脇明子のレビュー一覧

  • かるいお姫さま

    Posted by ブクログ

    思い出の本。小さい頃、この甘い雰囲気にうっとりした。今改めて読み返してみると意外に諷刺に富んでいる。何歳で読んでもおもしろいものはおもしろい。

    0
    2009年10月04日
  • お姫さまとゴブリンの物語

    Posted by ブクログ

    何気なく手にとり、筋書きの面白さに夢中になりました。第一作目のお姫さま〜の本は面白いと断言出きるのですが、続き物である「ガーディーとお姫さまの物語」は微妙だった記憶あり。後書きに作者の気持ちの変化などが綴られていたことが強く印象に残っているので、その為かもしれません。

    0
    2009年10月04日
  • カーディとお姫さまの物語

    Posted by ブクログ

    お姫さまとゴブリンの物語」の続編。表紙がかわいくて読んだのですが、面白かったです。今思うと竹宮恵子さんなんですよね…(笑)かしこいお姫様と、不思議な「おばあさま」と鉱夫のカーディ。大好きでした。

    0
    2009年10月04日
  • 辺境の惑星

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『闇の左手』(1969年)、『所有せざる人々』(1974年)、『ロカノンの世界』(1966年)、『辺境の惑星』(1966年)の順に読んで、3/4が厳しい冬の物語。

    植民、ロミジュリ、科学の助けなしに発展どころか生存すらも困難であろう過酷な自然環境。ハイニッシュ・ユニバースは同じテーマで描くという志があったのだろうか。1990年代の小室哲哉の曲のように似てるので、間を開けて読んでも食傷する。最後に希望が差すが、状況が困難すぎてハッピーエンドには思えない。そのへんがアンチテーゼだったのだろうか。

    ワイス&ヒックマンの冥界の門シリーズを思い出させる。念頭に置いて書かれたのではないかと思える。しか

    0
    2025年11月26日
  • 雪女 夏の日の夢

    Posted by ブクログ

    「異類婚姻譚」について調べていたときに「異形の女房」の例として出てきた『雪女』。
    そういえば小泉八雲、ラフカディオ・ハーンってちゃんと読んだことなかったかも。入門書としてこちらを読んでみました。

    有名な『耳なし芳一』、『雪女』のほか、ハーンが再録した日本の不思議な物語12編とエッセイ4編を収録。

    もととなる原話と比較したわけではないですが、物語はハーン独自の視点や語り口でリメイクされているのではと思われます。そもそも物語のセレクトからしてハーン独自のフィルターが入っているわけですし。

    エッセイ『夏の日の夢』に『浦島太郎』、同じくエッセイ『神々の集う国の都』に『子育て幽霊』の話が出て

    0
    2025年02月14日
  • 読む力は生きる力

    Posted by ブクログ

    豊かな人生を生きていく為に読書は大いに助けになる。
    だけど、本を選び間違えてしまうとマイナスに作用してしまうこともあるので、しっかり読書力がつくまで大人が子供の成長に合わせて読む本をマネジメントしていくのが良いとの事でした。
    とにかく何でもいいから本を読んでおいたらいいかな〜の私は目から鱗でした。

    今の若いもんは甘くて柔らかいもんばっかり食うてる。もっと固いもんも食えー
    みたいな説教じみた文章を多少感じてしまったのですが、全体的に著者から本や教育に対する強い愛や使命感を感じました。
    読み聞かせの絵本や今後、児童文学を薦めるときの参考にしようと思います。

    0
    2024年09月12日
  • 北風のうしろの国 (下)

    Posted by ブクログ

    以下、引用。
    29
    「これ、すてきじゃない、母さん?」と、ダイヤモンドは言った。
    「ええ、きれいね」と、母さんは答えた。
    「何か意味があると思うんだけど」と、ダイヤモンドは言った。
    「母さんにわかるのは、さっぱりわからないってことだけよ」と、母さんが言った。

    49
    この本を読んでいる子どもたちのなかには、天才ってなあにと思う子もいるかもしれないが、さて、説明したほうがいいだろうか、それとも、やめておいたほうがいいだろうか? では、ひとつ、ほんの短い答えだけを書いておくとしよう。天才とは、だれにも説明してもらわないで、物事の本質を理解する人だ。神さまは、ときどきそういう人たちをお創りになって、

    0
    2024年01月22日
  • 北風のうしろの国 (上)

    Posted by ブクログ

    今年の目標のひとつとして放置していた「岩波少年文庫を読む」を再開しようというのがありまして、手始めに冬っぽいタイトルのこちらを選んでみました。

    まずタイトルが素敵です。原題は『At the Back of the North Wind』、1871年の作品。
    コバルト文庫に小林弘利『星空のむこうの国』というのがありますが、あきらかに本作に影響を受けたものでしょう。

    「北風のうしろの国」を旅するファンタジーかと思いきや、ファンタジーというよりはSF?宗教?のような設定もあり、「北風のうしろの国」がでてくるのはダイヤモンド少年が語る一部のみ、ストーリーの大半はロンドンで暮らす少年一家の物語で、こ

    0
    2024年01月22日
  • かるいお姫さま

    ネタバレ 購入済み

    う~~ん、難しい。

    ゾクッとするほど残酷で、不気味なお話だと思った。
    訳者のあとがきに寄れば、イギリスの児童文学に、大きな影響を与えた作品らしい。底辺に有るマザーグースの歌や、本来の言葉に含まれる言葉遊びが、良く理解出来ないので、面白いというよりは、難しいと感じてしまった。
    子供の頃のように、何も考えずに読めば、アハハと笑って読めたかもしれないけれど….….

    0
    2022年07月25日
  • 北風のうしろの国 (下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    もう一度北風のうしろの国へ。

    ダイヤモンドは父を助けて辻馬車の仕事をし、病気になった貧しい少女ナニーを助け、生まれた子どもと歌を歌う。美しい北風に再び会い、共に旅する日を楽しみに。

    純粋で優しく賢い子ども。ナニーとジムは頭が弱いというつもりでダイヤモンドを「神さまの赤ちゃん」と呼ぶがこれほどダイヤモンドを表した呼び名もないだろう。疑いもせず、夢の世界を本物として愛するダイヤモンド。天使の夢のあたりから、この子は長く生きられないことがわかっていたかもしれない。北風との旅の様子はまるで銀河鉄道の旅のよう。悲しみの中にきらめきを残したラストだった。

    0
    2022年05月09日
  • かるいお姫さま

    Posted by ブクログ

    美しくて優しいメルヒェン。

    「かるいお姫さま」魔女の呪いのせいで重さのないお姫さま。湖の中では重さを取り戻すことができたが、魔女の企みによって湖は干上がってしまう。王子が栓になり湖を取り戻そうとするが。

    軽やかなお姫さまの声が聞こえそうな物語。重さがないだけに、悲しい気持ちや重々しい気持ちになることがなく、涙を流さないというのが面白い。

    「昼の少年と夜の少女」少年は昼の光の中で育ち、少女は闇の中で育った。少女が月の光に出会い、少年が夜に出会ったとき、2人は何を見たか。

    少女が月の光から日の中へ、少しずつ考えながら歩んでいくのに対し、少年の夜への恐怖が強いこと。勝手な魔女の子育てにも考え

    0
    2022年05月05日
  • 北風のうしろの国 (上)

    Posted by ブクログ

    少年は北風と出かける。

    少年ダイヤモンドは北風に呼ばれて夜の町や海へ出かける。北風のうしろの国の話を聞いたダイヤモンドはそこへ連れて行ってほしいと願う。北風のうしろの国から帰ってきたダイヤモンドは、貧しい中でも皆に愛される少年として育つ。

    ダイヤモンドが見ている世界と大人たちの知っている世界は異なる。それがダイヤモンドの純粋無垢なところであり、頭の弱い子だと思われるところでもある。理想的な子ども像を描いているのだろうか。下巻を読むのも楽しみだ。

    0
    2022年05月04日
  • クリスマス・キャロル

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    キリスト教の隣人愛、自分の周りの人に親切にすることを大切にする教えを改めて教えてくれる本だった。この本が書かれたときは、イギリスの産業革命や宗教改革でクリスマスの行事が下火になっていたときだった。こな本で改めてクリスマスを大事にして、キリスト教の教えを大事にすることを思い出したんだろうな。
    幽霊が過去、現在、未来のスクルージを見せて、クリスマスの大事さ、楽しさを思い出させ、頑固で不親切なままだとこんな悲惨な未来が待っているよと伝えるのは分かりやすかった。けれども、表現が固くて中々読み進めるのが難しかったな。日本以外の文化や習慣は、背景や前提を知らないからすっと頭に入ってこない。けれども、少しづ

    0
    2021年12月23日
  • 雪女 夏の日の夢

    Posted by ブクログ

    名前だけは知っているハーンの作品をはじめて読むことができた。
    怪談で知られるような民話やおとぎ話が12編+後半には4編のエッセイ(抄訳含む)が収録されている。

    面白かったのは、お茶の中の顔、常識、伊藤則資の話。
    自然と杉浦日向子の「百物語」や「東のエデン」(明治期の外国人の日本についての手記)をおもいだした。
    (東のエデンで、日本について、「ここにいるのは、追放前のアダムとイブだ。されば僕は彼らを誘惑しにきた蛇かもしれない」というフレーズが忘れられない)

    八雲のエッセイは、どれも本当に素晴らしくて、抄訳なのが勿体なかった。
    はじめて日本に来たときの町の印象、盆踊りの夢のような光景、浦島太郎

    0
    2021年11月06日
  • カーディとお姫さまの物語

    Posted by ブクログ

    めでたしめでたしの続き。

    ゴブリンを倒したカーディは、塔の大きな大きなおばあさまから王国とお姫様を救いに旅立つよう言われる。城に向かったカーディが見たのは、王国の腐敗と病に倒れた王の姿だった。

    うまくいくのはいいのだが、エンディングがまさかの展開。解説によれば著者は当時あまりよい状況になく、悲観的な気分が作品に出たのではないかとのこと。しかし、決してうまくいっているとは言えない現代でこの物語を読むと、正しいことが続かないこと、信じることの難しさ、誠実や忠誠の清々しさをひしひしと感じる。

    醜いが忠実な獣リーナとその仲間たちは、前の巻ではゴブリンの家畜として忌み嫌われていた。しかしこの巻では

    0
    2021年10月09日
  • お姫さまとゴブリンの物語

    Posted by ブクログ

    地底のゴブリンの計画を打ち破れ!

    賢く礼儀正しいお姫様と勇敢で正直な少年の物語。英文学史でも重要なマクゴナルドの著作。古き良きファンタジーで、まだ読んだことない人はぜひ読んでもらいたい。愚か者の召使、話がわかる王様、優しい母さんなど、昔話には必要な要素がすべて詰まっている。

    0
    2021年09月20日
  • 鏡の国のアリス

    Posted by ブクログ

    敬語や古めかしい言葉が使われているので読みにくいけど、この世界に入っていって楽しめるのは小学校の高学年より中学年かも。

    0
    2021年06月25日
  • かるいお姫さま

    Posted by ブクログ

    子供の頃、日曜日の朝にやっていた海外製のテレビ番組で童話を何週かにわたって放映していました。まだ布団が敷いたままの中に潜り込んでテレビを見るのは至福の時間。
    
    お姫さまや王子さまの出てくるお伽話やファンタジーが中心だったと思うのですが、ちゃんと覚えているのはこの『かるいお姫さま』のみ。昔は『ふんわり王女』というタイトルでした。
    
    呪いによって重さをなくしたお姫さまがフワフワと飛び交う様子とか、いかにも特撮なんですが全体的に絵本みたいなかわいい映像だったと記憶しています。
    
    重力がないので物事を真剣に受け止めることができないお姫さまという、ファンタジーでありながら風刺のきいた物語。

    0
    2021年06月02日
  • かるいお姫さま

    Posted by ブクログ

    「かるいお姫さま」
    なかなか子どもに恵まれなかった王様とお妃様のところに、とりわけかわいいお姫様が生まれました。
    赤ちゃんの洗礼式のお祝い会、王様はうっかり意地悪な姉王女を招待するのを忘れてしまったのです。
    招待されなかった洗礼式に堂々とやってきた王女はお姫様に呪いをかけたのです。重さをなくす、呪いを。

    眠れる森の美女のような冒頭に、良くある物語かと思ったら、王様は見栄っ張りで我儘だし、お妃様はヒステリックだし、お姫様はフワフワと飛び回りながらケラケラ笑う、とにかくカルイお姫様。
    登場人物たちがリアルでそのままドラマに出来そう。

    「昼の少年と夜の少女」
    谷に住む魔女、ワトー。
    こっそりと2

    0
    2020年11月24日
  • 不思議の国のアリス

    Posted by ブクログ

    『不思議の国のアリス』は、イギリスの数学者チャールズ・ラトウィッジ・ドジソン(1832~1898年)が、ルイス・キャロルのペンネームで創作した児童小説である。キャロルが、オックスフォード大学在学中に所属していた学寮の学寮長の娘であるアリス・リドルのために即興でつくって聞かせた物語がもとになっており、キャロルはこの物語を手書きの本にして彼女にプレゼントする傍ら、知人たちの好評に後押しされて出版に踏み切ったという(1865年)。
    本作品は、聖書やシェイクスピアに次ぐ数の言語に翻訳された、世界で最も読まれた児童小説とも言われており、冒頭の、白ウサギが「たいへんだ!どうしよう!まにあいそうにもないぞ!

    0
    2021年02月03日