樋口有介のレビュー一覧

  • 枯葉色グッドバイ【新カバー版】

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    かつて辣腕の刑事として
    順風満帆の人生を送っていた椎葉。
    ある不幸な事件をキッカケに
    警察を辞めホームレスに身を落とす。

    半年前の惨殺事件捜査が息詰まっていた頃、
    新人刑事の夕子はかつて尊敬していた刑事の姿を
    ホームレスの中に見つける。

    新たな視点からの捜査を行うために、
    夕子は椎葉に日当2000円で救いの手を求める。

    セリフ回しやキャラクターの描写が
    コミカルに描かれていて面白かったです。
    小説的と言うより戯曲的なイメージ。
    リアリティが有り過ぎず、無さ過ぎず。

    全体的なバランスが良く、
    とにかく読みやすかった。

    小説は読みやすいのが、いちばん。

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    2010年09月07日
  • 風少女

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    1988年に作家「ぼくとぼくらの夏」で第6回サントリーミステリー大賞の読者賞を受賞し、作家デビューした樋口有介の初期の快作の一つ。
    デビュー作は主人公が高校生のカップルで、1990年に和久井映見主演で映画化されたが、「風少女」は映画化もTVドラマ化もされていないようだ。この作品も映画向きと思うのだが。
    「ぼくとぼくら〜」に比べて爽やかな映画にはならないけれども、映画で見てみたい。
    というのもミステリーではあるけど、中学の同級生の女の子の死の真相を突き止めるために、考えたり行動したりのドラマが面白く描けている。主人公・21歳の大学生、斉木亮の発想やセリフ、言い回しがとても学生っぽくないとか、相方や脇の女の子がいい女過ぎないかなど、謎解きとは特に関係なくもない細かいところがとても面白い。
    個人的に事件の真相とラストのところは、自分の身に起きたとしたら相当辛いけど、かりにそうなったらこのミステリーのように振舞おうというような、イカしたものなのである。ぜひ古い作品ではあるけど映画化してもらいたい。
    ラストはもっとも映画的なので、映像化の場合さらにクールなカットを考えていただければいうことなし。

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    2013年01月19日
  • 月への梯子(はしご)

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    知能障害のあるアパートの管理人がアパートで起こる殺人事件を境に知能が戻る。面白いかったけれど、ん・・・切なさがあるんだけれど、面白い。

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    2010年01月09日
  • 風少女

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    無神経なところはおいといて、「どうにかなるさ」ていう主人公の生き方がかっこよくて好き。
    樋口作品をとことん読んでみようかな、と思った。

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    2010年02月03日
  • 夏の口紅

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    主人公たちのかみ合わない会話にイライラさせられますが、その内容に思わずクスッと笑わせられます。それが新鮮で、すごくおもしろかった。言葉選びが天才だと思った。男の子目線の恋愛小説は苦手だったんですが、きゅんきゅんせずにはいられなかった。

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    2010年02月11日
  • 夏の口紅

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    なんとなく買い正解。樋口さん初作品。
    夏だなー蒸し暑いなーというかんじ。
    不思議な読みやすい文体が心地よくて、なんだか救われてしまった。

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    2009年10月04日
  • 夏の口紅

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    キザなのにすっきり
    失恋なのに恋愛
    熱い季節に涼しくあったかいお話。
    キリコの変化に目が離せなくなるお話。

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    2009年10月04日
  • 枯葉色グッドバイ【新カバー版】

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     ミステリーです。
     内容は殺人事件を女刑事と浮浪者の元刑事が解決する
    というもの。
     椎葉さんカッコよすぎです。

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    2009年10月04日
  • 枯葉色グッドバイ【新カバー版】

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    ミステリー長編。

    全く解決の糸口が見出せない一家惨殺事件に、主人公の女刑事は頭をかかえていた。そんなある日、かつての上司でキレ者のエリートだった男を偶然見かける。彼はなんと、警察を依願退職した後ホームレスになっていた!!主人公は彼に日当二千円を払い、家惨殺事件の真相解明を手伝ってもらうことにした。彼はなぜホームレスになったのか?そして、犯人は一体誰なのか・・・?

    いいじゃん×2♪かなり長い話(約500P)なんだけど、話に惹きこまれてあっという間に読み終えてしまった。主人公と男の会話が、ジョークきいてておもしろい。女刑事の皮肉と、男の嫌味がなんともいえず、思わずクスリとしてしまう。

    事件も二転三転し、最後の最後でうっちゃりをくらいました。最高に楽しめた♪

    実際には、男は重い過去を抱えているんだけど、妙に達観(もしくは諦観?)してるのょ。とはいっても、達観できるようになるまでには、紆余曲折あったんだろうけどねぇ。ラストで、男が選んだ道はなんだか切ないけれど、彼が幸せならそれでいいのかもしれないと思う。

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    2009年10月04日
  • 初恋よ、さよならのキスをしよう 柚木草平シリーズ2

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    樋口有介さんの作品の中で、柚木正平シリーズがあることを知りました。いろいろな評価はあると思うけど、私は柚木正平シリーズ好きです。セリフの掛け合いやテンポ感が私は好きだし、読書初心者の私からするとスイスイ読める!話の内容も好き!だから、私は柚木正平シリーズは全話読もうと決めました笑 第3作を読むのも楽しみ✨

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    2026年08月29日
  • 八月の舟

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    この作家は十代の虚無感を描かせたら右に出る者はいないと個人的に思ってる。
    今作も十代の虚無感がこの作家独特の筆致で描かれており、樋口節を堪能できた。

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    2026年04月10日
  • あなたの隣にいる孤独

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    久しぶりに読んだ樋口作品は主人公が女の子という点が異例の一冊です。
    主人公である玲菜の過度に何かに期待しない一見すると冷めたスタンスながら自分の足で立っている様子がいじらしい。彼女の設定自体はかなり極端ですが、それを補う少女目線の表現巧さを感じるのは私が男だからだろうか。

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    2026年03月27日
  • うしろから歩いてくる微笑

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    柚木草平シリーズもこれで終了はとても残念。重い事件も軽やかな語りやユーモアで流される文体が好きです。

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    2026年03月23日
  • 木野塚探偵事務所だ 木野塚佐平シリーズ1

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    60で警察、しかし事務職を退職した木野塚は、退職金やアパートからの収入を使って、かねてからの夢であった探偵事務所を新宿に作る。しかし、来る以来は、金魚を探してほしいだったり、猫を探してほしいというものばかりであった。

    60過ぎで戦前、戦中生まれというあたり、えらくアナクロチックだなと思ったが、出版が1995年。その頃の60歳って戦前の世代なんだっけか。

    樋口有介の、ちょっと厭世的というか、気だるい雰囲気を期待していたが、全く別の方向で、1980~90年代の勢いとバカっぽい雰囲気のコメディー作品である。ミステリといえるのかどうかだがあ、一応謎解きは有るか。

    内容は、短編5つで、こういう小説の定番の凸凹コンビ、木野塚と桃世という組み合わせである。シリーズ化しそうなものだが、方や老人、方やいなくなるという話なので、多分出てないんだろうなあ。

    桃世をもうちょっと今風ギャルっぽくしたら、十分現代でも通用しそう。ポンコツと空気を読まないという定番は、やはり王道の面白さを生む。

    樋口有介らしいかと言われると、ワタシなんかだと違うなと言いたくなるものの、ずっと読んできた人にはこちらが樋口有介らしい作品だったりして?

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    2025年12月09日
  • 枯葉色グッドバイ【新カバー版】

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    この本で学んだことは、
    ホームレスと無気力でそのまま死ぬことは全く違うことを知れた。
    主人公は悲しい過去があり、
    その出来事により無気力な日々を過ごしていた。
    しかし、元部下の後輩と事件の真相に迫る中で
    無気力でも今を必死に生きていることが印象的であった。

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    2025年02月13日
  • 11月そして12月

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    変わらぬワンアンドオンリーの樋口節を堪能させてもらった。ストーリ自体があまり面白くないところはマイナス要素だが、独特の会話の言い回しは名人芸の域。

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    2024年10月15日
  • 風少女

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    青春ミステリって謳ってるけど、やっぱり基本フォーマットはハードボイルド。レイモンドチャンドラーみたいな骨格の話を青春ミステリ風に見せてると思った方が楽しめる。キャラクターの会話の妙を楽しむ小説だと思う。

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    2024年08月23日
  • 少女の時間

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    出てくる女性が殆ど美女ばかりという荒技を使ってしまった作品。もはやこんな捻くれた草平がどうしてここまでモテるのかという疑問を持つことすら馬鹿馬鹿しくなるレベルなので、図らずもシリーズ最終作になってしまったであろう一冊はこれで良かったんじゃないかな。

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    2024年02月17日
  • うしろから歩いてくる微笑

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     柚木草平シリーズ最後の作品。

     10年前に失踪した女子高校生の行方を追っていた柚木は、別の殺人事件に巻き込まれる。

     相変わらずちゃらちゃらしているようで、へんに硬い柚木さんなのである。
     で、なぜか美女が周りにいっぱいいる。作者の願望かww

     まぁ、一見無関係のようだったものが、つながって、っていうのはミステリーの定石なので、いわずもがな、なのだけど、まあちょっと無理やりすぎかな。
     って、結局はオチがね、って感じなのでそこに終点をもっていくには、仕方ないのだろう。
     が、そこが終点でいいのか?

     なんというか、すごい理不尽さを感じるのである。
     うん。
     そうだ。この小説の根底にあるのは、<理不尽>なのだ。
     
     うーん。
     世の中、そんなにいつの間にか、こんなに閉塞感にみちてしまっていたんだな。
     狭いところで、あがくしかないから、理不尽に耐えるしかない。それに気づいている人もいたら、気づいていない人もいる。
     
     まあ主人公が、そもそも閉塞に生きてるシリーズだからな。

     って、面白く読んで終わったら…。



     そうか。
     そういうことだったのか。
     だからシリーズ最後の作品なのか。

     …人間としていつか来る、当然のことなのだけど、切ない。
     ただ、切ない。

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    2022年08月10日
  • 少女の時間

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     2019 年に文庫化されていた作品ですが、発売に気付かず、久々の草平さんとの再会になりました。
     読み進めていくうちに、一人娘の加奈子ちゃんがそろそろ小学校卒業という記述があったり、冴子さんとの別れの気配が匂わされていたりと、シリーズ完結の気配が感じられて、どうしてもそこが気になってしまって、続編が出ているのかを確認。
     そこで、作者の樋口有介さんが2020 年に急逝されていたと知り、衝撃を受けました。
     今回の「少女の時間」の後にまだ文庫されていない続編が発売されており、完結編の構想に入っている段階での訃報だったと、東京創元社の HP に掲載されていて、あまりの衝撃に続きが読めなってしまい、再び本を手に取るまでに数日を要しました。
     それでもなんとか続きを読み進めているうちに、シリーズが完結しないままというのも悪くないかも、と思えました。もちろん、樋口さんが急逝されていたことは悲しいことです。けれど。「草平さんはずっと変わらずに、女性たちに振り回され続けて生きて行くんだろうな(苦笑)」という、そんな気持ちでいるのもいいんじゃないか、と。
     今回も女性に振り回されて、なんとなくハードボイルドになり切れない、いつもの草平さんが、ちょっと重たい事件を追い、その真相に迫っていきます。扱う事件やその背景には世の中の闇みたいなものが潜んでいて、だからこそ、いつもの草平さんに救われました。
     最終巻となってしまった最後の1冊は、文庫になってからのお楽しみとして取っておきたいと思います。

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    2022年03月23日