脇明子のレビュー一覧
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ドゥーンという天賦の才能を与えられた子が次第にその能力を開花させていくさまが本当に楽しい。その合間でクリスタルはなんて嫌な子かしらと苦々しく読み終えた上巻。ところどころ時間軸を見失いそうになりつつも、そのストーリー夢中になっていると「あれ?いつのまにかクリスタルの気持ちに添いながら読んでる?私」
上下巻の表紙がこの姉弟それぞれとなっているように下巻はクリスタルの話だった。
人というのは、自分と正面から向き合えるようになるまで、これだけの困難や葛藤を乗り越えなくてはならないのかもなぁ。ドゥーンのように純粋な気持ちだけで伸びやかに成長してきた子が羨ましいよね、そりゃ。
それにしても、進もうとする子 -
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«哲学と言葉遊びの世界へようこそ!»
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有名なアニメ映画版は見たことがあったものの、本では読んだことがなかったアリスの物語。青柳碧人先生の『浜村渚シリーズ』の2巻を読んで原作にアリスが九九を暗唱する場面があることを知り、原作はどんな話なのか気になって手に取ってみました。
読んでびっくり。アニメ映画版とはかなり違うではありませんか。
今回はそんな「小説」ならではの面白ポイントを(なるべくネタバレしないように)紹介します。
・とことん読者目線の冒険描写
アリスが白うさぎを追いかけて穴に落ちるところから不思議な世界の旅が始まるのはご存知の方も多いかと思いますが、その後アリスが -
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小公子セディ!世界名作劇場でやっていたことは覚えていますが、内容は全く覚えていませんでした。
この歳になって児童文学の名著を読む意味とは...単純にとにかく面白い!底抜けに明るくてだれにでも親切なセディに心が洗われるようでした。
ストーリーは、英国貴族の父を亡くしアメリカで母と暮らすセディは、大人にも子供にも好かれる街の人気者です。そんななか、セディの祖父から伯爵の後継者フォントルロイになるべく英国に来るよう命じられます。伯爵はセディの母を毛嫌いしているので、母と息子を引き離してしまいます。
気難しく、街の住人からも嫌われている伯爵ですが、セディは伯爵を「とても親切」だと尊敬して大好きになり -
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ネタバレ子どもにとって本を読むことにはどんな意義があるか。
漠然と大事だとはわかっていてもその意義を掘り下げて考えてみたことがなかったので、新鮮な学びになった。かなり納得感があった。
幼児にとっての本は、本から何かの情報を得ることではなくて、親子のコミュニケーションを深めることが最大の意義だから、こどもの感情表現に反応してあげることを意識して読み聞かせをしてあげたいと思った。相互の感情表現に反応しながら関わる体験を積むことが脳とか人間性の発達の土台になると理解した。またそのような観点で、映像を与えておくことは情報が一方通行なので発達に繋がらないという見解もなるほどと思った。(Eテレとかディ〇ニー英語 -
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子供地代には手にしなかった本。
大人になってから、児童書を読み進めるのが難しいときもあるが、
主人公セドリックの天真爛漫な愛らしさ、優しさに引き込まれて、優しさ溢れる行動に読み進めるスピードが止まらなかった。その母親の温かく、セドリックを包み込む優しさが、セドリック始め、まわりの人たちを包み込んでいき、読者も包まれるような感覚になれる。ホッとする。
荒れすさんだ祖父が、セドリックによってすこしずつ変化していく様子が現実でもそうあればと願ってしまう。
祖父はいい人だと信じる、その信じるに人は応えたくなるとも教えてくれた。
自分も子供を信じてあげたいと重った。 -
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読書が好きと最近思うようになり、子どもにも読書が好きになってほしいと思い、絵本とかを読むも、あまり興味をもってもらえず。。
自分にとってと読書はなぜよいのか、改めて考えるきっかけになった。
子どもの読む力を育てるにはわかりやすい絵本ではだめ、絵を見るだけの絵本では読む力は育たないなど、目から鱗だった。
読む力は、想像力と思考力を磨く。
•ものを考えるとき、心の中で言葉を使う。その言葉の役にも立つ。
•メタ認知能力(自分の頭の中で進行していることを一段上から観察し、制御する力)を育てる
•時空を超えた人間理解ができる
•自分が生きている社会がいかに支えられているかわかる
子どもには絵本だけ -
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金貸しのスクルージ爺さんは、ケチで気難しく冷たい心の持ち主です。今日はクリスマスイブだというのに、たった一人の甥を追い返し、書紀のボブ・クラチェットを安い賃金でこき使っています。しかし家に帰ったスクルージの前に七年前に死んだ共同経営者のマーレイの亡霊が現れます。マーレイの亡霊は重い鎖をつけてスクルージに警告します。「この鎖は生前のわしが自分で作ったものじゃよ。お前もわしのようになりたくなければ心を改めよ」
そしてスクルージの前に三人のクリスマスの精霊が現れて、過去・現在・未来を見せます。
貧しくも希望のあった若い頃の楽しいクリスマス、金だけを信じて人の温もりを自ら投げ捨てたこと、自分が周りの人 -
ネタバレ 購入済み
ずっとずっと大好きな本
子供の頃に読んで、感動した本は、大人になって読んでも、感動する。世の中の嫌なことも、綺麗さっぱり無くなってしまって、すっきりした気分で、また、明日から頑張ろうという気になる。
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ネタバレこの本は大学教授である著者が、
小学校教諭や幼稚園教諭、保育士を目指す学生に本嫌いだったり本の読み方が分からないと言っている人が多い事、彼女たちが将来関わる子どもたちはどうなってしまうのだろうと危惧する気持ちから書かれたものだ。
自分自身、我が子に沢山本を読んでもらいたいと思っていながらその方向性が間違っていたことが色々あった。
▪️絵の綺麗すぎる絵本が増えてきて、
「絵本を読む」から「絵本を見る」ものになっていないか
▪️「字が読める」だけの子どもに、「本の読み方」が分からないまま自分で読ませようとしていないか
▪️読む本は多ければ多いほど良いと思っていないか、子どもに思わせていないか
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幼児に絵本を読み聞かせることの必要さなどは他の本でも読んできたので、次には小中学生の読書に関して知りたくて探していました。紹介していただきましてありがとうございますm(_ _)m
本書で書かれているのは、子供が本を読むことは大切だと言われている。では子供に本などのような良い影響を及ぼすのか?では実際にはどのように指導されているのか、などの話。
❐そもそも物語を読むということがなぜ必要なのか?
文化、というのは、衣食住のようにないと死ぬものではないけれど生きてゆくのには大切な自尊心を持てるもの。ここでは自尊心を「自分には生きてゆくだけの価値がある」「この世界の中でいくらかの場所を占領し、食 -
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ネタバレ大学の授業で一度英語版を読んだことがあったので、今回この本を読んでイギリスの貴族制度について深く理解できました。
日本人の子供にとって、貴族制度は身近なものではないので「伯爵」や「小公子」などの単語がちょっと理解し難いかな?と思いますが、サラッと読んで、イギリスには貴族制度というものがあるんだなという事だけでも知ることができる良いきっかけになると思います^ ^
セドリック、伯爵、エロル夫人、ディック、全ての登場人物が主人公となり得るような物語でした。
人間性に着目して、どのように変化しているのかを観察するのも新しい読み方です!
それにしてもセドリックは可愛い子ですね^ ^