池上英洋のレビュー一覧

  • 西洋美術史入門

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    昔から絵は好きだった。
    でも画家や絵の名前を覚えず、感覚的に好きかどうかだけでしか、見ることはしてなかった。
    最近やっと画家の名前や時代背景をなんとなく覚え始めてきたので、もうちょっと刺し込んだらもっと楽しいかなと思って手に取ってみた。
    美術史そのものにまったく縁がなかったので、とても新鮮で、かつまさに入門といった一冊だった。

    そして「おわりに」の部分には考えさせられる。あの静けさが好きな部分もあるが…

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    2019年07月18日
  • ヨーロッパ文明の起源 ──聖書が伝える古代オリエントの世界

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    ネタバレ

    個人的に今まであまり触れることのなかった古代オリエントについての一冊。思いのほか教科書的な記述であまり楽しめなかったが、エジプトでは一神教を認めるとファラオの聖性が否定され、権威が失墜する危険性があるため一神教と専制君主制は相容れない関係にある等、楽しい知識もぼつぼつ。古代史の復習にもなった。

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    2018年12月07日
  • ヨーロッパ文明の起源 ──聖書が伝える古代オリエントの世界

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     神話、聖書、叙事詩、碑文。メソポタミアやエジプトの古代の物語的要素が取り込まれた記録物を基に、ピラミッドやウルのスタンダードなどの考古学的遺物の話も交えつつ、古代オリエント文明の実相を広く描いた一冊。少しまとまりがない気もしたが、メソポタミア文明がシュメール→アッカド→アッシリアと続き、エジプトをも征服したアケメネス朝ペルシアのもと、現在のイランからエジプトまでの領域を支配するオリエントの一大帝国が成立し、それが更にギリシャを支配下に置いたマケドニアのアレクサンドロス大王によって征服される事で、現在の西洋文明における文化的礎となった事が改めて学び直せて良かったです。メソポタミア南部のシュメー

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    2018年02月12日
  • 恋する西洋美術史

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    ネタバレ

    ルノワールの言葉は作品そのものを表していて感動した。年月を経ても変わらない、夫人に向けられた柔らかくあたたかい視線を感じるようだった。
    「恋する」と名付けられていて軽い気持ちで読み始めたが、ドロドロとした実情も多く語られていた。

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    2017年06月04日
  • ルネサンス 歴史と芸術の物語

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    美術館でミケランジェロ展があるため、ミケランジェロが生きたルネサンス時代について簡単に学べる本として読ませてもらいました。
    歴史の流れを見ながらルネサンスの興りから衰退まで、さらに芸術の移り変わりまでさらっと学べます。
    写真もカラーでたくさん載っており、写真を見ながら具体的な話を読めるためなるほど〜となりやすかったように思います。

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    2016年10月16日
  • ルネサンス 三巨匠の物語~万能・巨人・天才の軌跡~

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    レオナルド、ミケランジェロ、ラファエロ。この三者を個々に論じることはあるが、その交点を探った点が独自性か。反面、記述が薄くなってしまったのは、新書では仕方あるまい。

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    2015年12月25日
  • 官能美術史 ──ヌードが語る名画の謎

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    DVDや写真のお手軽さが、いかに官能と美術を引き離したかが良くわかる。構図を工夫、じっくりデッサンし、習作を重ね膨大な時間をかけ手仕事で産み出した絵画には、芸術を超えた?エロを感じる。

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    2015年01月24日
  • 残酷美術史 ──西洋世界の裏面をよみとく

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    直近読んだマンガの影響などもあって、「残酷」「残虐」の概念、あるいはもっと個別に「死」や病い、拷問、刑罰、それらに起因する身体の損壊、変形、腐敗のイメージを(あえて)描くことの意味、それを(あえて)観たり想ったりすることの意味について何となくの関心を覚えていて、本書を手にとった。

    副題は「西洋世界の裏面をよみとく」。多くの絵画や図像を取り上げて短いコメントを付すものだから、学術的な分析を示すものではなく、したがって「裏面」という表現に端的に表されるようなアナクロニズムを非難しても仕方ないとは思う。

    残念なのは「残酷」ということばの意味の曖昧性にもよるのだろうけれど、今日私たちが嫌悪感や恐怖

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    2014年12月29日
  • イタリア 24の都市の物語

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    ついつい引き込まれる、と言った文体では無いし、なんとなく物足りない感じもあるけれど、これがNHKイタリア語講座のテキストの連載だということなら納得。各回のページ数限られてただろうし。なので駆け足でイタリアの文化や歴史に触れるパンフレット的なものだと思って読むといいと思います。写真オールカラーできれいし。

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    2013年06月14日
  • イタリア 24の都市の物語

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    NHKラジオイタリア語講座の元ネタかと思ったら、TV講座用テキストに連載していたそうだ。現在のラジオ講座と都市のダブりはなさそう。

    1都市あたり新書で数ページ(図版こみ)なので物足りないのは仕方ないが、行ったことのある町(14都市)にはまた行きたいと思い、言ったことのない町には行きたいと思った。図版がオールカラーなのもよい。

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    2012年09月02日
  • イタリア 24の都市の物語

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    ネタバレ

    この方の本は『恋する西洋美術史』に引き続き2冊目。
    全図版がカラーで、しかも魅力的。
    新書は大抵読んだらすぐ手放してしまうけど、これはとっておこうかな。

    女たちの物語の章、フェッラーラで、ルクレツィア・ボルジアが出てきたので、このあたりの物語をいつか惣領冬実さんの絵で(チェーザレ/KCモーニングコミックスのこと)読めるだろうか、とニヤニヤ。

    イザベラ・デステは塩野七生さんの本でしか読んだ事が無いから、頭の中でそちらも思い出しながら読む。

    唯一行った事のあるフィレンツェ、やっぱり一度でも行った事、実物を見た事があると、文章を読んでいてもイメージが広がる。

    以前、付き合っていた人にフィレン

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    2012年09月22日
  • ルネサンス 歴史と芸術の物語

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    美術館に行ってもよくわからないルネサンス期のことを勉強しようと読んだ本。なんとなくわかってきました。

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    2012年07月22日
  • イタリア 24の都市の物語

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    西洋美術史を専門とする著者が、美術家の視点から紹介する、イタリアの都市、24の小さな物語。

    ローマやフィレンツェといった観光ルートでおなじみの都市から、ルッカやサン・レモといったどうやってもツアーなどでは立ち寄りそうにない都市まで、非常にバラエティに富んだチョイスとそこで展開される物語に、気が付けは肩の力を抜いてゆったりと身を浸している。

    気になった話は、もっと掘り下げてみたくなる。
    そんなネタが随所にちりばめられた良書。

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    2011年09月15日
  • 恋する西洋美術史

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    「西洋画」が苦手だった私。現代美術はある程度解釈の仕方を観る側にゆだねてくれている感じがある一方で、西洋画は「観るルール」だとか「正しい解釈」が存在しているというイメージから。恋愛という身近なキーワードで西洋美術史をひもといていくというこの本を読めば、少しでも理解が深まるだろうか、という期待から購入。
    読んで思ったのは、昔の人も、昔の神様も、性にまつわるあれこれに翻弄されていたんだなあということ。現代の自分たちと何ら変わりなく。ただそこに時代背景の違いが顕著に表れていて、そのギャップが面白い。
    現代には性の記録や妄想を、あんなにはっきりとキャンバスに残している画家はいるんだろうか?未来の人にも

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    2011年08月29日
  • 恋する西洋美術史

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    恋愛を画題にした名画にまつわるお話。
    新書であるからして、それほど体系だった感じではなく、エピソード的。絵画から紐解く(あるいは垣間見る)西洋性愛史、といった趣き。

    前半は比較的お行儀よい印象だが、後半は肉食系色恋のすさまじさの片鱗も漂わせる。
    巻末の参考文献が親切だ。奥深そうな分野であるし、この森に入りたくなったら、こうした文献が手引きになるのだろう。

    *新書なので仕方ないとは思うのだが、絵が小さくて、白黒のものがほとんどなのが残念。「画面右端にこれこれこういう男がこんな表情をしていて・・・」って言われてもわかりません、先生。こういうのは、大教室でスクリーンにスライドを大きく映しつつ講義

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    2011年06月20日
  • イタリア 24の都市の物語

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    イタリアの都市にまつわる歴史を学ぶことによって知的好奇心を満たしながら、その建造物や絵画などの芸術作品の素晴らしさを存分に味わえる本。

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    2011年01月20日
  • 恋する西洋美術史

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    美術作品というのは、改めて思うと、
    ともかくたくさん絵画などみて、そこで、「訳のわからないすばらしさ」を感じるときが、いつかおとずれ、そこから、「訳のわからない何か」と問われて、いろいろと歴史、技法、コンセプトを知りたくなる・・・というところまで、ともかく、作品を見続ければ良いんじゃないかを思う。浴びるように。話はそれからだ。

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    2009年10月31日
  • 恋する西洋美術史

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    西洋美術史というか、

    『絵画を通して学ぶ西洋文化史』

    といったほうが適している内容だと思った。


    私はギリシャ神話とか世界史には興味が無いんだなーと実感した。。
    でも昔の思想や出来事が今の美術に与える影響って大きいし、強制的に詰め込まなきゃいけないのかもしれぬ。

    「接吻」をテーマにした絵画を何作か考察している部分で、最後の1作として紹介されていたマグリットの《恋人たち》が衝撃だった!
    布で顔を覆った二人の男女がキスしていて、昔にはなかったキスの「匿名性と、その盲目性」を象徴しているんだそう!!
    「唇は直接触れることなく、ただ行為としての、ただ形式としてのキスだけが描かれている」。。。

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    2009年10月04日
  • 恋する西洋美術史

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    とてもおもしろかった。やっぱり西洋美術を知るには、キリスト教やローマ・ギリシャ神話を知らないと分からないなぁと感じた。でも、そういうのを1つずつ知って行くのも楽しいですよね。関係ないけど、なかなか直接的な表現も多くて、人の多い電車の中で読むのはちょっと恥ずかしかった。

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    2009年10月07日