武田綾乃のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ映画を見て「あそこはどういうことだったんだろう?」となっていたところの謎を解きたくて手に取りましたが、これは読んで正解だったと思います。映画のあのすさまじい映像や色彩は満足度が高かったですが、小説では映画で泣く泣くカットになったであろう登場人物たちや「泡」の背景が補完されていて、それが知りたかったんだよー!が全部入ってました。
それにしても、「泡」の正体は人間からすると恐ろしい(映画でもトラウマものでしたけど)けど、でも人間でいう細胞みたいなものっていうところでううんと唸ってしまいますね。ただそこに在るだけ、ただ浄化してしまうだけ。
ウタとヒビキの恋が愛が、文字通り地球の生物すべての命運を変え -
Posted by ブクログ
小学校6年生向けの本を探して読んでいる本の中の一冊。女子高生部活動シリーズの第1作め。
評価で★が少ないのは、私が現代作家がすっごく苦手だからということと、続き物の1巻で登場人物紹介のような感じの巻で今は高評価しづらいということで、本が悪いわけではありません。
両親の離婚で父親の実家、埼玉県寄居町に引っ越してきた黒部舞奈(くろべまいな)は、荒川でカヌーを漕ぐ同年代の湧別恵梨香(ゆうべつえりか)と知り合う。二人は新学期から同じながとろ高校に進学することがわかり、友だちになる。
二人はクラブ体験で、カヌー部を訪れる。そこにいたのは2年生の鶴見希衣(つるみきえ)と天神千帆(てんじんちほ)。カヌー -
Posted by ブクログ
高校生たちが窮屈な世界で必死に生きる描写がお見事! 自殺したクラスメイトをめぐる青春ミステリー。
クラスメイトの飛び降り自殺をきっかけに、生徒たちの独白を綴りながら物語は進んでいく。少しずつ自殺の真相が見えていき、最後には衝撃的で、なんとも合理的な結論が…
もちろんフィクションなのでしょうが、いま発生している若者たちの自殺にありそうなお話です。
自分も現在、高校生とつながる仕事をしておりますが、彼らの世界や思いに完全に答えてあげられることはとても困難です。ただ笑顔になる手伝いができるのであれば、できる限りしてあげたい。でも、あんたに言われたくない「だから、何?」という感じなんですよね。
大 -
Posted by ブクログ
連作短編かつ青春ものが読んでみたかったので購入。よかったです。
文章がお上手。比喩表現がきれいで、女子高生たちの繊細な心情を上手に描写できていたと思います。
そんななか星5にしたのは、ストーリーがありきたりで新鮮さがなかったから。まあその普通こそが本作の良さなのかもしれないけど、短編じゃなかったら飽きてたな、とおもった。
でも冬の海に二人で行って「寒い寒い」といいながらスマホをぶん投げるシーンは笑った。ティーンエイジャーおそるべし。
あとどうでもいいけど、作品で好きな映画の話になったとき、登場人物の一人が「アタックオブザキラートマト」と言ったのは面白かった。作者、何歳なんだろう。