市川憂人のレビュー一覧
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冒頭まではありきたりな警察ミステリーだと思っていた。登場人物も癖がありそうだが、これまでの筆者の作品よりは薄味かなと感じており、一章、ニ章とトリックや事件自体は興味深いものだったが、僕自身の脳細胞を刺激する様子ではなかったんだ。気になっていたのは、モノローグや章の合間の挿話が特殊で、どの様に本筋と絡んでくるのかという事だった。
しかし、市川憂人は単純な警察ミステリーではおわらなかった。
ミステリー好きだと、少なからず物語の行く先を邪推してしまい、結末を知ったときがっかりしてしまう事も多いが、今作では僕が邪推した流れをいとも簡単に、嘲笑うかの様に超えていき、全く予想だにしていない結末へと物 -
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ネタバレ重病におかされたコトハとタケルは無菌病棟に入れられて闘病している。柳医師と若林看護師は感染症に罹らないように防護服で問診する。2日以上問診が空く場合もナースコールで会話する様にしている。
突然嵐が病棟を襲い無菌病棟と一般病棟を繋ぐ通路がタンクが落下して崩壊し、無菌病棟は孤立。孤立した無菌病棟でコトハが胸をメスで刺されて死亡。隔離された病棟にはタケルしかいないハズだが犯人は誰だ。
最初は2人のラブストーリー要素でうーんと思っていたが、タケルが来る前の病棟の様子やアディポクルの真実とかが明らかになってからが面白い。色々と繋がっていって記憶が48時間しか持たない真実が伏線のように伏せられてるのがキー -
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トリックが鮮やかだった。
いちばんの核心となる部分はもちろん見抜けなかったけど、予想が当たった箇所もあって、仕掛けの謎のバランスが良かった。
あとこの作品の推しポイントは、地味だけど冒頭の一文かな。
プロローグから、犯人の個人的な復讐劇だとわかる。
本格ミステリって世にたくさんあるけど、犯人の動機にしっくりきたことがあんまりない。ので、内面的なところは期待してなかった。
でもこの作品の犯人はなぜだか納得できてしまった。
冒頭の一文、彼女とは結局は他人だったっていう表現が、最終的にその言葉以上の意味を持っていたのがわかって、すんなり受け入れられた。
だからこそトリックにも無理がないというか、完 -
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ネタバレ※『十角館の殺人』のネタバレも含みます※
『そして誰もいなくなった』『十角館の殺人』を綺麗にオマージュされた、でも意外性に驚きも与えてくれた作品だった。
理系分野はちんぷんかんぷんだったのでちょっと難しい場面もあったけど、作中同じくちょっと頭が弱い?設定のマリアと同じように「もう一機ジェリーフィッシュがいたのでは…?」と閃いてはレンたちに否定されていた。
レンとマリアのやり取りがちょっとサムイなと思ったし、マリアがちょっと警部にしてはバカすぎんか?と思ったけど読者への説明のためにこの役を置いたのかなと思えば仕方なし?
有名な二作品のオマージュなんだから、誰かが死んだフリのはず…!どいつが -
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未来を舞台にしたSFミステリ。環境破壊が進み、地球以外の惑星にもコロニーを作り各所で生活を送る人類。あらたな開拓地を求めて行われるコンペに参加した各コロニーの代表者たちが、次々と謎の死を遂げてしまう。それに伴い不測の事態が立て続けに発生し、やがて恐ろしい真相が明らかになる。
正直に言います。SF苦手です。量子もつれ理論、けっこう丁寧に説明があるのだけれど……あまり理解できません。たぶんもやっとしたニュアンスでしかわかっていない気が。こんなんで読んで大丈夫かな、と心配だったのですが、充分面白く読めました。地球出身の参加者・零司と毒舌AIディセンバーのコンビがもうとんでもなく素晴らしいです。ディセ -
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ネタバレいつもの特殊設定ではない立派な"SF"ミステリー
毒舌AIと中小企業エンジニアのコンビはマリア&蓮から年齢いじりを取り払った程度の既視感のある造形(笑) 亜光速航行、量子テレポーテーション、もつれ粒子対、惑星探索等々…ノーランが映画化したらさぞ面白そうなガジェットを下敷きに五十光年離れた惑星で銃殺遺体が見つかるというもの。基礎的な量子力学の内容はイチからレクチャーしてくれるのでかなり親切です。
こういうのを読むたびに、宇宙空間や宇宙船などのディティールをどうやって調べ上げるのだろうと感心するばかりです。
ドラえもんのコミックス17巻に登場する「バイバイン」みたい -
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史上最大のクローズド・サークル!その舞台は“惑星”。
2100年代、惑星の宇宙開発コンペに参加した零司とAI。
誰もいないはずの惑星で、コンペ参加者の銃殺遺体を発見するところから物語は始まる。
雪山の山荘や孤島などでおなじみのクローズド・サークルものだが、本作はスケールが桁違い。
舞台は惑星そのもの。史上最大のクローズド・サークルである。
なお、宇宙人やエイリアンは出てこないのでご安心を。
傑作『ジェリーフィッシュは凍らない』が架空世界寄りだったのに対し、本作は今の世界と地続きの未来。
AIや量子コンピュータなど、リアルに想像できる技術が物語に説得力を与えている。
SFゆえ理論部分は少 -
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読みやすさと物語の設定はめちゃ良かった!
作家さんがめちゃ読みやすいように文章を書かれている感があって、難しい事を書いているようで、全くその気にさせず苦になく楽しく読めた。
そしてここがめちゃ良いんだよ!
独自の技術的進化を遂げた、もう一つの並行世界にある80年代のアメリカでステルス機能を装備した小型飛行船ジェリーフィッシュ内で起こるクローズドサークル殺人事件。最高っす!
そんな難事件を解決するマリア&蓮の刑事コンビ
マジでこのコンビめちゃ好きだわ〜
しかーし!!
分かりやすい犯人と最終的なオチがあまり自分好みではなかったから、最後にむーん…となってしまった感は否めない…(´・_ -
Posted by ブクログ
『ジェリーフィッシュは凍らない』で有名な、
市川さん。
今回の本書が初読みでした!
最初から最後まで展開が読めなくて、置いてかれそうになったけどラストまで楽しく読めました!
孤立した無菌病棟に取り残された2人の少年少女。
しかし、少女が殺されているのが見つかる。
その部屋に残されたのは少年ただ1人。誰が少女を手に掛けたのか、最後のオチがどんな感じで終わるのかが気になって夢中で読んでました!
あまり書きすぎるとネタバレになるので書きませんが、中盤からラストにかけては予想がつかない展開に驚かされました。
次は『ジェリーフィッシュは凍らない』シリーズも読んでみたいと思います! -
Posted by ブクログ
人間って思い込みとか固定観念にとらわれて生きているんだなぁ。
それを実感出来る話でした。
マリア&漣シリーズ2作目。
今回は2人の人物が同時期に発表した「青い薔薇」から始まるミステリー。
テーマは「遺伝子」ですね。
前回より分かりやすかったけど、やっぱり難しいテーマだなと思います……いや完全に理解できなくてもトリックは分かるし事件も解決できるんだけどね。書いてあるなら理解したい!って思うじゃないですか。
……え、私だけか?
このシリーズは過去と現在が交互に進んでいくパターンの展開をするんですが(この作者さんのパターンなのかもしれない?)、まぁこの挟み込み方が上手なんですよね。
マリ