野村美月のレビュー一覧
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ファミ通文庫の同名シリーズ5冊の世界での一冊。5冊で打ち切りになった文庫シリーズがこのような形で出ることに野村美月という作家が特別な作家であると思う。また、後書きに書かれている執筆時の作者様の状態から、"永遠"、"命"を書かれたこの作品が作品様にとってもどんな形でもピリオドを打ちたかった作品だったのでは?と想像する。
この一冊で単独作品、とのこと。凝縮されたストーリー、でも急ぎ足感はない。前の5冊のあらすじを自然に紹介しているので、前のシリーズ未読の方も楽しめると思う。まぁ読んでいた方が良いに越したことは無いけど。
文庫版読んでいても思ったけどこれもエロい。作者さんの好きな行為なのかな、と思った。同じような別の作品もあるし。 -
Posted by ブクログ
ファミ通文庫版としては5巻までで打ち切り。そのあと、ライトノベルレーベルではない形として5巻以降に構想していたと思われるエピソードに触れたB6版の大きさの本が一冊出た。その一冊を加えた計6冊で望んだ理想では無いけど物語は閉じられた。
ファミ通文庫の5冊は演劇をメインに話が進む。
出てくる部員がほぼ全員、玄人はだしなので高校演劇部感は全然無い。演者の境遇と演目のシンクロを観賞する。作者さん十八番の文芸作品の内容を巧みに取り入れている。
色んな芝居をやってるなかでは3巻の各チームのトップが出演する『とりかえばや』が豪華。こういうドリームチームは好き。で、この人たちが6冊目に繋がってゆく。
6冊目を楽しむには避けられない5冊。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み終わって思ったのは「女性陣、面倒くさいな」でした。
糖花・麦姉妹はいいとして(あと大家さん)それ以外の女性陣が面倒な性格で読んでいて少々疲れました。
ミントフェアに出てくる女性も面倒だったし。
作中に出てくるお菓子の美味しそうな描写が癒しでした。
でないとしんどい。
一人で突っ走るのやめていただきたい。
姉妹には素敵な春が訪れた模様。
特に麦ちゃんはめでたい。
大分進展したのではないだろうか。
姉の方は、まさかの最初の話で語部さんとすれ違って大いに焦りましたが。
両想いなのになんでだよという。
結局姉が甘ったるい語部さんに慣れたら正式な「恋人」になるという話だが、完全に気持ちをオープンにした彼を前に、周囲としてはもう恋人認定なんだろうなとにやにや。
ここのバイトをしようと思ったら、お菓子の甘ったるさに加えて、この二人の甘ったるさにも慣れないとしんどそうである。
そこへきてのミントフェアは爽やかになれたかもしれない。
この話だけ様々な人物が出てくるオムニバスな感じで面白かったし。
そんなめでたくも甘い姉妹を差し置いて、他の女性陣はトラブルを運んでくるという。
充さんの話がまさか複数の話にまたがるとは思わなかったし、大家さんのお孫さんに至ってはもうヘイトがたまって仕方がなかった。
チェリーのお菓子の素敵さが本当に癒しだった。
店舗の問題、アパートの老化の問題、様々な問題がここで一気に解決したので、終わりよければなのかもしれないが……
何やら終盤はこのままシリーズ終わるのかと言わんばかりの登場人物の近況が飛び出しましたが、次も出る模様(というか、もう手元にある)
主役二人の甘さにどこまで耐えられるか、そういう意味でも楽しみなシリーズです。 -
Posted by ブクログ
原作『小説の神様』の世界を8人の作家が描く、豪華なアンソロジー。作家、編集者、読者など、様々な視点から紡がれる「小説の神様」の物語は、どれも個性的で一気に引き込まれた。
特に心に響いたのは、相沢沙呼さんの『神様の探索』だ。帆舞こまにの誕生秘話、シリーズでは語られなかった余白の部分をスピンオフならではの面白さがある。
一也と詩凪を見守る編集者・河埜が、若い才能の居場所を守るために戦う姿が最高に格好いい。神崎部長を熱い思いで説き伏せる場面や、「帆舞こまに」の傑作が誕生した瞬間の喜びは、読んでいるこちらまで胸が熱くなった。
一方、紅玉いづきさんの作品は、まるで私小説のような『小説の神様』誕生秘話として楽しめた。「神様って何?」「自分で考えなよ、小説家でしょ」という作家二人の淡々としたやり取りが面白い。特に「売れなければ心細いし、売れたら売れたで嫉妬に狂う」という言葉には、作家同士の本音が詰まっている。良き友であり、同時に負けたくないライバルでもある——そんな二人の関係性がとてもリアルで、深く心に残った。
一冊を通して、物語の裏側にある作り手たちの情熱を存分に味わえる、贅沢な作品集だった。