丸山俊一のレビュー一覧
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コロナ後の経済社会や格差などを5名の知識人が考察 する。
今後の社会について、世界の知識人が様々な考察や意見を述べているが、共通しているのは今後のことは誰にもわからないということ。世界が多様化して予測が難しい。彼等へのインタビューの中でよく出てくるのはケインズの話。彼の考えは、結果的に正しかったという意見が多かった。でも彼が現場まで見通していたかどうかはわからない。この5人の識者の意見も、いずれ誰かが正しかったのかが結果論として考察されると思う。
目次より
ハスケル~無形資産について 無形資産が拡大する社会
シラー~ ナラティブ経済 物語が経済を動かす
アヤモグル~ 経済への見方 税,生物,歴 -
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本書が出版された2016年、トランプ氏が大統領選挙で当選した年、民主主義は世界的に危機にあった。ポピュリズム政党、政治家が欧州で躍進、日本の都知事選も国際的にはポピュリズムと評される。
これまでも投票率の低さ、政治への無関心は言われてきたが、昔の無関心は、投票しなくても無難な結果、という空気だった。だが今は、政治への信頼が失われている。選挙で選ばれた者は民意を代表しない、つまり代表制民主主義そのものに疑念が抱かれている。これは時代の変化に民主主義が対応できないのか、それとも民主主義そのものに欠陥があるのか。
本書は、そんな時代の空気の中、米国とフランスの政治学者、心理学者、哲学者へのインタビ -
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五人の対談が特集される中、ほぼ皆が仮想通貨とトランプ大統領について語っているのが印象的。
特に仮想通貨を開発者であるホスキンソンの話は理解しやすい。何のこっちゃわからない状態だったが、仮想通貨が作られた背景や目指すもの、またブロックチェーン技術の一端の一端は理解できた。それだけでも価値があるかな。
続いて、仮想通貨に対して懐疑的な意見を持つティロールの対談が載せられているのも良い。
政府の介入がない自由な通貨の可能性と、自由すぎるが故に危険性があり制約すべきだと言う意見それぞれが聞けるので面白い。
一方、GAFAについて語るギャロウェイの話は余りピンとこない…
the fourも読んだけど -
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このシリーズは知識欲を刺激したいときに丁度いい読み物だと思う。経済学者、哲学者が考える現在の問題と解決案は新しい視点を与えてくれる。生活の質は確実に向上している。だけど人は幸せを感じない。過去に起きたことと現代の問題では性質が違う。全人類が今より多少マシになるにはどうすればいいのか、興味が尽きない。
だからこそ、このシリーズに出てくるスピーカーにもっと多様性があればもっと優れた本になるのにとおもう。
言い方が悪いが、研究する環境に恵まれた人たちの集まりという偏りがあるように見える。確かにそれぞれの生い立ちを見れば様々なバックボーンがあるだろうが、実際この世に生きてる人たちはもっと多様だ。知 -
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世界的知性の4人によるAIについての見識を語った本。
意識、マサチューセッツ工科大教授マックス・デグマーク氏。アシロマAI 23原則に見られる安全性への配慮が印象的。
倫理、倫理学者ウェンデル・ウォラック氏。AIも道徳を学ぶ必要がある。話にあったジョン・サールの思考実験「中国語の部屋」に人間とAIの違いがある指摘には頷ける。
自律、哲学者ダニエル・デネット氏。漸進性の重要さ。少しずつの積み重ねが理解につながる事で理解になるという事。
進化、編集者ケヴィン・ケリー氏。氏の話す新しい五感については未来でどうなっていくか想像も付かないが面白い。
終章は筆者によるまとめ。 -
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個人的に好きなNHKの番組の書籍化第2弾。
テクノロジーの進化によって発生した今日の産業革命は、過去の産業革命と全く性質が違うという発想が面白い。過去に起きた農業から工業への産業革命は、高スキルと低スキルという軸で捉えることができた。そして農業から追われた人たちの受け皿として産業があった。しかしテクノロジーによる産業革命はスキルの有無や学歴の高低関係なく、ルーティンワークが職を追われ不幸なことにそれに対する受け皿が存在しない。言い換えれば高所得のトレーダーや医療従事者でさえ、テクノロジーの発達により代用可能になれば職を失う可能性があるのだ。そしてテクノロジーでは今のところ代用できない、生産性 -
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今の資本主義がいい意味で機能していないという方に結論が傾いているだろう。そして、今の資本主義というシステムが、これからも同じように存在し続けることもない。今ままではなく、変化したシステムになる。なる必要があると。
例えば、GAFAは市場を独占的に覆い尽くしている。これから何年もGAFAによって、「新たな(イノベーションの)芽が摘まれてしまう」「市場による自由な競争が成立しない」状況や影響力を持ってしまうことにになれば、政府から規制をかけなければならない。しかし、ビッグデータ、AI、ブロックチェーン、などのテクノロジーは世界を救済する手段にも、脅威をもたらすものにもなり得るなかで、歴史は浅く、ど -
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この番組が好きで他のシリーズも見ている。映像では聞き流している部分が多いので、書籍を見つけて嬉しくなった。
全く方向性の異なる3人の有識者(スティグリッツとセドラチェクは成長資本主義に懐疑的で概ね似た意見)のそれぞれの言い分が面白い。立場や興味の対象が全く違うので当然といえば当然だが、テクノロジーの変化によって社会のあり方を変化させなければならないという落とし所が同じだったのはちょっとした希望だったように思える。
経済に関する本を読むと必然的に哲学や政治や思想、芸術、日常生活全てに派生していくのが面白い。人間として社会で生活していく上で絶対に切り離すことができないからこそ、魅力的なんだと思 -
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ネタバレガブリエルとセドラチェクの対談は話が難しすぎるのだが、いくつか理解できる主張があった。また、最初のコーエンの話は「なるほどね。確かに。」と納得するものだった。
特に、テクノロジーが進歩しているのに景気が低迷している理由に、失われた雇用の受け皿となる産業がないことをあげた。AIで仕事を奪われた人が、次に職を探すときは生産性の低い仕事しか残っていない。テクノロジーで生産性の向上の恩恵を受けるのは富裕層である。
こうしてテクノロジーの進歩は、富裕層はより生産性高く、中産階級は生産性の低い仕事に流れ、貧困層は変化なし、という現象を引き起こしているために、経済成長せず、景気が上向かないのだと。
農業から -
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私自身、ガブリエル氏の思想に関してベースがないのと、あくまでインタビューをまとめたものであるので、それほど強い印象はなかった。
ただいくつか、正に今(2020/12)に起こっていることを示唆していることがあるのは流石と感じた。
民主主義のイディアが法律であるはずであるが、それはもはや民主主義ではなく、その他の何か。今、アメリカで戦われている内容であり、是非ガブリエル氏に意見を聞いてみたい。
またSNSはコミュニケーションのツールではなく、あくまで意見発信のツールでしかないそうだ。
特に非常に重要な意見として、ポストモダンに独裁者は、
あなたを、あなたが知っていることを、本当は知らないと信じさせ -
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