あらすじ
同じ長屋に住む幸が昨日から帰って来ていない。心配になった縫箔師の咲は幸が働いている茶屋へ出向き、女将から母親の具合が悪く、実方に戻っているので店を休んでいるという話を聞いた。しかも実方は日本橋にある乾物屋だという。幸は親兄弟も親類もみんな亡くし、身寄りはいないはず……。咲は困惑する。そんな折、幸の姉と名乗る女が長屋に現れて──。人々に温もりや安らぎを、との願いを込めて絆を結ぶ、傑作人情時代小説のシリーズ第三巻。
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Posted by ブクログ
内容(ブックデータベースより)
同じ長屋に住む幸が昨日から帰って来ていない。
心配になった縫箔師の咲は幸が働いている茶屋へ出向き、
女将から母親の具合が悪く、実方に戻っているので店を休んでいるという話を聞いた。
しかも実方は日本橋にある乾物屋だという。幸は親兄弟も親類もみんな亡くし、身寄りはいないはず……。
咲は困惑する。そんな折、幸の姉と名乗る女が長屋に現れて──。
人々に温もりや安らぎを、との願いを込めて絆を結ぶ、傑作人情時代小説のシリーズ第三巻。
令和7年3月28日~30日
どの話も、面白い。
どの話も、良かった。2話目では、桔梗の別名、オカトトキだけで、謎を解いてしまった咲さんは、凄いよ。3話目の松葉の話も良かった。修次との距離は、縮まりつつあるのかな?
Posted by ブクログ
やっぱり面白かった。咲が評価されてるのが嬉しいし、修次とも少しずつ距離が縮まってるのも微笑ましいし、白とましろは相変わらず可愛い。悪いことが起こらない日常に安心して読み続けられる。あたたかい話。
Posted by ブクログ
しろとましろのお包みだっこ、身体だけじゃなく心も温かくなる。ふたりが良い塩梅で茶化したり助けたり大事なことを教えてくれたり。咲と修次がついつい二人を探しちゃうのがわかる。読んでるとお稲荷が食べたくなる(笑)。兄弟子で元許嫁の啓吾が一時行方が分からなくなり啓吾の妻に疑われるお咲。いい迷惑だけど眼の事はショック。この時代に職人でずっとやってきて親方目前に眼病じゃあ今以上の絶望だろうな。
Posted by ブクログ
江戸時代女の職人は皆無に近かった時代。
両親がなくなり、妹と弟を縫箔師という腕で育て上げた咲。
長屋の友人知人に囲まれ、腕を認めて品物を売ってくれる女主人にも見込まれ、女一人で腕一本で生き抜くお話。
しろとましろという稲荷神社の狐の化身も重要な登場人物(?)だ。
女職人が主人公のシリーズは、恋に人情に結婚の悩みや世間との戦いや盛りだくさん!
毎回心意気に痺れます。
Posted by ブクログ
シリーズ3作目は男女や親子といった分かりやすい人間関係がテーマになっている分だけ、いつもより少々キレがないように感じました。
たまにはこんな雰囲気もありかもしれませんが、次作ではもう少し苦さと気風の混ざったトーンに戻して欲しいな。
Posted by ブクログ
同じ長屋に住む幸が昨日から帰って来ていない。
心配になった縫箔師の咲は幸が働いている茶屋へ出向き、
女将から母親の具合が悪く、実方に戻っているので店を休んでいるという話を聞いた。
しかも実方は日本橋にある乾物屋だという。幸は親兄弟も親類もみんな亡くし、身寄りはいないはず……。
咲は困惑する。そんな折、幸の姉と名乗る女が長屋に現れて──。
人々に温もりや安らぎを、との願いを込めて絆を結ぶ、傑作人情時代小説のシリーズ第三巻。
Posted by ブクログ
シリーズ第3弾。
「神田職人えにし譚」だから、職人としての話というよりは、咲の周囲の人々との縁がメインの話なんだと、改めて実感。
しろとましろの存在もいいアクセントで、ほっこりする。
Posted by ブクログ
202111/シリーズ3作(飛燕の簪、妻紅、松葉の想い出)まとめて。
昔の作品を改題しシリーズ化したもののようだが、今回初めて読んだ。職人モノという設定にひかれ購入したら正解、面白かった!出てくる小間物や主人公の刺繍の描写も良くて、めちゃめちゃ欲しくなってしまう程。双子の童しろとましろのファンタジー加減も、この時代モノの世界観を邪魔することないちょうど良さ。各話の展開に偶然要素や都合良さはあるものの、人物造形が良いので興ざめすることなく楽しめた。気の良い長屋の面々との助け合いもあたたかい。シンプルな文章でグッとこさせる描写(第一話作中の『これまでに、一体どれだけの「仕方のないこと」を飲み込んできたのかと思うと』等)も好み。