笠井潔のレビュー一覧

  • リレーミステリ 吹雪の山荘

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    うーん。リレーミステリだからこんなもんかな……。せっかく各自の名探偵級のキャラ使えるんだから、もうちょっとはっちゃけて欲しかったかな…。

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    2014年12月16日
  • 三匹の猿 私立探偵飛鳥井の事件簿

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    ネタバレ

    飛鳥井の元を訪れた田之倉有美。自分の父親を探してほしいとの依頼。田之倉有美の母親・千鶴の友人・津田芳枝、江原克子、長谷部雅人をたずねる飛鳥井。飛鳥井を訪ねてきた田之倉千鶴。行方不明になった有美の行方を追う飛鳥井。学生時代に『三匹の猿』という小説で賞をとった中条との関係。連続して発見された女子高生の身元不明の遺体。飛鳥井が長谷部の別荘で発見した女子高生の遺体。長谷部の別荘の隣で閉じ籠る克子の息子・優。

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    2014年07月02日
  • 梟の巨なる黄昏

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    メディアが撒き散らす殺意を書いた作品であるが
    この2年前に出版された鈴木光司「リング」ほどの
    キャッチーさを持ち得てはいない
    しかし「父性への失望」が引き金となって
    人類を破滅へと導くラストは
    後年、実際に持ち上がる衰退の兆し…すなわち
    セックスレス/少子化問題について
    予見的だったと言えないこともあるまい

    そしてその「父性への失望」こそが
    現代において私小説というジャンルを成立困難にしたものといえる
    「ダメ」と「ダメじゃない」の区別がつきにくくなってきたというかね
    しかし
    「死の可能性」を踏破することで、これを乗り越えた者は
    ひょっとしたらいたのかもしれない
    それを考えると
    この物語の結末

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    2013年10月21日
  • 新版 サイキック戦争1 紅蓮の海

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    ネタバレ

     笠井潔の作品には学生運動の影響が色濃く出ている。
     特に顕著なのは矢吹駆シリーズで、第一作『バイバイ、エンジェル』では連合赤軍事件の主犯永田洋子をモデルにした登場人物が現れる。
     また本作の主人公竜王翔の設定は『熾天使の夏』で明かされる駆の過去と似通っている。
     翔は山岳ベース事件の当事者であることが物語が進むにつれ明かされる。連合赤軍事件に関して言えば深い関わりのある主人公となっている。山篭りをしている点も矢吹駆と同じである。夢枕獏の『キマイラ』シリーズでも主人公は山篭りをしていた。山篭りで修業は一昔前の主人公のテンプレなのかも知れない。
     物語は主に日本とベトナムで展開される。主題となっ

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    2013年07月10日
  • 熾天使の夏

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    矢吹シリーズ第0作って言われてる作品。

    初期3部作読んだんで、そろそろいいかなぁと思って、読んでみた。

    まったくミステリ色のない作品。シリーズ読んでなかったら、きっと読んでないかも……。

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    2013年05月18日
  • バイバイ、エンジェル

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    ネタバレ

    すこし縁があって、いつか読もうと思っていたこの本に手を伸ばした。笠井潔の処女作。
    ミステリとしての謎解き、雰囲気についてはなるほどこれか、という感じ。ミステリが好きなので、なにかこう「そうそうこれこれ」という懐かしさに浸されながら最後まで読み切れた。
    作者が描ききりたかったのは謎の部分よりも殺人の意味、観念、その辺りの議論だったんでしょうかね。
    でもやはり、ナディアが聞いた最後のアントワーヌの肉声となったあの言葉は、心にひっかかりますね。
    サマー・アポカリプスも読むか悩み中。

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    2013年04月17日
  • サマー・アポカリプス

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    難解な背景があって、なかなかとっつきづらい。キリスト教に関連した話で馴染みが薄い分、なおさら。
    哲学的な議論と結末。次回に繋がる伏線も。

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    2013年02月11日
  • バイバイ、エンジェル

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    王道本格ミステリー。
    名探偵役である、矢吹駆は輪をかけて思わせ振りでもったいぶる。殺人事件が進行しても被害者を減らす努力をするでもなく、事件が終わってから解決。

    哲学的な犯人と探偵。

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    2012年12月05日
  • 熾天使の夏

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    ネタバレ

     時代は全学共闘会議(全共闘)の終結から五年後。世界同時革命を目指し、リンチ事件の首謀者として逮捕され、刑期を終えて出所し、ひっそりと暮らしていた男に、かつての恋人から声がかかる。求めに応じ、かつての同志と再会した男は、同志から新たな革命運動への参加を求められ、男は、同志の革命思想を粉砕するために、あえて計画に乗ることにする。

     これは、矢吹駆がナディア・モガールと出会う前、「革命」という高みを目指し、「革命」に目が眩み身を焼かれ、地に堕ちた熾天使(イーカロス)の、再生の物語――。

     はっきり言って、これは推理小説ではなくハードボイルド小説、厳密には「革命」という名の観念に憑かれたテロリス

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    2012年11月13日
  • 薔薇の女

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    ネタバレ

     ロシュフォール家殺人事件から数ヶ月を経た晩秋。奇怪な連続猟奇殺人事件が起きる。犯人は、①火曜日の深更に、②独り暮らしの娘を襲い、③絹紐で絞殺した後、④屍体の一部を切断のうえ持ち去る。現場に⑤赤い薔薇を撒き、⑥<アンドロギュヌス>と血の署名を残す……。被害者間の共通点を見出せず苦悩する捜査陣を尻目に、現象学を以って易々とミッシングリンクを拾い上げる日本人、矢吹駆。捜査が進むうち、事件は十数年前に起きた連続猟奇殺人事件とも関係していることも判明し……。

     現象学を以って、「性犯罪には、二種類の特徴が挙げられる。性的な過剰エネルギーの爆発的な解放としてのものと、希少性の観念的充填を根拠とするもの

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    2012年11月13日
  • サマー・アポカリプス

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    ネタバレ

     ①事件に関しては、ただ自分の関心に沿って考察し判断する。場合によっては捜査関係者を欺くことも厭わない。

     ②犯罪を現象学的に考察するために、ひとつの犯罪が現象としてどのようにして生成していくのかを、始めから終わりまではっきりと見届ける必要がある。そのため、事件を未然に防ぐことになる干渉行為は極力行わない。

     ③事件が終わるまでは、①②を理由に、社会的な責任や人間的な反応といったものは極力表に出さない。

     これは、ラルース家事件の時に、矢吹がナディアに語った、自身が事件に関わるときに決めたルールの要約である。今回も矢吹は、そのルールに従い、最初の事件が起きた時、成り行きを喝破していたにも

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    2012年11月13日
  • 梟の巨なる黄昏

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    ネタバレ

    異端の作家、神代豊比古が遺した空前の大作『梟の巨なる黄昏』は、手にした者を破滅させる呪われた書物でもあった。不遇の作家・布施朋之とその妻、流行作家の宇野明彦、大手出版社の次期社長、美貌の阿久津理恵。一冊の魔書をめぐって四人の男女の欲望が交錯する。戦慄の異色長編サイコ・サスペンス。

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    2012年07月26日
  • 三匹の猿 私立探偵飛鳥井の事件簿

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    父親探しを以来して失踪した少女。
    探偵飛鳥井、第1弾。

    ようやく1作目を読めました!
    硬派だなあ。いろいろと。

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    2012年07月27日
  • 新版 サイキック戦争1 紅蓮の海

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    伝記ものといえばそうなのだけど、個人的には平井和正のウルフガイ・シリーズ、それもアダルトの方を思い出した。一種の無力感のようなものが似ているのである。ただし、色合いがずいぶん違うけれど。

    タイトルのわりには、超能力のようなものはあまり前面に出てこない。どちらかといえば、無力な主人公の彷徨を追いかけているような雰囲気だ。逆襲に転じるのがあまりにも遅すぎて、おどろおどろしくも神がかった主人公だが、やはり無力感は否めない。

    もちろん、作者はそんなことは承知の上でわざと書いているに違いなく、よく終わって感じるのは、超能力があろうとなかろうと、小さな個人を押しのけてうごめき回る、人類の悪意の総和の大

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    2012年04月27日
  • 哲学者の密室

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    まさに「哲学者の密室」としか呼びようのない物語。三重の密室(特にコフカのほう)という謎は非常に魅力的。哲学談義のおかげで読み進めるのはかなり大変だったけれど、振りかえってみればあらゆる意味で重厚な物語だったことは否定の余地がない。

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    2012年03月06日
  • サマー・アポカリプス

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    殺人事件(本筋)よりも宗教とか思想とかが面白い。
    もちろん、全てが絡み合っているので、全体を通して面白いと言うことなのですが・・・
    カケルとシモーヌが会話するシーンは良いですね。
    本当は星は4つでも良いかなぁ・・・と思ったのですが
    前作から引き続き、どうしてもナディアが好きになれないのです。
    あまりにも自信家過ぎるところとか。
    まぁ、個人的な好みですw

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    2011年11月27日
  • 薔薇の女

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    過去二作は難しいながらも、そこが面白いと感じていました。
    本作でも、思想に関することが盛り込まれていますが
    どうも事件と思想のやり取りが噛み合わなくて…
    事件自体はかなり平易で、推理の苦手な私にもほぼわかりました。
    この人の作品は、謎解きと言うより、思想を伝えたい?ようなので
    大きな問題では無いのかもしれませんが…
    ちょっと拍子抜けしました。

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    2011年11月27日
  • 哲学者の密室

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    開口部を完璧に閉ざされたダッソー家で、厳重に施錠され、監視下にあった部屋で滞在客の死体が発見される。現場に遺されていたナチス親衛隊の短剣と死体の謎を追ううちに三十年前の三重密室殺人事件が浮かび上がる。現象学的本質直感によって密室ばかりか、その背後の「死の哲学」の謎をも解き明かしていく矢吹駆。二十世紀最高のミステリ。

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    2011年06月08日
  • サマー・アポカリプス

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    ネタバレ

    神秘的な名探偵 矢吹カケルの第二弾。中世カタリ派の聖地でおこる、南仏の名門 ロシュフォール家周辺での連続殺人。アルビジョア十字軍等史実を交え、ナチスドイツも登場し、歴史と現在を結ぶものは? 黙示録の四騎士になぞらえた連続殺人。疲れるけど面白い。引き込まれる。

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    2017年02月18日
  • 熾天使の夏

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    逆説を逆説で補完したらイチ、という考え方もありますよ
    衝動を理念で補完したならそれは全能感というやつではないだろうか
    学生運動家のなかには、全能感に酔いしれて無茶をした人もあったかもしれない

    そういったものに対する批判者として、虚無の観念が浮かび上がってくるのだが
    実際的な暴力・権力に対して、観念は太刀打ちできない
    無力な批判者の「傲慢さ」に、主人公は怒る
    そして・・・


    まったく救いのない小説です
    しかもこれは、長い戦いの始まりにすぎない

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    2010年11月21日