あらすじ
著書が日本で異例の売れ行きを見せている“哲学界の新星”、マルクス・ガブリエル。2018年6月の来日時の滞在記録をまとめて大反響となったNHK番組「欲望の時代の哲学」を待望の書籍化。あのガブリエルが、誰にでも分かる言葉で「戦後史」から「日本」までを語りつくす! 世界的ロボット工学者・石黒浩氏とのスリリングな対論も収録。
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Posted by ブクログ
新書会に彗星の如く現れた、全然理解できないけど、なんか楽しい哲学者の本。予想通り、あまり頭に残っているものはないのだけれど、最後の石黒先生との対談は、欧米人と日本人のロボット感の違いが出ていて意外に面白かった。
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二章の哲学の歴史がいいですね。わかりやすい。ポスト構造主義になり、現在を捉えられなくなり、自由になる代わりに新自由主義により社会システムや欲望を支配される現代。トランプはポストモダンの天才であり、ポストモダンの次の段階にある。それはコンピューターのシミュレーションとしてあるもの。何を言ってもいい、非現実感のデジタルの波に乗るもの。おかしな世界になったと思っていたが、こう言われると現在がわかる。
本書にはマルクスガブリエル自身の哲学の要項はあまりない。だが、現代に至る歴史と、現代の致命的問題まで独自視点で伝えてくれる。
この闘争をニヒリズムで潰してしまったポストモダンの限界に、代替案として新実在論が世の中心となれるのか。
新実在主義を次は読んでみましょう。
Posted by ブクログ
新実在論の新はマトリックスのネオから来ているとは驚いた。マルクス・ガブリエルの博学ぶりと好奇心旺盛なところに学ぶところは大きい。
物の見方を全く変えてくれる1冊。
Posted by ブクログ
哲学って難しく考えがちだけど、もっと単純に考えた方が理解できるのかな?そしてそれを深く掘り下げれば良いのかな?
何にせよ考え無ければ始まらない学問かと思いました。
Posted by ブクログ
1~3部からなる。
1はマルクス・ガブリエルから見た日本について。
2部はテレビ放送の書籍化。
3部は人工知能ロボット研究者との対談。
1部のほうが抽象度が高く、3部に行くほど具体的になる。
3部でようやく「日本とドイツの視線の違い」が分かるので、3部から読んだ方が良いかもしれない。
Posted by ブクログ
戦後の実存主義から構造主義、ポスト構造主義と進み大量消費社会に生きる我々に対して新たな考え方を提唱するマックスガブリエルの新実在論。
東京の喧騒を見て高度に完成したシステムだと言いつつも、一方で、1分の遅れすら許されない時間的経済システムに従属している人々の抑圧された現状を指摘していた。
新実在論は存在が先にあるのではなく、意味が与えられて初めて存在すると言う考え方だそう。
まだ府に落ちるほど理解はできていないので、この視座でしばらく現実を観察してみたい。
Posted by ブクログ
個人的には、ネットとSNSの発信の仕方に関して、非常に参考になりました。
数十年以上前に、手紙で行ったこと以上のことを、ネットやSNSでやる必要はないといった感じです。
業務連絡や告知にとどめることが大切なのかなと思います。
著者には、これに行き付くまでに、深い深い内省があると思うのですが、
そのような深い思考も、できない自身にとってみれば、著者に思考にただただ、
「やっぱりそうか!」と思って、参考にしています。1
Posted by ブクログ
20190422〜0516 NHKの欲望の時代シリーズの書籍化。マルクス・ガブリエル氏はなかなか魅力的な人物だと思う。SNSは伝達の道具としてのみ使用されるべきだと氏は説く。インターネットは決して民主的なツールではないとも。実際、中国ではSNSは監視されているしねwwでも、もうSNSなしでは現代社会を普通に生きていくのは難しいだろうな…
Posted by ブクログ
哲学と言われるとハードルが高くなるので、頭の体操と捉える。当たり前だと認識していた物事を、本当に当たり前なのか?と疑う行為はとてもしんどい。普段いかに頭を使っていないか。深く思考する。たまには必要。
Posted by ブクログ
マルクス・ガブリエル
欲望の時代を哲学する
海外の哲学の巨匠が説明した、これからの時代に哲学が必要な理由を説明した。
日本の考え方は根本的に海外(とくにドイツ)とは異なっており、あるものへの概念イメージも異なる。
そして、日本人は、存在しないものを存在するとし、海外の人は存在しないものは存在しないとする。
そのような考え方が今後必要と説明した本?
そして、日本は、海外の人の考え方と根本的に違う部分があるから日本なりの
価値の発揮の仕方があるよということをのべているのだと思う。
これは一読ではきつい。
3章
ロボットどうなっていくか
・日本と外の比較
そもそも、各言葉に対するコンセプトが違う。
存在
海外は目に見えるもの
日本は目に見えないもの
英語の先生が会社にくる
Qどうやって言語を学ぶのか
英語を学ぶには英語で学ぶ
英語を日本語に翻訳しない。意味が違う。
日本の文脈依存。暗黙の了解
日本の文脈が理解できない。難しい。
人間の定義 195
・日本人とドイツの道徳
お互いを
日本人は他人を意識する。なんで?
・意味の領域
・何がいいたかったの?
ー哲学っておもしろいもの?
ー哲学はテクノロジーの時代に必要?
Posted by ブクログ
2019年の1冊目。ポストモダンとして、政治経済の分野でネオリベラリズムを作り出し、現在の世界に重大な影響を与えている相対主義と社会構成主義、これらに異議を唱える新実在主義。人がどうすべきかということに関する道徳的事実を含めて、事実は存在して、それらは普遍的である。そして、それはすべての人に開かれている。人類には、地域的な文化の違いはあっても、深い違いはない。
AIの進化は、この新実在論が正しいことを明らかにするのだろうか。いくつかの分野で議論されている倫理の問題、この新実在論はどのような影響を与えるのだろうか。
Posted by ブクログ
名前だけ知っており、かつP社のセミナーに出ていたので手に取ってみた次第。
やっぱり分かりやすい本ではない。著書をしっかり読むか、体系的な解説書を読んだ方がよいのではないか。
Posted by ブクログ
私自身、ガブリエル氏の思想に関してベースがないのと、あくまでインタビューをまとめたものであるので、それほど強い印象はなかった。
ただいくつか、正に今(2020/12)に起こっていることを示唆していることがあるのは流石と感じた。
民主主義のイディアが法律であるはずであるが、それはもはや民主主義ではなく、その他の何か。今、アメリカで戦われている内容であり、是非ガブリエル氏に意見を聞いてみたい。
またSNSはコミュニケーションのツールではなく、あくまで意見発信のツールでしかないそうだ。
特に非常に重要な意見として、ポストモダンに独裁者は、
あなたを、あなたが知っていることを、本当は知らないと信じさせたい
つまり、気候変動は本当にあるのか、シリア内戦も本当は大丈夫で、そこで何が起こったのか
など、正にアメリカ大統領選挙でおこっていることも同様でないか。
ガブリエルはいう
知恵を持つ勇気を持てと。
Posted by ブクログ
先に読んだ”世界の針が巻き戻るとき”も全部理解できたわけではないがより難解に感じるところが多く、すんなり理解できないところは根気が持たず結構読み飛ばしてしまった。
そのような中で、石黒先生との対談部分がこの本のハイライトであったと思う。終盤の核心部分こそ理解出来なかったが、日本人の独自性やドイツ人の哲学や物事の捉え方などはとても勉強になった。
今この時代が他の時代よりもさらに倫理の役割が重要だと感じる。
Posted by ブクログ
哲学は難しい。平易な言葉で語られたら理解が進むのかと思いきや、特に第1章の「つぶやき」はよくわからなかった。他方、第3章の石黒教授との対談は、自分なりに咀嚼しながら読むことが出来た。石黒教授が常に会話を整理し、ご自身との考えとの比較を提示しながら進めてくれたからではと思った。
実は、これがNHKの番組内容を新書化したものだとは読んだ後に知り、それでこんな口語体で載せちゃったわけね…と理解はした。番組を見た人には改めてこの本を読むことで、TVを見た時に抱いた感想や疑問点を整理するのに役立つのかもしれないが、そうでない人にはさっぱりな本になってしまってると思う。
TVで反響があって本にするときは、TVを見てなかった人にもきちんと伝わるようにという、最低限の仕事をしてほしい。そのまま活字にしちゃいました感が否めなかった。
Posted by ブクログ
若くて有名なドイツ人の哲学者
NHKの番組の企画で来日
哲学を語る
新実在論など詳しいことはよく理解出来なかったが、考えることが哲学なんだと思った
Posted by ブクログ
【文章】
読み辛い
【ハマり】
★★★・・
【共感度】
★★★・・
【気付き】
★★★・・
敗戦国の日本とドイツ、ドイツはアメリカ化をやめたが、日本はアメリカ化を進めている。
コンピュータサイエンスの根源は哲学。
実存主義:自分の人生以外に、自分の人生に意味を与えるものは何一つない。
人は存在が先にあって、その意味は後付けされる。
言葉を話すことの仕組みを考えると、時間は未来から過去へ向かっている。
「ghost in the shell」ではなくて、「"Geist" in the shell」の方がしっくりくる。
人間である事の最低限の条件は、人間である事の意味を考えること。
システムがある程度の複雑さに達した時、意識が生まれるのかもしれない。