【感想・ネタバレ】断罪のネバーモアのレビュー

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Posted by ブクログ

 冒頭まではありきたりな警察ミステリーだと思っていた。登場人物も癖がありそうだが、これまでの筆者の作品よりは薄味かなと感じており、一章、ニ章とトリックや事件自体は興味深いものだったが、僕自身の脳細胞を刺激する様子ではなかったんだ。気になっていたのは、モノローグや章の合間の挿話が特殊で、どの様に本筋と絡んでくるのかという事だった。
 しかし、市川憂人は単純な警察ミステリーではおわらなかった。
 ミステリー好きだと、少なからず物語の行く先を邪推してしまい、結末を知ったときがっかりしてしまう事も多いが、今作では僕が邪推した流れをいとも簡単に、嘲笑うかの様に超えていき、全く予想だにしていない結末へと物語を展開していった。
 主人公の藪内唯歩のキャラクター設定はここ最近読んだ小説の中でもずば抜けて魅力があり、ある意味でネガティブな(エピローグで語られる先輩達とのやり取りは思わず微笑んでしまった。)それでいて芯のところで強さを感じさせる人物像は、主人公然とする設定にピッタリだった。
 その他、他の組織メンバーは、序盤、人物像が捉え難く余り心に残らなかったが、終盤一気に魅力が溢れて、僕を惹きつけていった。
 密室シリーズから少しづつ離れながら、途方もないストーリーを生み出して進化を続けている筆者から今後も目が離せないだろう。

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2023年05月13日

Posted by ブクログ

民営化された架空の警察組織を舞台に繰り広げられる物語。読み進めるうちにどんどん引き込まれて行きました。仕事の合間に読み進めていましたが、危うく泣きそうになって焦りました…。
面白かった!

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2022年08月01日

Posted by ブクログ

大どんでん返しがあると聞いていたが、そういうことか。
警察は新人といえどミスをすると1人の人生を狂わしてしまう可能性があるのが辛いところ。
脇役も相棒も含めて、みんないいキャラしてたので続編希望。もちろんその際はあの殺人鬼も再登場願いたい。

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2022年07月18日

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腐敗しきった警察組織を一新するために民営化された警察を舞台に交通課から異動となった藪内唯歩と、バディを組む仲城流次の活躍を描くミステリ×警察小説。
ただの警察ものと思いきや、作者の企みにやられるのはもちろんで、とにかく先を読み進めたくなる。大いなる敵に対して二人の連携が最高にかっこいい。三つの事件と、最後のタイトルが断罪…。相沢沙呼の『medium』や米澤穂信の『黒牢城』といったように構成の妙が冴え渡る一冊だった。
本ではシリーズ化、メディアミックスで映像化もできそうだ。

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2022年06月30日

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プロローグから始まって、中盤まで、何がどこで、どうやってつながっていくのだろう、という謎だらけで、途中で読み止めることができないくらい集中させてくれる。そして、謎として引っかかっていたことが、気持ちよく解き明かされていく。終盤の怒濤の展開は圧巻。非常に面白かった!

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2022年05月20日

Posted by ブクログ

警察組織民営化 通称IISC
東日本つくば支店に配属されたブラックIT企業からの転職者、主人公新人刑事『唯歩』が事件を追う警察ミステリー

上層部の横ヤリ、職場の疎外感、前職のトラウマを乗り越え、唯歩は犯人を見つけることが出来るのか?

民営化されたらこんな感じ⁈
斬新な設定に惹かれる作品です

続編があったら嬉しいです

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2022年05月03日

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最初の謎の手紙文から始まり、ちょこちょこ過去のお話が入り、現在につながっていきます。
主人公が成長していく物語なのですが、最後の方は本当にできる子になっていました。
IT強いのやっぱりこのご時世大事。
周りのキャラクターたちも最初はモブキャラなのかなぁと思いつつ、最終段階ではがっつり活躍。前半がキャラ薄かったため後半の活躍がキラキラ。
めっちゃいい職場やん。と思いました。
何事も言葉にすることが大事ですね!隠し事は隠されていることがばれると壁にしかなりませんからね!

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2023年05月19日

Posted by ブクログ

_『警察民営法』_
警察の民営化が適用されて12年後2022年。

刑事課捜査員の一人として働く藪内唯歩。
「自分は認めてもらえてない」
前職のトラウマや他の捜査員の態度からネガティブな思考がつきまといながらも、捜査員として事件と丁寧に向き合っていく。

「自分はここにいても良いのだろうか?」
不安を持ちながら、捜査していく最中_解決されたと思われた7年前の連続殺人事件の毒牙が唯歩に襲い掛かる_


ひたむきに頑張る唯歩の活躍に目が離せない!

最終場面、同僚と唯歩のやり取りに胸が熱くなる警察小説!


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2023年03月10日

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短編集と思いきや最後にモヤモヤしてたのを回収する感じは爽快。無理矢理感がどうとかは置いといて。

市川憂人氏の書く主人公ってまだそんなに読んでる訳じゃないけど、今まで読んできた中では女性が多くて、どの作品でも同じ様なキャラなんだけど、単純にそういう性癖が強過ぎるのかな。
影を匂わせて従順で芯があってみたいな

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2023年02月09日

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ネタバレ

警察の民営化というのが新しくて惹かれた。

解決してきた事件が関係なさそうで関係する。違う視点から真相が暴かれる。

キャラ設定も良くて、みんなで上層部を叩きのめすのが清々しかった。

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2022年12月30日

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現実から少しだけずれ、警察が民営化された世界。新米刑事がいくつかの事件を解決しながら、最終章に繋がっていく構成。

最終章は面白かった! でも犯人が…なんか、とてもエンタメチックで現実味が薄いキャラ設定で…最終章が一番面白いのに、そこだけ冷めてしまった。

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2022年10月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

で、結局チヒロは何者?
表紙絵の人物を勝手に烏丸変換してたのでここでも齟齬が。
章と章の間の挿話が今回もスパイス効いていていい。この間のやりとりが今後にどう繋がるんだろうかと、一番ワクワクしながら読んだ。

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2022年07月28日

Posted by ブクログ

民営化された警察が舞台のミステリー。警察小説とミステリー、面白くない訳ない。特に後半はぐんぐん引き込まれて、前半の伏線回収が気持ちよかった。ぜひシリーズ化して欲しい。

勝手に妄想実写化キャスト
籔内唯歩→清野菜名
仲城流次→井浦新
烏丸真珠巳→松坂桃李
千尋→栗山千明
堤拓馬→浅野忠信
大森麗→水川あさみ

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2022年04月13日

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警察の一部事業がが民営化された後の世界。IISCのようなものが今後出てこないとも限らないけど、結局中身は変わらないのかもと思ってしまうね…
唯歩の周りの人たちがみんないい人なのが救い。
あと、最後の展開は結構怒涛でした。面白かった!

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2024年04月03日

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地位が上がれば上がるほど、人は「下」の景色が見えなくなっていくものです。
頭を押さえつける者が減り、権力が増すにつれ、自らの言動が組織の論理そのものになり、不合理や不平等に鈍感になっていく。

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2024年04月02日

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08月-13。3.0点。
警察が不祥事のため民営化に。IT企業を退職し、刑事になった主人公、検挙率向上をうるさく言う上司の下で捜査に当たり。。

主人公の抱えてるものが、小出し過ぎて感情移入が出来づらかった。ストーリーとしてはまあまあヒネっていて面白いと思った。

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2023年08月25日

Posted by ブクログ

小品ながら綺麗にまとまっている。マリア&漣シリーズのような強いバディ感が本作にも活かされている(ただし、バディ感は少々弱めで新人刑事の成長に焦点が当てられているが)。
この刑事の成長物語としても推理小説としても本作はなかなかの出来栄えで楽しめる。

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2023年04月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ネタ自体は面白い。
警察の民営化ってこんなもんかな。主人公以外キャラ弱い。もっと強くていい。警察の体制ってこんなもんなのかな

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2023年03月22日

Posted by ブクログ

警察が民営化された世界。

ダメでしょー笑 こんな事件ほんとにあったら何を信じれば良いんですかね?
真面目に働いている人が不憫でならない…

テンポ感はよく、読みやすいと思います。
続編あっても面白いかも。

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2023年03月19日

Posted by ブクログ

民営化された警察を舞台に、ブラック企業から転職した新米刑事・唯歩が、殺人事件を捜査していく。前半は、話がどこに向かって進んでいくのかわからなかったが、中盤を過ぎて一気読み!前半の伏線を、しっかり回収。
続編出ないかなぁ~。

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2022年12月28日

Posted by ブクログ

ほんわか小説の次に読んだら難しいと感じてしまいました。ウォーミングアップが必要だった。
現実からちょっとだけズラしたパラレルワールドでの語りはさすが、なんだけど。
気力も体力も時間もしっかり確保出来る時に読むべきだった。

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2022年10月10日

Posted by ブクログ


描写と設定はめちゃくちゃ細かいのに、登場人物たちのコミュニケーションに関しては全体的に言葉足らずでずっと不穏でネガティヴな空気だったので私にはちょっと疲れた。読ませる力もエンタメ力も好きだし、フェアなミステリではある、んだろうけど。アリス&漣もだけど、細やかな真相の割に大仰な環境設定と回りくどい展開の印象なんだよなあ。叙述の仕掛けは毎回好きなんだけども、今回はあんまりピンと来なかった。警察を民営化したって設定もいまいち活きてない気がする…。

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2022年10月07日

Posted by ブクログ

現実世界とはちょっとずれている世界をベースにした警察小説×本格ミステリ。よくある警察小説の展開に絡めて、起こった事件がきっちりと本格ミステリ的になっていてすごい。本格ミステリの趣向はフェアであることが挙げられると思う。その意味でフェア(考えれば読者も解ける)でありながら、かつ警察小説の空気を纏っているためどちらも読めているようにお得感がある。ラストは「池井戸作品?」と思い読んでいて笑ってしまった。市川さんは初読みであったが個人的には文章の書き方や点のふりなどがあまり合わず他の作品を読むかは熟考する。

警察小説好きだからか、展開はよめてしまったのだがその過程に本格ミステリが入り込んでいるため入れ子細工的構造になっているように思う。その点は好みなのだが、如何せんストーリーがちょっとイマイチ。

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2022年09月29日

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度重なる不祥事から警察が民営化した世界。ブラックIT企業から転職した新米刑事の唯歩は、同僚から孤立していると感じながらも粘り強く事件に取り組み解決していくが・・
それまでの個々の事件が終盤に一気に収束してゆく流れが爽快。真犯人の真意がいまいちわからないが、面白かった。

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2022年09月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最後あたりからどーっと追い上げて面白くなっていった。
1つ目は女子大生マンションの自室で殺害事件
2つ目はIT企業の代表がUSB目的で殺され
3つ目は烏丸警視と偶然であった民宿での殺人。
これらすべてが用意されたストーリーであり、黒幕にたどり着く。
面白いけど唯歩ちゃんのネガティブぶりがちょっとだるかった。最終章の周りの人の感じだと、めっちゃ被害妄想。

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2022年09月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【収録作品】プロローグ/第一話 宴の後/第二話 真夜中の略奪者/第三話 ストーム・クロウ/第四話 断罪/エピローグ
警察が民営化された世界での謀略もの。サイコパスの真犯人は捕まるが、後を引きそう。でもこういうのは苦手だなあ。気持ち悪くて。

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2022年08月28日

Posted by ブクログ

❇︎
ジェリーフィッシュは凍らない
ブルーローズは眠らない
グラスバードは還らない
ボーンヤードは語らない

ここで嵌った市川優人さんの新作

結末が気になり、一気読み。
惑わされましたが、そこもまた良かった。

表紙の絵も素敵です。

ーーーー
警察が民営化された社会が舞台。

同僚の足を引っ張っていると悩みながら、
刑事課で必死に職務取り組む籔内唯歩(ゆいほ)。

先輩兼監督役の仲城からの指導もなく、
仕事が遅い唯歩は検挙数が増えず、
署長からも散々嫌味を言われていた。

そんな中で殺人事件が発生するが、
捜査は瞬く間に行き詰まってしまう。

唯歩の閃きがきっかけで捜査は思わぬ方向に
進展してゆくが……。

現在と過去の事件が思いがけない部分で交錯し、
警察組織の深い深い深部に迫る。







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2022年07月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

前半の準備運動からの後半の疾走感がとても良かった。
ただ些末ながら序盤の「腐女子」はグッズ厨の「アニオタ」で良かったのではないかと思う。擬態腐女子や2次元に興味ない腐女子を多く知る身としては、ずっと「りんご」でいいのに「果物」とされて「果物にしては赤くない」みたいなこと書かれても「赤くないりんごもあるし、なんなら果物ならたくさん色ありますけど」と自ら水を差すことを思わないといけないのが少し悲しかった。

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2022年05月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

警察が民営化された世界で起こる複数の殺人事件。
過去に起きた事件を知る刑事と、知らない主人公、かみ合わない心理描写が秀逸。
登場人物の名前がクセ強め。

表紙のインパクトが強いのと、言葉遣いや名前のせいか、エリート警視をなぜか女性と思い込んでいた・・・・。
謎解きというより、ifの世界観を描くことに重点が置かれていると感じた。
ラストに勢いがあるものの、犯人の動機や、傀儡となった人物の考えが今一つ理解出来ず、物足りない思い。

参考文献に古野まほろの文字を見て色々と納得する点あり。

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2022年04月17日

Posted by ブクログ

ん?スマートグラスって、
表紙のこれ?
進歩してる世界。すごい。なるほど。
警察の民営化。
唯歩を応援したくなる。
挿話が謎だったが、読んでいるうちになるほど!ってなる。
連作短編集だが繋がっている。
ラストは感動。タイトルにも納得。
続編がありそう。期待!

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2022年03月30日

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