本村凌二のレビュー一覧
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シリーズ二冊目。
大変興味深い内容。特にペルシアは面白かった!
そのなかで、違和感があった点をメモしておく。
第一章
・多様・複雑な文明の一様化・単純化
「古代オリエントのなかでのグローバル化により文明が複雑極まりないものにし、人々はそれをせめて単純化した形で理解しようとした。具体的には「少ない文字数で表現できるアルファベットの流通」「一神教の成立」「貨幣の出現」。それは人間の認識能力につきまとう宿命」という主旨。大枠では賛同するが以下の点は疑問。
①アルファベットの流通と貨幣の出現は、異なる文化圏とコミュニケーションや交易を可能としたイノベーションであり認識能力という言葉に集約するには無理があると思う。通貨の利用は前段で、「人間関係の自由さ」により促進されるような記述もあるが、それより私的財産の保有が社会で認められる度合いの方が影響ありそう、近代の商業発達の流れを見ていると。
②現代社会がインターネット技術で異次元の超複雑化しているが0と1に単純化して整序しているという主旨の表現。これは、人間が複雑化の先に単純化させる性質があるという主張の具体例と思われるが、コンピュータが0と1の二進法を採用しているのは機械語としての処理効率がいいというだけで、具体例として的外れだと思う。
・神々のささやきが聞こえなくなっていく理由
グローバル化が進むなか、土着の神話の世界観の外側の人間や社会との交流が増え、土着の神話だけでは説明しきれなくなったからでは?
素人考えではあるけど、自分の備忘録として。 -
Posted by ブクログ
読書録「教養としての世界史の読み方」4
著者 本村凌二
出版 PHP
p264より引用
“ 戦後日本の西洋経済史の大家である
大塚久雄氏(一九〇七〜一九九六)は、「正確
に書くのとわかりやすく書くのと、どちら
が大切か」と聞かれたとき、「わかりやす
く書きなさい」と、はっきり答えています。
どれほど正確なものであったとしても、
それが人々に読んだり聞いたりしてもらえ
なければ何の意味もないからです。”
目次より抜粋引用
“「歴史に学ぶ」とは何か?
文明はなぜ大河の畔から発祥したのか
ローマとの比較で見えてくる世界
世界では同じことが「同時」に起こる
なぜ人は大移動するのか”
古代ローマ史を専門とする大学教授であ
る著者による、自らの専門外の領域の歴史
にも勇気を持って言及した歴史解説書。
歴史を学ぶ事の意義についてから、歴史
上の問題と現在進行系の問題との類似性に
ついてまで、定説も主観による仮説も共に
記されています。
上記の引用は、“人に読まれない「歴史」
は何の意味もない”と題された項での一節。
読まれないまま埋もれる正確な歴史書だと、
書いた専門家が亡くなってしまうと、誰に
も知られずにいつかこの世から消えるのか
も知れません。
p49の文明発祥と乾燥化の関連を読むと、
ここ二年位の冬の干ばつに際していても、
新しい時代への苦難として少し希望を持っ
て頑張れそうです。
歴史というものに対して、歴史化自身の
生きる時代とか経験が、記述に影響を与え
る。それ故に全ての歴史は現代史であると
いうのが、著者が本書を通して書かれてい
る主張のようです。
どれ程客観的であろうとしても、自分の体
から離れて何かを行うことが出来ない以上、
人は主観で今を見る事しか出来ない。こん
な感じでいいのでしょうか。
歴史そのものよりも、歴史を学び知る事
の大切さを説く一冊ではないかと思われま
す。参考文献一覧が無かったのが、少し残念
なところでしょうか。
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Posted by ブクログ
古代の人間にとって神は、 信じる対象というより 内側から立ち上がる声 に近かった。 判断に迷ったとき、恐れたとき、進むべき方向を示す声として “神の囁き”は日常に溶け込んでいた。
それは妄想でも迷信でもなく、 まだ
自我がはっきり分離しておらず、世界と自分の境界が曖昧で
内なる声を「自分の思考」として回収しきれなかった時代の 人間の認知のかたち だったのかもしれない。
今の私たちは、 その声を 「思考」「直感」「無意識」「感情」 と呼び替えているけれど、 昔の人はそれを 神と呼んだ。
古代インド、ヴェーダの時代、人は神の声を「外」からではなく、「内側の響き」として聞いていた。 -
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ローマ皇帝が次から次へと交代して、次の皇帝へと繋がっていく様子は何かに導かれているみたいだった。
そして、どんなに帝国が繁栄したとしても最後にはローマ帝国の滅亡という悲劇が待っている。
しかしどんな結末になろうとその時代の中で民衆や皇帝たちは理想を抱いて生きていたことがわかる。
その結果、ローマ史は約二千年もの長きにわたって続き、印象に残るような皇帝を何人も生み出してきた。
彼らは人間味に溢れ、何かしらの魅力があり、面白かった。
またローマ史の全体像を知ることで現代の難民問題を知ることに繋がり、歴史を学ぶことの重要さを感じることもできた。 -
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なんと言ってもカルタゴとローマの壮絶な戦い、ポエニ戦争の記述がいい。
なかでも「ザマの戦い」。ローマとカルタゴの大決戦の前日における両軍の総大将、ハンニバルとスキピオの対話。歴史家ポリュビオスの創作かもしれないが、とてもいい。とにかくカッコいい。映画のワンシーンみたい。
チュニジアにあるカルタゴの遺跡に行って、ハンニバルとスキピオと同じ空気を吸ってみたいものだ。
地図帳を開いてみる。よく見るとチュニジアとイタリアはとても近い。驚くほど近い!
こんなにもエキサイティングなのに、高校のとき使った世界史の教科書。ポエニ戦争の説明はわずか数行に留まる。 -
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本村先生著作の4作目です。
元々、ネットでの10分講義番組だった内容を本にまとめたというのを最後の後書きのところで知り、いかにも!という感じだったなーと感じました。かれこれ何作も読んでいるので、知っている内容も出てきますが、そこは分かるようになった自分が嬉しかったり。
タイトルの通りですが、古代ローマと江戸時代との類似性に関する内容です。人間、平和を満喫出来るようになるとやることは似通ってくるものなのか、では何故200年も平和を続かせることが出来たのか。その辺が分かるようになると現代の我々にも役立たせられると思います。今の日本では生まれてから戦争を経験したことがない人の方が圧倒的大多数になっているので、平和が当たり前になりつつありますが、長い歴史を振り返れば今がとても得難い時期であることは明らかなので、こうして日々を謳歌できる毎日に感謝して過ごそうと思います。 -
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歴史の概要と、キーマンとなる偉人の面白エピソード
以下、公式の説明と目次
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すごいとやばいで
世界史の流れが深わかり!
なにか「すごい」ことを成しとげた人は、歴史に名前が残ります。
でも「すごい」だけの人なんて、この世にはひとりもいません。
生まれた場所や時代によって、人の評価はガラリと変わる。
たとえば、ある国から見れば「すごい」人も、べつの国から見るととたんに「やばい」人になることもあります。
けれど、歴史に名を残した人に共通しているのはそれぞれみんな、一生懸命生きていること。
ときに失敗し、そこから学び、たまに成功する。
カッコいい一面もあれば、ダサい弱点もある。
だからこそ、人はおもしろいのです!
第1章 あっちこっちでリーダー誕生の時代
ハンムラビ/ハトシェプスト/ソクラテス/ヘラクレイトス/アレクサンドロス大王/アショーカ/始皇帝/劉邦/クレオパトラ/アウグストゥス/曹操
第2章 ドンパチ始めた宗教と戦争の時代
ユスティニアヌス/則天武后/カール大帝/サラディン/フビライ・ハン/ダンテ/李成桂/ジル・ド・レ
第3章 世界を変えた大航海の時代
コロンブス/ミケランジェロ/バーブル/スレイマン大帝/エリザベス1世/ルイ14世
第4章 はじけた庶民と革命の時代
ルソー/フリードリヒ2世/マリア・テレジア/エカテリーナ大帝/モーツァルト/ナポレオン/リンカン/西太后/マルクス/エジソン
第5章 世界のリーダー争奪戦の時代
ロレンス/ガンジー/チャーチル/ココ・シャネル/エビータ/キング牧師/ジョン・レノン/サッチャー/レーガン/スティーブ・ジョブズ
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「小学生でもわかる世界史」を読んだばかりなので、世界史の概略の復習になった
ただ、こんなサブエピソードこそちょいちょい目にする機会があって、
知っているものも結構あった
あと、世界史とはいい難い、現代の人物達のエピソードも面白い
総じて、偉人と呼ばれるような人達はどんな意味であれ「外れ値」なのだろうと思う
だからこそ歴史を動かすような転機にもなるわけで
それが良いエピソードであれば偉人になるし、変な行為になってしまえば奇人変人になるだけの事
ってか、昔の事なのにそんなエピソードが現代まで伝わっている事がもうロマンだよな -
Posted by ブクログ
面白かったです。
さすがのローマ史の先生です。
以前に同じ著者先生のローマの本を読んだので被っててつまらなかったらどうしようかと思ってましたが杞憂でした。
今作はローマの社会構造や文化や宗教に比重が拠っているように思えました。ローマでカエサルだ、五賢帝だ…と皇帝や周辺国家との争乱を描いた本はたくさんあると思いますが、こちらは他にはない感じの立ち位置からの本だったので読んでて面白かったです。読み終わるのが勿体無いくらいでした。
本筋とは逸れますが、読んでて一番びっくりしたのが、ローマの建国神話というと狼に育てられてる姿を描いたブロンズ像が有名でよく出てくるかと思いますが、あれ別モノなんですね。狼の像が元々あって、千年以上(ルネサンス時代)経った時代にロムレスとレムスの像が付け足されたとのことで。狼の像を作った方はよもや後世にそうなっているとは思いもしなかっただろうな…と。歴史は面白いです。