知野みさきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シロとマシロという双子の男の子が神狐の化身であることが、いよいよはっきりしてきた。この2人の神狐が縁を紡いで物語をなしている。良い人ばかりが登場する江戸の人情噺。基本的に恋の話ばかりで少々物足りない。
縫箔師の咲と錺師の修次が主な登場人物で、彼らが作る小物の意匠の話はそれなりに興味深くはある。しかしそれが食べ物(とくに和菓子)とかだと、作りかただけでもいつまでも聴いていられるのだけどね。(だから〇〇食堂とかの話が多いのね)
何かもう一つ、話の要素が加わるか、何事がドキドキするような事件があるといいなあと思う。ただし、えげつないようなミステリー小説を読んだ後は、このようなふんわりした人情噺を