原田宗典のレビュー一覧

  • どこにもない短篇集

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    SFチックなショートショート。
    どれも好みであるが目立って面白い作品はなかった。
    失礼だけど、この手のジャンルにはありがちとも言える作品群かと思った。

    「固結びの人」がすごく好き。

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    2021年05月04日
  • スバラ式世界

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    最近は特に目立った活躍を聞かない著者だが、かつて爆笑エッセイといえばこの本が真っ先に挙がるぐらい大人気を呈した本書。特に雑誌『ダ・ヴィンチ』創刊時はこの人を出せば部数が伸びると云わんばかりに(恐らく実際そうだったのだろう)頻繁に登場していた。
    かく云う私も同雑誌上で連載されていた『おまえは世界の王様か?』を面白く読み、それがきっかけでこのような読書メモを残すようになったのだから、影響を受けているのは間違いない。

    というわけで前口上が長くなったが、巷間で評判の高い本書をこの21世紀の世で読んでみた感想はどうにもあざといといった感じ。
    エッセイはさらっと書いて笑わせるのが技法として素晴らしいと常

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    2021年01月18日
  • しょうがない人

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    オイラが知る原田宗典は軽口、軽薄なイメージなので「しょうがない人」を面白おかしく笑わせてくれると思っていたらちゃんと小説していた。おかげで切なくなってしまった。他の三篇も同様で読んだ後はセンチメンタルな気分になる。どの主人公の「ぼく」も生活の中の何気ないことや物に幸せを見つけそうな人だ。だけど読んだ後に残るのはハッピーなものじゃなくてどんよりした気分。昔だったらアンニュイなんて言ったのかなぁ。「すれちがうだけ」は見ず知らずの人の立ち聞きだ。立ち聞きそのものがあまりいいものではないけど、オイラならこの内容の立ち聞きは進んでしないなあ。バスは仕方ないにしても、フェリーの方はオイラならその場から立ち

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    2020年07月18日
  • 十七歳だった!

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    お兄さん。かつてあなたは確かに妹さんよりも売れっ子でした。それがいつのまにやら追い抜かれ、今や「マハの兄」といわれる状況に。このあいだ妹さんの著作を読んだ私はふとお兄さんのことを思い出し、急に昔の作品を読み返したくなって本屋へ。「原田」の書棚にたどり着いて呆然。マハ2段ぶち抜き、宗典わずかにこの1冊。大麻で捕まったのがあかんかったのでしょうか。いや、その前からすでにマハの時代になっていましたよね。妹さんのあんな小説の合間に、ふとお兄さんのバカ話が読みたくなるのです。比べたりしないから、戻ってきてください。

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    2020年01月10日
  • 優しくって少し ばか

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    『優しくって少し ばか』では男っていうのはほんとにばかで愛しい生きものだと思った。庄司薫をちょっと思い出した。もちろんDVとかもあるみたいだからすべての男ってわけじゃないんだろうけど、基本的に弱くてやわらかくて壊れやすい女の子にはやさしくするようにプログラムされているんだと思う。そういう意味ではもともと男女は平等じゃないのかもね。
    同じ異性の人を長きにわたって愛し続けるっていうのはかなり難易度が高いと思う。だって、男女の考え方ってほんとに違うもの。恋人や夫婦の関係であっても、それぞれの性の素を出したら上手くいかないんじゃないかな。男は好きな女性の前ではカッコよくありたい、女性は好きな男の前では

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    2020年01月08日
  • メメント・モリ

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    不覚にも、原田宗典が復活していると知らなかった。
    原田宗典は、小説もエッセイもよく読んだ。
    本棚には原田宗典の本がたくさん並んでいる。

    クスリで捕まったのをニュースで見た。
    鬱で苦しんでいたとも報じられていた。
    だから「もう、読めないんだな」と思っていた。

    たまたま、小説誌の新聞広告で見つけた「原田宗典」の文字。
    「えっ、復活してるの?」
    ネットで検索したら出てきた『メメント・モリ』。
    すぐに読んだ。

    私小説なのだろう。
    潜っている間の原田宗典のことを描いているようだ。
    フラッシュバックのように次々と場面が変わる。
    重く、暗い話が多いのだが、
    原田宗典らしい軽妙な筆致も健在。
    思わずニヤ

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    2019年11月20日
  • しょうがない人

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    4編の短編からなる1冊
    ?メロンを買いに
    ?ミズヒコのこと
    ?すれちがうだけ
    ?しょうがない人

    ?ミズヒコのこと
    ・無痛覚症、どんなことをしても痛みを感じない病気
    ・ひょんなことからこの言葉を知り、過去にあった出来事がこれにつながるのかと感じる主人公
    ・針などを体にさし、それで痛みを感じない、でもちがめちゃでる・・
    ・そんな子がいた・・・じぶんでもどうすることもできない病気・・

    ?しょうがない人
    ・無免許運転につかまった父を引き受けに行く主人公
    ・気取ってはいても気弱さがある
    ・うっとうしく感じる反面、息子の父へ対しる温かさも伝わる作品

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    2018年10月28日
  • 〆太よ

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    20180816 結局〆太ってどういう位置づけなのだろう。世紀末のあの頃の雑踏感が出ているので懐かしく読んだが冷静に追うと非現実感に包まれる。テーマを追うと言うより非現実感を楽しめば良いというのが読後の正直な感想だ。

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    2018年08月16日
  • 優しくって少し ばか

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    表題作がなかなか独特な文体ながら、じつにこの…あまーくぬるーい、男女の生々しい感じがすごい。明るい外の光を閉ざして薄暗い部屋で貪るむやみやたらな幸福感というか。風邪をひいて部屋で二人、というのがいいんだろうな。
    表題作もよかったけど、個人的には「ポール・ニザンを残して」が一番好きかもしれない。シャレオツ。

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    2017年10月07日
  • スバラ式世界

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    「本家」「元祖」「スッゴク」など、中島らもの「明るい人生相談」並に間違えて2冊買いをやらかしかねないシリーズの1本目。高校生の時にやらかした失敗談から、バイクにまつわる話など、少々まとまっている。

    ショーモナイ話をそれなりに読ませてしまう原田エッセイではあるが、この本ではまだ荒削りで、「こういうことは二度とやるまいと思った」みたいなシメが多い。

    著者の文として、日常のエッセイ部分がある意味醍醐味なのだが、医者の話などは、一般論を打っていたりするので、まだスタイルが固まっていなかったのであろう。

    33歳(独身?)というそれなりに若い時代の話であるから、家族が絡んだめんどくさい話などは殆どな

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    2017年01月23日
  • 十七歳だった!

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    あんなことをした、こんなことをしたっていろいろ書いてあっておもしろかったけど、所詮早稲田に入れる人なんだよな、とちょっとやっかみ(汗)

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    2016年06月16日
  • メメント・モリ

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    原田宗典と言えば、軽妙な文章で抱腹絶倒のイメージ。それが久々の小説で、タイトルが『メメント・モリ』とくればやはり気になる。人の生死について、虚実とりまぜて語られた本書。死んでいてもおかしくなかった。だけど、生きていてこれからも書いてくれる。それが確認できてよかった。

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    2016年06月01日
  • メメント・モリ

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    心許ない気持ちになって、だんだん不安になっていく。いつ、すとんっと落ちてしまうかわからないようで。死を想うことから始まり、幼子の健やかさで終わることに、再生を期待させる。

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    2015年12月24日
  • はたらく青年

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    労働に関わる短編小説かと思って読み始めたら、筆者の大学時代を中心に行ったアルバイトの経験談だった。多くの場合、責任を取る立場にならないような短期アルバイトというのは、いろいろな人生の中におけるネタになるもんで、本書もそれに準じている。

    ガソリンスタンドのバイトから始まり、エロ本の配達まで、なかなか普通の人が経験することのないアルバイトにおいて、そこでの変わった出会いを、ハラダ流の文章で調理されているわけで、当然ながら面白く、サラッと読める。

    ただ感想を言えば、予想していたよりは、まあそれほど変なアルバイトも無く、その原因に肉体労働を避けていたというところもあろう。

    大学生で、どういうバイ

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    2015年10月05日
  • 十七歳だった!

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    今で言う厨二病のような、原田少年の高校時代。高い自意識、見栄っぱりな会話、不良少年への憧れ、エッチな本への苦悩。根は真面目な原田少年が精一杯背伸びした青春時代。

    笑ってしまって電車で読めないと聞いて家で読んだが、わたしにとっては電車内でも問題なく読める作品だった。

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    2015年09月25日
  • 人の短篇集

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    短編集ではあるのですが、実験的なほどに短く、特に印象を持つ前に終わってしまった感じでした。この作家の作品、大学時代によく読んだなぁ。

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    2015年08月31日
  • 優しくって少し ばか

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    表題作は慣れるとあの文体も味があるように感じられる。表題作以外はどれも結構不気味。そして出てくる男性も女性もほんと愚か。

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    2015年04月25日
  • ハラダ発ライ麦畑経由ニューヨーク行

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    ライ麦畑が作家に与えた影響とは

    名作「ライ麦畑でつかまえて」の作品の切り口から、ニューヨークの旅行記を綴った作品。
    しかし時の流れで、ライ麦の主人公が歩いた1950年代と、現代のニューヨークでは、あまりにも乖離があり、その試みは難しかったのかもしれない。また、著者が英語を話せない事もあるのだろうが、現地での交流は希薄に思えた。
    とはいえ、若い時分に影響を受けた作品の軌跡を、中年を過ぎた作家が実際に訪れて感じる様は、とても素直で肩肘をを張らず、読んでいて自分もニューヨークをほっつき歩きたい気分になれる。学生時代等、若い時に「ライ麦畑でつかまえて」を読んだ世代には、共感する部分が多いと思う。

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    2014年11月23日
  • 東京見聞録

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    視点がとても面白い。やはり、書くべくして書いているひとは、普通のひとが思いつかないような、見えていないような、そういうものを書いてしまうのでしょう。早く帰還して、わたしは彼の新たな作品が読みたい。

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    2014年04月27日
  • かんがえる人

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    村上春樹は、35歳は人生の折り返し、と書いた。これは筆者がその妙齢で書いたエッセイ。“中年の壁”の入り口で、必死に“らしさ”を模索して、日常にカッと目を凝らす、筆者のもがきを感じたり。かるーいテーマのなんだけど、10代のそれとは違うほろ苦な人生の未来を、なんだか予習した気分。内容は右脳編に味わいあり。

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    2013年11月21日