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グレゴール・ザムザは困っていました。ついこの間朝起きてみたら一匹の虫に変身していて往生したばかりなのに、今度は一台の顕微鏡に変身していたのです(――「顕微鏡になった男」より)。 魔法使いが売った呪文に始まり、神様の悩みや同情するロボットまで、出会いから出会いへ、九つのおとぎ話が一つにつながった奇跡的傑作「九つの物語」(ナイン・ストーリーズ)や、書き下ろし作品「僕の国」を含むオリジナル短篇集。小説の新たなる可能性を探る著者が、引き出しの奥に秘めていたとっておきの物語です。
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Posted by ブクログ
記念すべきブックブログの一冊目はこの短編小説です。ウーロンに借りた、ウーロン推薦の本。 一冊目にふさわしい面白い本やった。短い物語(というか詩)がぎっしり詰まっていて、飽きなかったしもっかい読んでみたくなった。印象としては、バンプオブチキンの詞の世界から前向きさや一生懸命さを弱くして、ややヒネリをき...続きを読むかせてシュール色を強くした感じかな。 特に面白かったのが、「九つの物語」「何の印象もない女」「なんでも屋の恋」。 「九つの物語」は九つの物語が、テラーが変化しながらどんどん連鎖して色んな物語が広がるもの。あらゆる生物の一生にドラマがあるのだ。 「何の印象もない女」はねぇ、簡単に言えば何の印象もない女が恋をして印象的な女になるって話。女の最高の化粧は恋だ、っていうのは誰のコトバだったっけな〜。 「何でも屋の恋」は特にお気に入り☆叶わぬ恋に生きた何でも屋の悲しいお話。でもこんな女いるよ〜、と思います。(何でも屋は男ね、悲しい役回りはいつも男の方です)
星新一のSSからブラックな作を抜くとこんな本。 「何の印象もない女」は綺麗。この本の中では一番好き。
エッセイから入るとこの文章の原田宗典に違和感を覚える人は多いと思うのです。 でもとりあえずナインストーリーズだけでも読んでほしい。 氏がいう小説は祈りという意味が分かる気がします。
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何の印象もない女
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原田宗典
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