本村凌二のレビュー一覧

  • 地中海世界の歴史5 勝利を愛する人々 共和政ローマ

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    ローマ建国、伝説の王政7代からポエニ戦争まで。ローマの歴史の中でもこの辺りの歴史は好き。色んな本を読むと、書かれた時代とか筆者によって違いがあったりして面白い。塩野七生の『ローマ人の物語』もまたチャレンジしようかな。

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    2025年09月19日
  • 教養としての「ローマ史」の読み方

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    ローマ皇帝が次から次へと交代して、次の皇帝へと繋がっていく様子は何かに導かれているみたいだった。
    そして、どんなに帝国が繁栄したとしても最後にはローマ帝国の滅亡という悲劇が待っている。
    しかしどんな結末になろうとその時代の中で民衆や皇帝たちは理想を抱いて生きていたことがわかる。
    その結果、ローマ史は約二千年もの長きにわたって続き、印象に残るような皇帝を何人も生み出してきた。
    彼らは人間味に溢れ、何かしらの魅力があり、面白かった。
    またローマ史の全体像を知ることで現代の難民問題を知ることに繋がり、歴史を学ぶことの重要さを感じることもできた。

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    2025年09月18日
  • 地中海世界の歴史7 平和と繁栄の宿命 パクス・ローマーナ

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    ネタバレ

    五賢帝の時代を語り、ローマ人の心性に迫る。心性史が戻ってきたが、1,2巻のおさらいが多い。
    ・ローマ人にとって神々は身近であり、国家は宗教儀礼を重視した。神々はもう語りかけないが、超越した存在と意識されていた。
    ・パックス・ロマーナであるからこそ、人々は内面を直視し、神々の語りかけがない以上救済を求めた。イシス信仰、ミトラス信仰、ディオニュソス信仰、キュベレ信仰等。
    ・キリスト教も救済・密儀信仰の一つであった。

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    2025年09月06日
  • 教養としての「世界史」の読み方

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    著者の専門分野からか、世界史とはいってもローマ史が過半を占めており、中国以外のアジアや南アメリカに関する記述はほとんどない。

    それでも、読み物としては十分楽しめる。

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    2025年08月28日
  • 教養としての「ラテン語の授業」―――古代ローマに学ぶリベラルアーツの源流

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    ラテン語の授業というより、人生哲学の授業。ラテン語やその文化や歴史を題材にとりながら、懐深く、かつ、心に染みる人生の応援歌。ラテン語を学ぶとは、難解な文法を少しずつ読み解き、理解しながら前に進む忍耐力を鍛えることに似たり。まさに人生そのものである。

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    2025年08月15日
  • 地中海世界の歴史5 勝利を愛する人々 共和政ローマ

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    なんと言ってもカルタゴとローマの壮絶な戦い、ポエニ戦争の記述がいい。
    なかでも「ザマの戦い」。ローマとカルタゴの大決戦の前日における両軍の総大将、ハンニバルとスキピオの対話。歴史家ポリュビオスの創作かもしれないが、とてもいい。とにかくカッコいい。映画のワンシーンみたい。
    チュニジアにあるカルタゴの遺跡に行って、ハンニバルとスキピオと同じ空気を吸ってみたいものだ。
    地図帳を開いてみる。よく見るとチュニジアとイタリアはとても近い。驚くほど近い!
    こんなにもエキサイティングなのに、高校のとき使った世界史の教科書。ポエニ戦争の説明はわずか数行に留まる。

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    2025年07月22日
  • 地中海世界の歴史6 「われらが海」の覇権 地中海世界帝国の成立

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    グラックス兄弟、マリウス、スッラ、ポンペイウス、カエサルと続く動乱の世紀、アウグストゥスからユリウス・クラウディウス朝まで。
    著者の専門なので、アウグストゥスの心にまで迫るが、心性史はどこへ?
    ローマの史跡解説も面白いが。

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    2025年07月10日
  • テルマエと浮世風呂 古代ローマと大江戸日本の比較史

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    本村先生著作の4作目です。
    元々、ネットでの10分講義番組だった内容を本にまとめたというのを最後の後書きのところで知り、いかにも!という感じだったなーと感じました。かれこれ何作も読んでいるので、知っている内容も出てきますが、そこは分かるようになった自分が嬉しかったり。

    タイトルの通りですが、古代ローマと江戸時代との類似性に関する内容です。人間、平和を満喫出来るようになるとやることは似通ってくるものなのか、では何故200年も平和を続かせることが出来たのか。その辺が分かるようになると現代の我々にも役立たせられると思います。今の日本では生まれてから戦争を経験したことがない人の方が圧倒的大多数になっ

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    2025年07月08日
  • 東大名誉教授がおしえる やばい世界史

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    歴史の概要と、キーマンとなる偉人の面白エピソード

    以下、公式の説明と目次
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    すごいとやばいで
    世界史の流れが深わかり!
    なにか「すごい」ことを成しとげた人は、歴史に名前が残ります。
    でも「すごい」だけの人なんて、この世にはひとりもいません。
    生まれた場所や時代によって、人の評価はガラリと変わる。
    たとえば、ある国から見れば「すごい」人も、べつの国から見るととたんに「やばい」人になることもあります。
    けれど、歴史に名を残した人に共通しているのはそれぞれみんな、一生懸命生きていること。
    ときに失敗し、そこから学び、たまに成功する。
    カッコいい一面もあれば、ダサ

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    2025年06月26日
  • はじめて読む人のローマ史1200年

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    面白かったです。
    さすがのローマ史の先生です。
    以前に同じ著者先生のローマの本を読んだので被っててつまらなかったらどうしようかと思ってましたが杞憂でした。

    今作はローマの社会構造や文化や宗教に比重が拠っているように思えました。ローマでカエサルだ、五賢帝だ…と皇帝や周辺国家との争乱を描いた本はたくさんあると思いますが、こちらは他にはない感じの立ち位置からの本だったので読んでて面白かったです。読み終わるのが勿体無いくらいでした。

    本筋とは逸れますが、読んでて一番びっくりしたのが、ローマの建国神話というと狼に育てられてる姿を描いたブロンズ像が有名でよく出てくるかと思いますが、あれ別モノなんですね

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    2025年06月24日
  • 宗教と不条理 信仰心はなぜ暴走するのか

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    ロシアウクライナ戦争はキリスト教内での宗教戦争と言われている。またイスラエルのガザ地区への地上戦の背景にはユダヤ教とイスラム教の対立がある。
    千年、二千年前から、人はどうして同じ事を繰り返すのか。
    すぐには理解できないが、やはり避けて通る事のできない問題ではある。

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    2025年06月23日
  • 教養としての「ラテン語の授業」―――古代ローマに学ぶリベラルアーツの源流

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    ラテン語を学習すると言うよりは、ラテン語に関する歴史や時代背景を学びながら、「日常生活をどう満足できるものにしていけるのか」みたいな哲学的思考を考える作品だった。著者とは考え方や物事の感じ受け取り方が同じという訳では無いが、自身とは違った考え方を聞ける良い作品だと思う

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    2025年06月23日
  • 教養としての「ラテン語の授業」―――古代ローマに学ぶリベラルアーツの源流

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    韓国の大学でのラテン語の授業を再現している。ラテン語や古代ローマの文化を通して、「生きること」、「学ぶこと」を見つめなおさせてくれる。各セクションが読者への問いかけで終わっていて、ただ読むだけではなくて、読書に一度たちどまって考えさせる仕組みがあって良いなと思った。

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    2025年06月15日
  • 地中海世界の歴史1 神々のささやく世界 オリエントの文明

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    全8巻の地中海世界の歴史シリーズ1冊目。

    世界史超苦手人間ですが、
    興味に逆らわず読んでみた次第。

    今でもよく知られる固有名詞も多くて楽しく読めた。

    ただ世界史弱々人間としては
    地図でみる勢力図はちょっとした変化ごとに挿れてほしい。
    〇〇語系はわかるけれど、それがわかることでその人種がどう特定できるのかを教えてほしい。
    願わくば部族ごとの特徴をイラストにして載せてほしい。

    ど素人からの我儘でした。

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    2025年06月07日
  • 教養としての「ローマ史」の読み方

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    塩野七生さんのローマ人の物語を10年前に読んでいたので、別の人の視点でローマ史を知りたいと思い読みました。
    ローマ史の流れ、ローマ人の気質や思想、繁栄と衰退の要因や主要人物のドラマなど、分かりやすく書かれていました。

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    2025年05月30日
  • 独裁の世界史

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    ⚫︎ギリシャやローマなど、一見とっつきにくい内容なのにやたらスラスラ読めるなと思ったら、動画講義を書籍化したのか。どうりで…
    ⚫︎民主主義は本質的にポピュリズムというのはまさにそうだなと。
    ⚫︎ローマは本当によくできていると感心する。現代より政治感覚は全然優れているのではないか。
    ⚫︎もう現代なんて言葉は軽いわ、フェイクニュースだわで無茶苦茶だし…
    ⚫︎はるか昔のローマでここまで精緻に政治体制ができているなんてなあ…ロマンがあるよなあ…

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    2025年05月28日
  • 地中海世界の歴史3 白熱する人間たちの都市 エーゲ海とギリシアの文明

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     このシリーズはなんといっても細かいことまで書いてあるところだ。通り一遍の世界史では、通り過ぎてしまう事柄について語ってくれるところだ。なぜ紀元前5世紀にイオニア地方で多くのソフィストたちが出現したのか?
    そんな素朴な疑問に答えてくれる良本だ。

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    2025年05月12日
  • 教養としての「世界史」の読み方

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    オーディブルにて。

    著者の本村さんの古代ローマ史に対する深さと、幅広い世界史への知見をベースに書かれていて、すごく面白く読めるものだった。
    比較対象も、ヨーロッパ世界に限ることはなく、中国との比較であったり、古代、現代の比較であったりすることも興味を掻き立てる一因であったとおもう。
    「民族移動」「共和政とは何か」などのテーマの立て方も面白かった。
    目から鱗のように思えた話は、宗教に絡み、昔(といってもラスコー洞窟などの先史時代)、人々はそれぞれが神の声とでもいうべきものが聞こえていてそういったものに従って生活していたが、文字などができるにつれ、その能力も衰えていき、一部の巫女的存在のみが神の

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    2025年05月09日
  • 教養としての「ローマ史」の読み方

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    長く繁栄したローマ史を紐解いた一冊。独裁を防ぐ政治体制、勝利に貪欲な軍隊、勇気や栄誉を最上とする国民性など、民主政がどのように発展してきたかが分かる。
    また本書を読み進めていくと、善政を行うことがいかに難しいかを痛感する。

    カリスマ性が強ければ独裁を恐れて暗殺。
    元老院議員達に不穏な動きがあれば粛清。
    財政が回復しても次代が散財してまた財政悪化。
    疫病や格差拡大による反乱。

    などなど、ローマ史も決して平穏ではなく、血で血を洗う暴力や計略がそこかしこにある、激動の次代だったのだという印象を受けた。

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    2025年03月27日
  • はじめて読む人のローマ史1200年

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    ローマ史入門者には、良書だと思います。
    歴史の流れや出来事を追ってゆくばかりでなく、
    ローマ帝国の思想や皇帝の人物像、時代の背景などが俯瞰的に書かれており、体感としてローマを感じることができます。
    また、現代に生きる私たちの世界も、基本的に
    ローマ帝国の時代と変わっていないようでもあり、学ぶところも多いように感じました。
    歴史は繰り返すのだなと実感。
    ああそうそうとうなづく箇所も多くありました。
    さらにローマ史を学びたくなる一冊です。

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    2025年03月08日