笠井潔のレビュー一覧

  • サマー・アポカリプス

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    カタリ派伝説を手玉にとったミステリーである。

    笠井潔を他に知らないが、どんな作家なのだろう?

    宗教、ナチズム、カタリ派、社会運動、パレスチナ問題などに正面から立ち向かって所論を述べる。
    生半可なエネルギーではない。
    脱帽である。

    ただしあくまでミステリーのカテゴリーに落とし込む。

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    2012年05月21日
  • バイバイ、エンジェル

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    会話文から推理、ルビまで、何をとっても日本人だとは思えないセンス。流れとしては如何にも怪しい人間関係、殺人、容疑者そろい踏み、からの推理という極めてオーソドックスなものなのだけど、そこからはもうひっくりかえるわお楽しみにされるわ哲学だわ倫理だわで揉みくちゃ。面白すぎる!新本格、特にコズミック・ジョーカーなんかを先に読んでいると、この作品が日本ミステリ界に与えた影響は相当大きかったのだろうなと思う。

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    2016年01月17日
  • サマー・アポカリプス

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    スバラシい。小栗虫太郎が実はまだ生きていて、これを書いたのかと思った(離脱/解脱のくだりを除く)。たまりません。

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    2011年04月29日
  • サマー・アポカリプス

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    矢吹駆シリーズ二作目。本格的な探偵小説とそれへのメタ的視点、思想や哲学を一緒にやったのがこのシリーズの特徴だが、今回はカタリ派の財宝やらナチズムの影やらヨーロッパの魔術史やら歴史、伝奇オカルトまで一緒にやろうとした感じすらある。ものすごいペダントリーと蘊蓄である


    事件も二回殺された死体や密室の首吊りと本格的で、しかも黙示録に見立ててあるから怪しげな雰囲気は満点。好きな人は一気にはまる大作だろう


    今回は矢吹駆があんまり探偵してなくて(ただし、詳しく言えないが後半どんでん返しあり)、純粋にシモーヌ・ヴェイユ神学との対決をしてる印象。しかし今回の矢吹はウザい(笑)!オレが哲学の教師だったらこ

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    2011年01月04日
  • サマー・アポカリプス

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    凶弾に襲われたカケルを気遣い、南仏へ同行したナディアだったが、二人の目の前でヨハネ黙示録に見立てた殺人事件が発生する。中世異端カタリ派の聖地を舞台にした事件は、連続殺人の様相を呈するが・・・。
    二度殺された死体、見立て殺人、古城の密室、秘宝伝説、意匠溢れる本格推理小説の傑作。


    とにかく重厚。濃密な思想世界。前作は矢吹駆のペダンチックなキャラクタとか哲学思想に頭がひたすらクラクラしましたが、今作はそれに加えてキリスト教と本格推理小説と相変わらずの現象学と・・・おなかいっぱいというか頭がいっぱいすぐる(^q^)
    また哲学や宗教の蘊蓄を延々語るんじゃないだろうな・・・と身構えていたら、上記の紹介

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    2011年04月01日
  • ヴァンパイヤー戦争1 吸血神ヴァーオゥの復活

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    全11巻+番外編が3冊あり。

    じつはジャケ買い。絵はTYPE-MOONの武内先生。彼らの作品も素敵です。
    ペダントリーな笠井潔らしく、重火器類、諜報機関やらNASA的な用語が頻出します。
    物語の核はヒロインキキと、九鬼と出会っては死んでいく女たちの美しさですね。

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    2011年04月24日
  • 哲学者の密室

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    ハルバッハの「死の哲学」は、ナチスの生んだ「大量死」の現実の前に砕け散った
    (試合に勝って勝負に負けたとでも言うべきか)
    一方でナディア・モガールは、ハルバッハを応用して、自分なりの「愛のかたち」を発見する
    しかしそれは結局、「特権的な死」の夢想を、裏返したにすぎないものではないか?

    久々に読んだけど、あらためて超名作と思いました

    けど、607ページのイラストおかしくないだろうか
    あれカンヌキ抜けなくね?

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    2009年10月07日
  • 薔薇の女

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    矢吹駆シリーズ

    女を殺害し身体の一部をうばう猟奇殺人。「アンドロギュヌス」の謎。ニコライ・イリイチを追う矢吹駆。「アンドオロギュヌス」の犯行が行われる夜に上映されるドミニク・フランスの映画との関係。ドミニクの双子の息子たちとアルジェリアの動乱。ベアトリス・ベランジュとポール・ブルレーの殺害死体。アルベール・べランジュと弟・ジルベールの関係。

     2010年7月30日再読

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    2010年07月30日
  • サマー・アポカリプス

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    矢吹駆シリーズ

    謎の組織に銃撃された駆。ナディアと共に南仏を訪れた駆。アルヴィジョア十字軍の財宝、カタリア派の謎。原子力発電所の建設問題に揺れるロシフォール家。ナディアの友人ジゼールの母・ジュヌヴィエーヌ・ロシュフォールの死の真相。犯人として逮捕されたジャン・ノディエ。遺跡の研究の為に訪れたドイツ人ワルター・フェスト殺害事件。2回殺された死体。黙示録に見立てらた連続殺人。ジャン・ノディエの絞殺事件。ニコル・ロシュフォールの墜落死。ジゼールの婚約者・ジュリアン・リュミエールの推理。ジュリアンの姉・シモーヌに突き付けられた真実。ニコライ・イリイチの影。

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    2010年07月26日
  • 哲学者の密室

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    矢吹駆シリーズ四作目。
    今のところシリーズの中で一番好きです。駆の出自がほんの少しですが垣間見えてよかったと思います。

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    2009年10月04日
  • サマー・アポカリプス

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    とにかくものすごく面白い。ミステリーに哲学的思想が絶妙な味を醸し出す作品。食べ始めたら止りませんでしたよ。

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    2009年10月04日
  • サマー・アポカリプス

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    駆シリーズの中で一番好きな作品です。火花が飛び散る思想と思想のぶつかり合いは、真剣勝負を彷彿とさせ、手に汗を握ってしまいます。

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    2009年10月04日
  • ヴァンパイヤー戦争1 吸血神ヴァーオゥの復活

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     今まで、名前だけは聞いていたのですが、なかなか読む機会がなかった笠井潔さん。この度、講談社文庫から装い新たに『ヴァンパイヤー戦争』が出版されたのをきっかけについに読み始めました。

     面白い。
     内容的には、オカルトチックなタイトルにも関わらず、どちらかというとハードボイルド風。しかし、それでありながら一昔前の伝奇のエッセンスがあますところなく使われているのには脱帽。
     全11巻もあるのに序章と終章以外は全て一人称。それも信じられない。

     特に興味深いのは背景にある思想です。
     やはり、ムラキに憧れてしまいます。

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    2009年10月04日
  • 哲学者の密室

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    矢吹駆シリーズ。カケルとナディアはダッソー家の3重密室殺人の謎に挑むうちに、第2次世界大戦ユダヤ人収容所で起こった3重密室殺人の謎にぶち当たります。ページ数は確かに多いですが、ぐいぐい読ませてくれる筆力は相変わらずです。カケルシリーズは必ず哲学と密接につながっています。今回はハイデッガー哲学への反論あり。でも哲学を知らない人でも大丈夫。ナディアが私たち一般読者の代表ですから。

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    2009年10月04日
  • 哲学者の密室

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    カケル&ナディアシリーズの第4作目。

    この分厚さ(文庫本で1160ページ)は、30年前の事件を間に挟んでいたためだったのですね。
    カケルやナディアたちが存在している「現在」で起きた密室殺人と、30年前、第二次世界大戦中にコフカ収容所で起きた密室殺人。
    いままでのシリーズ作品同様、事件を解決してゆく推理小説というよりも、それを取り巻く人たちの人生、密室の謎を解いていく際に吐露される、それぞれの生死の捕らえ方、哲学論がこの作品の中心にあるように思います。

    間に挟まれている30年前の収容所での出来事。
    戦時中の、しかもユダヤ人虐殺に関する描写であるため、読んでいてツライ部分も多く、一体どこで「現

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    2010年10月19日
  • 夜と霧の誘拐

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    このミス2位とかいうから読んでみようかと思ったら、京極真っ青な極アツ凶器本!!しかも矢吹駆シリーズというのの8作品目だったらしい。なんてこと!!
    まっさらのを読みたいんだよ!!こちとら!!読めたけど。フランス人でおフランス舞台だしさぁ…筋は面白かったけど、ちょっとクドかったです。少し胸焼けがします。

    ナディア・モガールと矢吹駆はダッソー邸に招待されて訪れる。四阿に老婦人のハンナカウフマンさんに会う。ボリヴィアからフランスに移送されるナチ幹部のクラウス・ヴォルフに会いたいとのこと。ふたりはダッソーの夕食に招待される。

    一度フランソワダッソーと顔を合わせるが、夕食まで1時間、一度外出するという

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    2026年07月08日
  • 夜と霧の誘拐

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    矢吹駆とナディアが、ダッソー家の晩餐会に招待されたその日に一人娘のソフィーを誘拐したとの電話がある。
    だが、ソフィーは家に居て、間違えられて誘拐されたのは、運転手の娘・サラだった。
    それでも身代金要求をし、運搬役をナディアにと指名される。
    次々と指示を受けて走り回るナディア。
    そして…。

    同日の午前中にも誘拐があり、午後にはカトリック系私立学院で殺人事件が。

    間違われた誘拐と最初の誘拐という二重誘拐そして殺人に繋がりがあった。
    誘拐と殺人は、交換犯罪ということなのか。

    次々と覆っていくことに一体何が真実なのかと思い、この二人の少女を操っていたのは…という驚き。

    何より矢吹駆は、全てにお

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    2026年06月29日
  • バイバイ、エンジェル

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    再読。この間『夜と霧との誘拐』を読みながら初期はこんなに乖離してなかったような……と思ったんだけれど再読久方ぶりにしてみたらまあまあそうだったw
    現象学的推理、いまだによくわからんながらも、高校当時「まさに生きられるべきものなのだとすれば」って所に強烈なシンパシー感じた。禅寺にいる今もそれを感じる。

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    2026年05月05日
  • 吸血鬼と精神分析

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    思想と蘊蓄と哲学などを背景に探偵小説てきガジェットを絡ませ物語を展開して行き、終盤の謎解きはめっちゃ驚いた。

    3212冊
    今年111冊目

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    2026年05月03日
  • 三匹の猿 私立探偵飛鳥井の事件簿

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    ネタバレ

    自分の父親を探して欲しいと飛鳥井に依頼して来た少女・田之倉有美。しかし、有美が行方不明になり彼女の母親が新たに飛鳥井の依頼人に。高原で起きた少女猟奇連続殺人事件、有美の母親が大学時代に所属していたサークルの人間関係。

    事件の展開は面白いし、母親たちの人間関係がドロドロしていて良い感じ。矢吹駆とはまた違う感じの飛鳥井のキャラも好き。ただ「女子高生コンクリート詰め殺人事件」の話が辛い…。

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    2026年04月23日