脇明子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
この本には表題作と一緒に「昼の少年と夜の少女」が収録されているんですけど、どちらかと言えばこちらの「昼 & 夜」の方が KiKi 好み♪ 「かるいお姫さま」の方はその設定からしてナンセンスで面白いと言えば面白いんだけど、怖いと言えば怖いお話だと思うんですよね~。 待ち望まれて生まれてきたお姫さまが悪い魔女の呪いによって重さをなくしてしまう・・・・と、何だか「眠れる森の美女」を彷彿とさせるようなおとぎ話の王道(?)でスタートするんだけど、ただただ体がフワフワと浮いているだけならいろいろ不便はあっても、それはそれで楽しそうにも思えちゃう。 でもね、どうやらこのお姫さま、失ってしまった
-
Posted by ブクログ
全体的に暗いトーンが漂う、おとぎ話・ファンタジーというよりは、人間の心の中に潜むできれば目をそむけていたいような醜さ(怠慢・傲慢・利己主義・裏切り・謀略)をこれでもかっていうほどデフォルメした物語になっています。 前作のゴブリンもなかなかイヤな奴らだったけれど、今作の人間ほどは酷くなかった・・・・そんな気がしちゃうぐらい・・・・(苦笑) そんな中で「お姫さま」であり「女中」であり、「大きな大きなおばあさま」でもある「善意」がとりあえずの勝利をおさめ、ハッピーエンド・・・・となるのかと思いきや、最後の最後でまたまた影をさして終わるというこの物語。 これはマクドナルドの抱えていた不安の表れな
-
Posted by ブクログ
あの「金の鍵」に感銘を受けつつも、どうしてもこの本に手が伸びなかった理由。 それは、この「カーディとお姫さまの物語」の表紙の絵にありました。 どこかで見たことがある画風。 決して嫌いではないものの、明らかに「漫画」のソレに何となく抵抗を覚えちゃったんですよね~。 今回 KiKi が読んだ「お姫さまとゴブリンの物語」は少年文庫特装版の方なんだけど、今、巷で売られているものは「カーディ~」と同じコレ(↑)だし・・・・・。
でも、この挿絵。 あの竹宮恵子さんの挿絵だったんですねぇ・・・・。 KiKi が中学生ぐらいの頃一世を風靡し、KiKi も夢中になったあの漫画家さんにこんなところで -
-
Posted by ブクログ
なんだこれは。
ヘイトや無知無理解無関心と闘う話じゃないか。
これは絶対大人になってから読んだほうが面白い。
でも子供の頃に読んでいて良かった。細かい内容は忘れていたけれど。
残虐なことになりそうな予感をみせつつも、ひどい出来事はおこさせない。
子供向けのモラルを守ったままでも、こわいことは描けるのか。
子供にひどいことを伝えようとすると、見た目の怖さに気を取られて肝心の中身が伝わらなかったりするから、こういう配慮は大事だ。
拷問ではなく、拷問を発生させる状況の恐ろしさを描くような、配慮と信念のバランスが良い。
そういう部分が「銀の森の少年」と逆で好きだ。
訳がとてもいいけれど後書きの幸せ -
-
-
-