリーズ化したもののようだが、今回初めて読んだ。職人モノという設定にひかれ購入したら正解、面白かった!出てくる小間物や主人公の刺繍の描写も良くて、めちゃめちゃ欲しくなってしまう程。双子の童しろとましろのファンタジー加減も、この時代モノの世界観を邪魔することないちょうど良さ。各話の展開に偶然要素や都合良さはあるものの、人物造形が良いので興ざめすることなく楽しめた。気の良い長屋の面々との助け合いもあたたかい。シンプルな文章でグッとこさせる描写(第一話作中の『これまでに、一体どれだけの「仕方のないこと」を飲み込んで

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    2021年12月07日
  • 松葉の思い出 神田職人えにし譚

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    縫箔師の咲は不思議な双子しろとましろ、錺職の修次と何かと縁があり、ちょっとした出来事を共に体験したり、揉め事を解決したり。すっかり馴染みになっていく。
    職人の咲は同じ職人で、でも腕もよく人気の高い修次に対抗心を持っている。と同時に同志のような気持ちもある。そしてしろとましろには神孤の化身ではないかという思いを持っている。
    シリーズ3弾。今回は同じ長屋の若夫婦の抱えた問題を陰から見守ったり、かつての恋人で兄弟子の失踪に胸を痛めたり。咲の仕事ぶりも上がっていくし、これからがまた楽しみ。

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    2021年09月21日
  • つなぐ鞠(まり)~上絵師 律の似面絵帖~

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    ネタバレ

    『上絵師 律の似面絵帖』その5。

    鞠の意匠をあしらった「鞠巾着」が評判を呼び、池見屋の女将・類からも少しずつ認められてきた律。
    涼太との祝言も決まり、結納も済ませ、あとは祝言の日を待つばかり。
    鞠巾着が縁を呼び、新たな出会いや思いもかけない事件が…


    仇討ち案件に続き、涼太との恋模様案件が決着してスッキリしたせいか、『絵師』の物語としてようやく面白くなってきた。
    似面絵が人の記憶を結ぶ縁になる、三つ目の「老友」が良かった。

    鞠巾着の偽物が出回った事件で、池見屋の女将・類の言葉が、これからの律の道を指し示している。
    「確かにお前とお律の腕はどっこいだ。(中略)お前がまだうちから仕事が欲しい

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    2021年08月28日
  • 雪華燃ゆ~上絵師 律の似面絵帖~

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    ネタバレ

    『上絵師 律の似面絵帖』その3。

    粋人として知られる雪永から、着物の上絵の依頼を受けた律。その依頼の影には、叶わなかった哀しい恋が…


    相変わらず、良くも悪くもさらっと。
    ようやく上絵師としての大きな仕事に取り組む律だが、まだまだ未熟さばかりが目立つようで、ヒヤヒヤする。
    雪永と千恵のエピソードはしみじみ。
    女将の類は、本当に厳しい商売人だが、それも人の心の奥底を深く見通す眼力があってのこと。職人としての律のどこかに、何か光るものを見ているのだろう…たぶん。

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    2021年08月28日
  • 巡る桜~上絵師 律の似面絵帖~

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    ネタバレ

    『上絵師 律の似面絵帖』その4。

    似面絵の評判が良いのと裏腹に、上絵師としての技ははまだ未熟で、仕事の依頼も不安定な律。
    涼太への思いはつのるが、評判を落としてしまった青陽堂の苦境を狙いすましたかのような、家柄も人柄も申し分ない縁談が持ち上がり…


    ラストは涼太が腹をくくって、めでたしめでたし。
    律はまだ、腹がすわり切らないというか…どこかもやっとしている。
    幼なじみというだけでなく、律のどこが涼太には魅力的なんだろう?というあたりをもう少し描いてほしいかな…

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    2021年08月28日
  • 深川二幸堂 菓子こよみ

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    飼い殺しになっていた弟を、救い出した兄。
    兄弟で菓子屋を始めた。

    嫉妬をするのはいいけど…な状態です。
    兄のおかげで脱出できたし、小さいながらも
    きちんとお菓子を作れるし、通いの人もくるし。
    その間に、兄と弟の二パターンも恋愛事情がちらちら。

    穏やかではあるものの、前の店のいざこざが
    引っ張られてみたり。
    面白かったです。

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    2021年08月16日
  • しのぶ彼岸花~上絵師 律の似面絵帖~

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    知野みさきさんのシリーズものでは、一番長いシリーズ。今回は切ない回だった。
    彼岸花の表題だったので、甘いとは思わなかったがどうにもならない切なさが読後に残った。
    現代でもどうにもならないことや思いは尽きないし、変わらないものもあるけれど、しなやかに乗り越えていきたいものだなと思う。

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    2021年05月19日
  • 深川二幸堂 菓子こよみ〈二〉

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    1巻に続きますます、美味しそうなお菓子がたくさん出てきます!食べたいっ!悪いやつが悪いままじゃなく、ちゃんとやっつけられるのがいいですw
    そしてほっこりします。止まりません。3巻へ、突入します。

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    2021年04月18日
  • 深川二幸堂 菓子こよみ

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    出てくるお菓子はとっても美味しそうで、兄弟の関係が微笑ましくて、とりまく人々も魅力的で、楽しく読めました!もちろん次も続けて今から読みます(^_^)v

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    2021年04月17日
  • 山手線謎日和

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    山手線で、自社の本を読む男性に遭遇。
    その帰りにも、読んでいるのを発見する。

    日常ミステリーよりも、犯罪よりな感じかと。
    なので、人としてどうかと思う、のは
    最後の話が一番です。
    ひっかき回してどうにか、と思うのはよくある手ですが
    結局排除しても、自分は選ばれないわけで。
    その場合、悪事がばれるわけですし
    早めに終わってよかったのでは。
    被害者がでなかった、という点で。
    それを言ったら、全ての話に繋がりますが。
    犯罪は、さっさと終わらせないと
    被害者が増えてしまいます。

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    2021年03月03日
  • 深川二幸堂 菓子こよみ〈三〉

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    ネタバレ

    光太郎・孝次郎の「こうの字」兄弟が活躍するシリーズ第3巻。

    吟味した材料に創意工夫を重ねた菓子は評判をとり、二幸堂は大繁盛。
    前巻で、光太郎がお葉と祝言をあげて終わったので、次こそ!と期待したとおり、暁音との祝言にこぎつけて、めでたしめでたし。

    草笛屋とのいざこざも大したことはなかったし、店を広げることも人手不足も解決。
    光太郎の根付職人としての腕がいかにも惜しい…という場面が出てくるので、妻子を養うためには仕方がないと、ついに光太郎が二幸堂から離れてしまうのでは…?
    それとも暁音を巡ってすごい強力なライバルが…?
    などと、ありがちなヤマ場を予想していたけれど、さらりと完結。

    …と、こう

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    2021年02月04日
  • 江戸は浅草3 桃と桜

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    202012/シリーズ第三弾。第一話:桃と桜、第二話:花残月、第三話:掏摸たち、第四話:青行灯
    猫の桃のお世話を言いつかった真一郎に人殺しの疑いがかけられ…等。
    ほほえましい大介とお鈴の仲や、多香の過去も描かれ、今回も楽しく読めた。
    初登場の京都の鍵職人・忠也もなかなか良いキャラ。

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    2021年01月18日
  • 江戸は浅草2 盗人探し

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    202012/シリーズ第二弾。第一話:盗人探し、第二話:預り物、第三話:破寺の雪女、第四話:辻射り
    遊女の小間物盗難の犯人探し等、今回も長屋の面々で事件解決に奔走。
    個性的な登場人物達と、単純な勧善懲悪ではない折り合いややるせなさがあるのも良い。

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    2021年01月18日
  • 飛燕の簪 神田職人えにし譚

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    縫箔職人の咲が不思議な双子やかざり職人の修二と出会い、様々な出来事を経験していく物語。
    縫箔職人として誇りを持って仕事をする咲が素敵。
    弟妹を思い、長屋の住人達とも親しくやり取りをし、中年増の独り身である事も仕事とは変えられない事と割り切っている。いい女間違いなし。これから修二とどうなるか楽しみ。

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    2020年12月25日
  • 江戸は浅草3 桃と桜

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    お多香の先輩格、お志乃と何度も会うと言うことが続いた。
    表情も何やら真剣だ。

    百物語を催したいと言う久兵衛。

    お志乃の仇討ちをこの機会に。

    真一郎の思い人、お多香の秘密を知ることになる第3巻。

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    2020年12月02日
  • 山手線謎日和

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    軽~く読めるコージーミステリ。
    コミカルでキュートな会話が良いね。
    更に面白くなりそうなので、続編も読みたいぞ。

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    2020年08月29日
  • 深川二幸堂 菓子こよみ〈三〉

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    シリーズ第三弾。

    前巻で兄・光太郎がお葉と祝言を挙げ、二幸堂にお葉と連れ子の小太郎が移ってきます。
    一方、弟・孝次郎は暁音と“恋仲”ではあるものの、きちんと所帯を持つ事をはぐらかされている状態です。そんな孝次郎に対して、同じ長屋に越してきたお春がアプローチをかけてきます。お春の行動の裏に隠された事情とは・・。
    兄弟の仲の良さと、孝次郎のつくるとびきり美味しそうなお菓子が魅力のこのシリーズも本書で完結との事。
    幼少期の悲惨な経験から、自分が幸せになる事にふみきれない暁音さんの事、そして前の奉公先・草笛屋の経営困難との噂など、心揺さぶられる事が続きますが、ひたすら実直な孝次郎と、彼を支える二幸堂

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    2020年08月19日
  • 駆ける百合~上絵師 律の似面絵帖~

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    内容(「BOOK」データベースより)
    涼太と祝言を挙げ、青陽堂の嫁としての新たな生活を迎えた律は、息抜きに出かけた先で、同じく嫁いだばかりの女たちと知り合う。悩みを打ち明け合える知己を得て心強く思う律だった。一方、池見屋で、律は義母の佐和もよく知る由里という女性に出会う。彼女は何やら心に憂いを抱えている様子なのだが―。一途に生きる女職人の人生を描く人気シリーズ第六弾。

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    2020年07月09日
  • 深川二幸堂 菓子こよみ〈三〉

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    ネタバレ

    一巻二巻ととても面白く読んだのですが、三巻で急にバタバタして終わってしまった…という感じ。事件も、光太郎兄が帰って来なくなって心配…それはお七さんにでも見てきてもらったら?とか(それまで修行と称して行ったところですよね?)暁音さんことや最後のお春さんの○○を取り戻し…というのも、無理では?とか、は?なんで?という甘さが散見され、急いで書いたのかどうなのか、文章もこっちを説明したらこっちに飛んで…と読みにくさを感じました。お菓子がほんとうに素敵で、ひとつひとつのエピソードを積み重ねてお店も評判になっていって…と夢中になって読み進めていただけに、よけいな事件など入れずにじっくり読ませてほしかった。

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    2020年06月24日