あらすじ
縫箔師の咲は注文を受けていた匂い袋を納めるため、日本橋にある香木屋・瑞香堂へ向かう。沈丁花を模した意匠の匂い袋は店主からとても気に入られ、咲は安堵した。帰り際、先ほど立ち寄った桝田屋で見かけた伊麻と偶然にも再会し話をしていると、九之助という客が近づいて来た。その姿を見てあからさまに笑みを消す伊麻。そして九之助は咲にむかって突然「化け狐」ではないかと言い出した。まさかこの男は、しろとましろの正体に気付いているのか!? 話題沸騰、傑作人情時代小説のシリーズ第五巻。
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毎度のことながら、単に人情に流されるのではなく現実と向き合って優しさの中に厳しさを織り交ぜる塩梅が絶妙です。
江戸の職人が持つ粋とはこういうものであって欲しいと思えるシリーズです。
咲さんと修次もそろそろ結ばれても良い頃ですが、そうなるとシリーズが終わってしまいそうなので、かわいそうだけど修次にはもう少し我慢してもらおう。
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少しずつだけど、修次と咲の距離が縮まっていくのが嬉しい。笑顔になる。そして今回は猫又の話も出て来て、飼い主と飼い猫にほろりときた。動物でも誰かが誰かを思いやる姿には心がぐっとくる。咲の仕事ぶりも上々でそれもまた私も励みになるし、やはりかっこいいなあと思う。
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内容(ブックデータベースより)
縫箔師の咲は注文を受けていた匂い袋を納めるため、日本橋にある香木屋・瑞香堂へ向かう。
沈丁花を模した意匠の匂い袋は店主からとても気に入られ、咲は安堵した。
帰り際、先ほど立ち寄った桝田屋で見かけた伊麻と偶然にも再会し話をしていると、九之助という客が近づいて来た。
その姿を見てあからさまに笑みを消す伊麻。そして九之助は咲にむかって突然「化け狐」ではないかと言い出した。
まさかこの男は、しろとましろの正体に気付いているのか!?
話題沸騰、傑作人情時代小説のシリーズ第五巻。
令和7年5日~7日
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九之助に悪気がなくても狐憑きと噂されて苦労した人たちからしたら嫌になって怒鳴りつけるのもわかる。自分の家族の一族の苦しみ、これが子やそのまた子供達にまで続いていくのでは、という恐怖。しろとましろを守る意味でも九之助には反省させないと。
男だ女だというだけで自分の技術だけで見てもらえない辛さ。でもいい形で終わって良かった。
修次の妻問いを保留する咲。もうくっつけばいいのに。しろとましろの繋ぐ縁は続いていく。
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瑞香/猫又の山/職人の銘
縫箔師の咲と錺師の修次。手に職があり独立している女と男。よい関係が想像できる。
二人が創ったものが目に浮かんで楽しい
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狐のことなら人が変わってしまうほどの戯作家九之助が、いく先々で邪魔をする。しろとましろが危ない!
結と修次の周りにやたらと現れる。
今回は狐伝説、眷属など伝承も出てきて興味深い。
ぎっしり詰まってスピード感のある展開も素晴らしい巻となった。
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縫いはくしの咲受けていた匂い袋を香木や・瑞光堂へ向かう。
沈丁花をを模した意匠の匂い袋は店主からとても気に入られ咲きは安堵した。
その時九の助という客が近づいて来た。そして咲きに向かって「化け狐」ではないかと言い出した。
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シリーズ第5弾。
神田職人えにし譚という割には、どんどんファンタジー寄りになっている。
しろとましろも可愛いし、嫌いではないが、もう少し職人たちの苦労とか工夫とかも書かれてるいいのに。
咲の周りの人たちはまとまっていくのに、修次との関係も変わらず。咲がなぜこうまで頑ななのか、もうくっついちゃえばいいのに。