本村凌二のレビュー一覧
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かつて神々の声が響いた地中海世界に新たな時代が訪れた。アッシリアは武力で領土を広げペルシアは寛容な統治で広大な帝国を築いた。
この時代、アルファベットが生まれ文字はより多くの人々に広がった。貨幣が流通し経済が活発化する中、唯一神を信じるユダヤ教や善悪二元論を説くゾロアスター教が生まれた。
インドでは思想が深まり中国では秩序を重んじる哲学が発展していた。世界はつながり文明は交わりながら進んでいった。
神々の沈黙の中人々は新たな価値観を生み出し歴史を刻んできた。かつての帝国が残した遺産は今も私たちの社会に息づいている。
歴史を明らかにすること、歴史に学ぶこと多し。
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神々のささやきに導かれ地中海世界の文明は歩みを始めた。シュメール人は都市を築きギルガメッシュの伝説を生んだ。アッカドやバビロニアの興亡もこの壮大な歴史の一部である。
ナイルの恵みに支えられたエジプトではピラミッドが時を超えてそびえ立つ。シリアやパレスチナではヘブライ人が信仰を深め、フェニキア人が交易を広げた。
それらを支えたのは自然への畏敬と「マアト」の精神だった。秩序と調和を重んじる考えが人々の生き方を形作ったのだ。
文字が生まれ都市が発展し文明は進化した。しかし神々の声が遠のいた今歴史の物語にこそ人々の知恵と信仰が刻まれている。歴史を明らかにすること、歴史に学ぶこと多し。
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地中海世界の歴史シリーズの第4巻。
このシリーズ、なぜか表紙の写真に注目している。今回は見たことのない足の写真。これは一体何なんだ?(後ほど)
この一冊でヘレニズム文明を堪能することができる。ヘレニズムを生きた英雄らの思いを想像するだけで何だかわくわくする。
読み終わるのがとても惜しいと思える一冊であった。
ヘレニズム時代とは、アレクサンドロス大王の東方遠征以降、プトレマイオス朝エジプトの滅亡までの約300年間をいう。著者はその開始期をもう少し前、マケドニアのフィリッポス2世が王位に就いた時期からとする。
いずれにせよ、この時代、ギリシア文化が地中海東岸の都市を中心とする西アジア一帯に流入 -
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講談社選書メチエ創刊30周年特別企画3巻の本書。スパルタ、プラトン、ペリクレスなど古代ギリシアに代表される哲学者、指導者の私生活、政治的影響力について触れた一冊。
以下メモ
ヘロドトス…過去の出来事を説明した始めての作家「歴史の父」かなり正確なものだった。 調査研究する→ヒステリオ→ヒストリアイ(歴史)となった。
テミストクレスVSアリステイデス
友好関係を重んじる風潮からテミストクレスの反スパルタ的姿勢はアテナイ市民の共感を得られず
テミストクレスは陶片追放の憂き目にあう。ペルシア王に救いを求める。そもそもペルシア王はテミストクレスの機略に痛めつけられての敗北だったので彼を捕まえた者に多 -
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いよいよ塩野七生先生のローマ人の物語を読んでみようと思い、その前におさらい(予習?)したくてこちらを手に取りました。物語調ではないですが一冊でローマの歴史が分かり著者の先生の見解も書いてありとても分かりやすかったです。
歴史は好きでローマも結構好きな方ですが、これまでの認知が点と点(有名な出来事や人物を切れ切れに知ってるレベル)だったので、この本でひとつの流れとして理解できました。
学校の世界史の授業は点と点でこっちの歴史やったと思ったら今度はあっちに行って…的な感じなカリキュラムで年号と地名人名を覚えて終わりがちですが、歴史は過去に学ぶものなので、こうやって流れで教わりたいものです。 -
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本村凌二著「地中海世界の歴史」の3巻。
いよいよ舞台は古代ギリシアに。前3000年頃に始まるエーゲ文明(クレタ文明、ミュケナイ文明)、ペルシア戦争、アテネ、スパルタに代表されるポリスの時代を扱う。
古代ギリシアの時代は、資料が豊富にあり、歴史の詳細を今の時代に鮮やかに伝える。
まずは、吟遊詩人。我々は、ホメロスの『イリアス』『オデュッセイア』を文字で読むことができる。ホメロスは盲目の詩人。そもそもこの著書は音声からなる物語。この物語、口から口へと世代を重ねて伝承してきた。つまり、暗唱していたということだ。
ちょっと待って、『イリアス』『オデュッセイア』は岩波文庫でともに上下巻あり、各巻40 -
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古代ローマ史が専門の歴史学者の語る映画。
取り上げられた映画は21本。
作品の歴史的背景の解説がわかりやすく、観たことのある作品は観直したくなるし、観たことない作品は観たくなる。
日本映画からは『七人の侍』『幕末太陽傳』が取り上げられてます。『七人の侍』は当然取り上げられるよな、という感じだが『幕末太陽傳』を取り上げるところが、粋だねえ。
文章からはこの先生、本当に映画が好きなんだなあと好感が持てました。
【観返したくなった映画】
ベン・ハー
グラディエーター
ブレイブハート
アマデウス
アラビアのロレンス
七人の侍
幕末太陽傳
薔薇の名前
スティング
カサブランカ
【観たくなった映画】
レ