南杏子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
4人の女性医師の物語。
医療系ということで感動ヒューマンドラマと思いきや、女性医師の葛藤、苦労がリアルに語られた物語でした。
過去に実際に医学部の不正入試問題がありましたよね。
女性ということだけで、入試でも差別されていたんですよね。
その背景も踏まえた本作のラストは厳しい...
20年前に解剖実習で同じ班となった仁美、早紀、涼子、恵子。そしてその指導医の城之内泰子教授。
それぞれの20年後のキャリアと当時のエピソードが語られます。
仁美は眼科のスペシャリストとして、オペチームのリーダへの意欲を持っていましたが、医局の評価は..
先輩医師から語らた背景が厳しい。
早紀は父親のアルツハイマーを機にフリーランスとして、健康診断医となります。介護と仕事の両立。これまた厳しい。
涼子は救急科で働くも、病院の都合で救急科が閉鎖。そしてエスコートドクターとなる。
エスコートドクターとして失敗をしながらも突き進んでいく姿と、別居中の夫に対する思いとが交錯します。
恵子はNICUのチーフ。ある日、手に力が入らない症状に襲われる。このままチーフとして勤めるべきか..
こちらも、夫との関係に悩んでいます
そして城之内教授。女性のみの解剖実習班を無理におし通したその目的は?
女性たちの生き方、悩み、日常がリアルに迫ってくる物語でした。 -
Posted by ブクログ
久坂部羊、小松亜由美、中山祐次郎、七尾与史、南杏子『謎解き診察室、本日も異状あり』幻冬舎文庫。
5人の医師作家による医療ミステリー短編アンソロジー。
中山祐次郎と南杏子は初読みの作家。七尾与史が医師作家だとは知らなかった。
七尾与史の『患者は二度死ぬ』がピカイチで、後は並以下の出来だった。
久坂部羊『悪いのはわたしか』。そういうオチであったかと納得するも、真実は一体何処にあるのかと頭の中が混乱した。新聞で人生相談の連載を持つジャズピアニストにして精神科医である女性医師の元に怪文書が届く。怪文書が届いてから女性医師は次第に精神的に弱っていくのだが……
小松亜由美『半夏生のトルソー』。瓢箪から駒の迷推理。本作に描かれた殺人死体遺棄事件もそうだが、最近は身勝手で猟奇的な事件が多いように思う。トラックの運転手により山中で偶然発見された頭と手足が切断された胴体だけの男性の遺体。誰が何の目的で男性を殺害し、遺体を切断し、遺棄したのか。
中山祐次郎『クリスマスイブの診断書』。医療用語を連発し、どうだと言わんばかり。よく意味の解らぬストーリー。だからどうしたのという感じ。オーバードーズで病院に運び込まれた若い女性が手当の甲斐もなく、死亡診断を受ける。しかし、その後に女性の手が何度か動き、死亡していないことが判明する。
七尾与史『患者は二度死ぬ』。七尾与史は歯科医師であったのか。非常に巧く組み立てられたミステリーだった。そして、結末までも計算されているかのようだ。夜間の歯科医院に大金を持って、痛む親不知を抜いて欲しいと訪れて来た謎の男。
南杏子『サイレント・ペイシェント』。介護認定というのはかなり適当だと思う。ケアマネの胸算用で介護度が決まっているような気がする。この短編はその介護認定に関わる話である。母親の年金で暮らし、困窮する女性が介護保険金目当てに他人の認知症の母親を借りる。
本体価格630円
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Posted by ブクログ
言ったもん勝ち、声を大きく荒げたものが勝ち、モンスターペイシェントが医療業界にも広がってきている。
ただ真っ当に医療に尽くしたい内科医の千晶だが、理不尽な要求をしてくる患者「様」に心も体も時間も奪われる。病院側は利益追求のため患者様ファーストであり、ドクターたちを助けてはくれない。
小説ということもあり過剰に描かれているのかと思ったが、他の方の感想を読むと思いのほかリアルなのだそう。
疲弊していくドクターや職員に胸が苦しくなる。
本書では最後多少の光が見えはしたが、現実ではこんな日々が続いているのかと思うと、この先医療が崩壊しないのかと不安になった。