あらすじ
ルネサンスとは、15世紀のイタリア・フィレンツェを中心に、古代ギリシャ・ローマ世界の秩序を規範として古典復興を目指した一大ムーブメントを指す。しかし、古代の文化が復興した理由、あるいは中世的世界観から脱する流れに至った理由を明確に答えることはできるだろうか。それは何を意味し、なぜ始まり、なぜ終わったのか――。「ルネサンスという現象」を社会構造の動きの中で読み解き、西洋史の舞台裏を歩く。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ルネサンスとは何だったのか?その時代背景と根底に流れる思想がえがかれているところがおもしろい。古代復興というがなんで古代を復興したの?っていうところまでつっこんで解釈をしている。読み応えあり!!
Posted by ブクログ
「恋する西洋美術史」「西洋美術史入門」と、大変読みやすく勉強になる作品を出している著者。今回も読者の心をぎゅっと掴む、分かりやすい、図版が多い、豆知識満載の3拍子揃った良本だった。
美術史が専門の著者だが、本書は、歴史により重点を置いて書かれている。なので、ルネサンス期の大まかな歴史の流れを復習できて良い。また、カラーで引用の絵画や建築がそのページに掲載されているので、非常に読みやすい。
思えば、美術史家とは、歴史家よりも奥が深い気がする。美術のことに加え、その時代の背景、流行、文化、思想、建築、神話や文学など、網羅する範囲は幅広い。この知識の幅広さが、美術史家の本に奥行きを持たせ、読む者を惹きこむのかもしれない。
美術を知らない人でもきっと熱中して読んでしまうであろう一冊。大変おすすめ。
Posted by ブクログ
世界史の授業では、ほんのわずかしか習わなかったルネサンス。
その始まりと終わりを豊富な写真や絵つきで説明してくれている。
歴史の流れとともに色々学べる。
Posted by ブクログ
ルネサンスとは何だったのか、それはなぜ始まり、なぜ終わったのか
を社会構造の動きの中で説明するための本
世界史をほとんど学んでない自分が読んでも
流れがよくわかる本だった
写真や絵もふんだんに使われている
Posted by ブクログ
ルネサンスがなぜ生まれたのか? という歴史的な背景を含めた解説。その時代のイタリアの状況、金融業の発達から始まり、ルネサンス美術の何が画期的だったのかという「空間の創出」の話を経てルネサンス終焉まで。
ルネサンスという時代の激動と、「空間を創出する」ことの新規性が印象に残りました。
Posted by ブクログ
ルネサンスに突入するまでの背景から、彼らが何を目指したのか、人物や空間(あるいは世界)の捉え方がいかに変容したのか。そして社会構造がどう動いたのかが明確に。これは面白い。ルネサンスって激動の時代だったんだな。
Posted by ブクログ
ルネサンスの芸術だけでなく、なぜルネサンスがイタリアで起きたかの背景も丁寧に説明している。十字軍に始まるビザンチン、イスラム等の東方との接触が起源との説明に納得した。終焉の原因を含め、今まで読んだルネサンスの本の中で一番分かり易い。
Posted by ブクログ
初期の十字軍遠征で聖地を征服してキリスト教国を立てて以降、人員や物資の移動にはヴェネチアから船のルートで行われるようになった。港から聖地へ至る道程の守備には、テンプル騎士団が組織された。ヨーロッパ各地から戦地に赴く騎士たちは、旅路と滞在に必要なお金を地元にあるテンプル騎士団の支部に預けたため、そのお金は農園を購入するなどの投資に用いられた。
商業活動が発展すると、同業者組合(アルテ)が強い力を持つようになり、その代表者が集まって都市の重要事項を話し合いで決定する自由都市国家コムーネが発達した。
滅亡の時が迫っていたビザンチン帝国からは、学者や技術たちが同じキリスト教圏である西ヨーロッパへと逃げ出し始め、金融都市として頭角を現していたフィレンツェに流入した。
Posted by ブクログ
美術館でミケランジェロ展があるため、ミケランジェロが生きたルネサンス時代について簡単に学べる本として読ませてもらいました。
歴史の流れを見ながらルネサンスの興りから衰退まで、さらに芸術の移り変わりまでさらっと学べます。
写真もカラーでたくさん載っており、写真を見ながら具体的な話を読めるためなるほど〜となりやすかったように思います。