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なぜ、ローマは帝国になり得たのか。なぜ、ローマ帝国は滅びたのか。王政から共和政を経て帝政へ、多神教世界帝国から一神教世界帝国へ。古代ローマ史研究の第一人者が、長きにわたって古代を生き延びたローマの歴史とその新しい「読み方」を語り尽くす。建国時の混乱、強敵との戦い、国家の再建、跡継ぎ問題、異民族の侵入、文明の変質……。ありとあらゆることを経験したローマの長い歴史は、現代を考える上での大きな羅針盤となり、混迷する現代を生きる我々に多くの示唆を与えてくれる。ローマ史のみならず、世界史や現代社会の理解をより深めることにも繋がる一冊。 【目次より】1. なぜ、ローマは世界帝国へと発展したのか/2. 勝者の混迷、カエサルという経験/3. 「世界帝国ローマ」の平和と失われた遺風/4. ローマはなぜ滅びたのか 佐藤優氏、推薦! 「ローマ史の中に人間の英知のすべてが詰まっていることがよくわかる。」
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Posted by ブクログ
ローマ史を概括 塩野七生氏の衰亡史へ行く前に全体像を理解することは大事
偉大なローマ史も前半から5賢帝ぐらいで終わり 以降は蓄えを食いつぶしていた
今の日本と同じようにも思えた 歴史は繰り返す
歴史を学ぶ意義 必然のプロセスがある
exローマは帝国になり、ギリシアは都市国家で終わった 知識レベルはギリシア高い
1.国家の度量
敗戦将軍を受け入れた ギリシアはダメ 日本も戦陣訓でダメ ここは大事 明治は?
リーダーの品格・矜持 スピキオは捕虜女性を婚約者へ返した 身代金は祝儀!
2.カルタゴの抹殺
巨額の賠償金は軍事放棄が経済成長を高め、前倒しで実現
カルタゴに対する潜在的恐怖心があった
3.トラヤヌス帝 パックス・ロマーナ(ローマの平和)
支配者の素晴らしさの証明=彼が選んだ後継者がどのような資質を持っているか
4.軍人皇帝時代へ 権威による統治から権力による統治へ 3世紀の危機
50年間に70人の皇帝 24人は暗殺・戦死
奴隷制の安定がイノベーションを拒んだ 労働集約の継続
奴隷供給の減少 一般自由人を小作人に 農奴制へ
インフラの劣化 インフラは富裕層が個人で提供 経済低迷により余力を喪失
→巨大なテルマエは維持不能へ
時代の変革期
Posted by ブクログ
いよいよ塩野七生先生のローマ人の物語を読んでみようと思い、その前におさらい(予習?)したくてこちらを手に取りました。物語調ではないですが一冊でローマの歴史が分かり著者の先生の見解も書いてありとても分かりやすかったです。
歴史は好きでローマも結構好きな方ですが、これまでの認知が点と点(有名な出来事や人物を切れ切れに知ってるレベル)だったので、この本でひとつの流れとして理解できました。
学校の世界史の授業は点と点でこっちの歴史やったと思ったら今度はあっちに行って…的な感じなカリキュラムで年号と地名人名を覚えて終わりがちですが、歴史は過去に学ぶものなので、こうやって流れで教わりたいものです。
Posted by ブクログ
以前も本村氏の本を読みました。もう内容も覚えていないのですが、おぼろげに面白かったことを覚えています。
今回、改めてローマ史について読みましたが、これは実に面白かった。忘れないうちに備忘として記録に残したいと思います。
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本作、ローマの歴史1,200年を通史として紐解いています。で、実に面白い。
それはやはり、人にフォーカスしているからだと思います。紀元前8世紀から共和制を経て、そして賢帝たち、続いて軍人皇帝時代を経ています。
賢帝でも愚かな息子を次の帝位につける、反抗した軍でも恭順を示せば許す、気前の良いことを言って約束し財政を悪化させる、反乱に諦めかけるところを妻の一言でやる気を出す等々。
良いことも悪いことも、すべて感情をもった人が行うこと。1,200年もあれば大概の事例が出てきてもおかしくはないわけです。こうした人間ドラマという切り口で政治史を読み解く巧みさにより、すんなりと文章が読めたと思います。
例えれば、NHKの大河ドラマでしょうか。
歴史の古臭い物語ながら、多少の脚色はあろうとは思いますが、そこに描かれるのは人間ドラマ。だから面白い、と。
ただ、本作の場合、皇帝の数がまあ多いです。ですからもう瞬間瞬間は読んでいて面白いのですがもう皇帝の名前とかは覚えきれません。。。すみません。
・・・
次に白眉であったのは、「なぜローマは衰退したのか」ということへの解説です。世にいう説はどうやら三つほどあるそうで、「衰亡説」「異民族問題」「変質説」に解説されています。
「衰亡説」は経済的に衰えていったと。栄枯盛衰ではないですが、ピークを保つのは難しいですし、上がれば下がりますね。具体的にはかつては貴族が出していたインフラへの投資。老朽化していくとメンテナンス代がかかりますが、政府(というか皇帝)はここまで面倒を見るつもりがない。多少のメンテナンスはあっても根本的に古くなっていくと。となると非効率なインフラが非効率な生活につながり、あとは応じて国力も落ちてゆくということなのでしょうか。
「異民族問題」は民族大移動とも関連しています。寒冷期が始まり、ゲルマンがより温かい南に進出してきた。でも実はその前にフン族によりゲルマンが押し出されてもいた。またゲルマンを取り込んで親衛隊等に組み込むことで爾後軍人皇帝時代の混沌を呼んだといってもよいでしょう。これは良い悪いではなく結果からみてそういう原因に見える、ということなのだと理解しました。
最後に「変質」説ですが、これは本村先生が押しているように見えます。端的に言えば「寛容さ」を失った、というものです。かつては許す・受け入れるという文化が広まっていたものの、そのような文化が消えていったということのようです。またギリシア・ローマ的な万神論的な思考から、キリスト教的一神教が国教となったことも大きいようです。
このあたりは非常に興味深くて、キリスト教が偏狭であると言っているのではないのですが、他の宗教を認めないという司教(アンブロシウス)が力を持ったり、皇帝へのプレッシャーをかけたことなどが大きいようです
・・・
ということで、本村先生の著作でした。
非常に読みやすいにも関わらず格式高く歴史を謳い上げている佳作でありました。タイトルにある通り、教養としてこういうのがさらっとしゃべれるとちょっと素敵ですね。
世界史が好きな方にはおすすめできます。
Posted by ブクログ
ローマ帝国という
同じ名前を冠している間に政治制度が何度も変わるという
日本史付きの私からは奇妙に見えたローマについて興味を持ち、なぜ政治制度が変わり、強国になり、滅んでいったのかの理由が知りたくなり読み始めた。
全部を通じて
インフラの老朽化による経済の縮小、衰退
トップの無能さによる国家の力の減少
徴税の強化
などのいろいろな理由が複雑に絡まっているではあろうけれども
やはり自分に余裕があるときや、有利なときには他者には寛容になれるし、余裕がなくなるような荒れた時代であれば自分を最優先する為に非寛容にもなると私は読み取りました。
そこから
どれだけ辛くなったとしても他者に寛容である精神力
相容れない人間とも分かり合うための話し合い
が必要であると感じた。
自分自身は弱い人間なので難しいかもしれないが、心の片隅に置いておくことだけでも実践したい。
Posted by ブクログ
「ローマ帝国滅亡の原因」をこの本では、いくつもの事象が折り重なって起きたであろうという事から、交響曲の様だとして述べている。
大きくは、3つ。経済の衰退、国家の衰退、文明の変質。
「経済の衰退」では、メインに奴隷を据えて、戦争によって得た時代から、捨て子などによる供給、人口減少から一般人が小作人として使われ農奴となって行ったと。また、合わせてインフラの劣化、これは過去には貴族による出資で成り立っていたものが、労働力の枯渇で衰退。
「国家の衰退」では、宗教を利用した権威付けから、軍に殺生与奪を握られ、辺境からの圧力への対応としての戦費と増税を繰り返して体力を落とし、曖昧な国境と異民族の軍への編入、ゲルマン人の大移動を許した。
「文明の変質」では、「ポリス市民の多神教文明」から「コスモポリタンの一神教文明」への移行。ストア派は神は人間社会に介入するという考え方で、この思想がキリスト教との共通点があった。弱者救済の考え方のこの宗教が広まったのは、ローマ人の多くが弱者へと変質して行ったのかも知れないからだと。
この論を読むと、今の世界、日本と重なってイメージ出来るような気もするが、そもそも筆者のバイアスがかかっている可能性もあるし、国家の滅亡の普遍的な要素の気もする。
ここから、読者はどう考えるべきか?
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