丸山俊一のレビュー一覧
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私が何となく学んできた経済の知識・常識を疑って見続けている人たちの話。
本書は、3名の著名な方々にインタビューしたもの。もとはNHKのドキュメンタリーがきっかけで作られた本とのこと。
NHKの番組は未見だが、ぜひ見てみたい。
ノーベル経済学賞を受賞したジョセフ・E・スティグリッツさん
24歳の時にチェコ初代大統領の経済アドバイザーを担ったトーマス・セドラチェクさん
元ゴールドマン・サックス社員でベンチャー投資企業を設立したスコット・スタンフォードさん
それぞれの人の経済を見つめる視点の違いが興味深い。
セドラチェクさんの借金の解説やスタンフォードさんが紹介している使い捨てキットを使った病理検査の話等、何かしら新しい発見や新しい視点に出会うことができた。シリーズで同名の書籍が3巻まで発売されている。
書店で見かけたら、手に取ってみたい。 -
Posted by ブクログ
14歳からのと付いているが、内容は本格的。
ケインズ、マルクス、アダム・スミス、シュンペーターなどの歴史的な大物経済学者の論を分かりやすく噛み砕いてストーリー化し、現代のGAFAが作り出すテクノロジーの進化による資本主義の今に付いて、『なぜ世界は存在しないのか』のマルクス・ガブリエル、チェコの24歳で大統領の経済アドバイザーになったトーマス・セドラチェク、フランスのダニエル・コーエン、ノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツなどの旬な学者達が今考えていて発信された情報を差し込みながらストーリーは展開される。
この本では、最近の世界の若手論客のキャラクターの話が織り交ぜてある所が良いところであり、彼らの出自の背景の違いも踏まえて、自分はどう思うかを考えてみる所が面白い所だと思う。
個人的には、「テクノロジーが格差を生む」で、デジタル技術は成長を生まない? という未だ明確な答えの出ていない設問が気になっていて、丁度、自分の置かれている立場として考えても特にこの2、3年でITやAIの急速なコモディティ化が成長(儲かる)にブレーキかけている様に感じていた所だったのと、資本主義の経済格差は、もっと進みそうだなとか、少し先の未来はどうなるだろう?と考えてしまった。
この本は、答えが書かれていて読んで終わりではなくて、過去から現在、特に世界最先端の論客達の思考を知りながら自分で考えるための本という点で、より若い人への刺激になるのでは無いかと思いながらも、読むのはおじさん世代ですかね。
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Posted by ブクログ
ネタバレマルクス・ガブリエル
欲望の時代を哲学する
海外の哲学の巨匠が説明した、これからの時代に哲学が必要な理由を説明した。
日本の考え方は根本的に海外(とくにドイツ)とは異なっており、あるものへの概念イメージも異なる。
そして、日本人は、存在しないものを存在するとし、海外の人は存在しないものは存在しないとする。
そのような考え方が今後必要と説明した本?
そして、日本は、海外の人の考え方と根本的に違う部分があるから日本なりの
価値の発揮の仕方があるよということをのべているのだと思う。
これは一読ではきつい。
3章
ロボットどうなっていくか
・日本と外の比較
そもそも、各言葉に対するコンセプトが違う。
存在
海外は目に見えるもの
日本は目に見えないもの
英語の先生が会社にくる
Qどうやって言語を学ぶのか
英語を学ぶには英語で学ぶ
英語を日本語に翻訳しない。意味が違う。
日本の文脈依存。暗黙の了解
日本の文脈が理解できない。難しい。
人間の定義 195
・日本人とドイツの道徳
お互いを
日本人は他人を意識する。なんで?
・意味の領域
・何がいいたかったの?
ー哲学っておもしろいもの?
ー哲学はテクノロジーの時代に必要? -
Posted by ブクログ
ETVでやってた欲望の資本主義、結構面白かった(中だるみしたけどな)ので書籍が出ていると知って購入。なかなか面白かった。
だが、小林喜光、おまえはダメだ!
なにが「日本の若者も車やモノに興味を持たなくなっています」だよ。十分なお金と時間を提供できないだけじゃないのさ。
スティグリッツ氏の主張には耳を傾ける価値があった。法規の抜け穴でしかない<Uber
セドラチェク氏の主張は面白いモノの、耳をかしげることが多い。やはり、社会主義がどうしてうまくいかなかったのかが本質的に理解できていない/納得できていないのでは無いか?「欲望」の存在をシステム無いに取り入れることができないのが、机上の空論になった主たる原因なのでは?
その主張のおかしさは、最後の対談でより鮮明になっている。「政府が借金をするのでは無く、無借金の政府が逆にお金を貸すべき」とか入れて、どんな顔をすればいいのやら。
借金は未来からお金を取り寄せることだと見抜いている知性、どこに行った!
スタンフォード氏、耳を傾けたくなるのだが、やはりUberみたいな「シェアリングエコノミー」は、単なる法規制がかかるまでの間に稼いで逃げるビジネスモデルなのでは?
そして、「利子」が古くから多くの宗教で禁じられてきたというのは、それだけ利子を取ることが一般的だった証なのでは?
(誰も行っていないことを重ねて禁止することはあり得ない)
鵜呑みにするモノでは無く、刺激を受けて、自分で考えるヒントには良いのでは? -
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スティグリッツもセドラチェックもGDPを指標とすることに疑問を投げかけているのが面白い。そもそも成長を前提としない経済のあり方が本当に必要なだと思う。
無理やり成長を追っているところに無理が生じているという主張にいたく共感した。
十分豊かな先進国では生活に必要な富は一部の生産活動で賄われており、その再配分がされればいいはず。
ベーシックインカムの話は出て来ていないが、より一層経済のあり方としてのポテンシャルを感じた。
◯スティグリッツ
・GDPは成長を図る指標として適さない、環境や資源といった外部要因を考慮できてない。
・最低限の生活レベルを享受できてない人のために経済成長は必要だし、国の仕組みが変われば達成はかのう。
・アダムスミスは間違っていた、市場は独力では効率的に社会を良い方向に導けない。経済活動において利益を追求するセクターは一部でしかない。
・市場経済の基本設計が間違っている。0.1%が富を吸い上げている。
◯セドラチェック
・サブプライムローンに皆が投資したのはケインズの"美人コンテスト"と同じ。
・成長は良いことだという思い込みが問題、資本主義の本質的な意義は自由。
・今の状態は食欲がないのに効率よく料理を更に作ろうとしている。料理をやめて休むべきでは?豊かな国で過労死が起きる悲劇
・ゼロ金利、財政赤字という状態でGDP成長率は意味がない。
・金利は倒産リスクを考慮して設定されているにも関わらず、実際に倒産するとシステム全体が崩壊する。
・何が仕事で何が娯楽かはランダム、時代によっても人々の心理によっても変わる。無償のが優勝より質の良い仕事をする場合が多いという結果もある。
・成長しなくてもやっていける経済が望ましい。収支を合わせることが必要。 -
Posted by ブクログ
アルコールはお金に似ている。
翌日の体力をタイムワープさせる。
■スティグリッツ
・不平等の是正のためには政府の介入を。
・目先の利益ではなく、長期的な投資ニーズと貯蓄に目を向ける。
・市場の論理とは、お金さえあれば誰でもプレーヤーになれる平等性。
そこに共同体の論理が入ることの是非もある。
■セドラチェク
・経済は、うつ病ではなく躁うつ病。
・ケインズの美人投票。
相手が投票しそうな美人を選ぼうと探り合うさまに、投資の世界は似ている。確固たる基準がない。
→ルネ・ジラールの「欲望の三角形」
欲望とは、主体的なものではなく、他者の模倣。相手が欲しいものを自分も欲する。
・経済成長は、必ずしも大事ではない。
本質は、自由である。
・原罪の解釈。イヴは需要、アダムは供給の呪い。
・クレイトン・クリステンセン。イノベーションとは、「一見関係なさそうな事柄を結びつける思考」
・悪は、世界を面白くするためにある。
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■スタンフォード
・イーロン・マスクの最大の武器は、「想像力」。
・生命の歴史とは、DNAがプラットフォームからプラットフォームに移動していること。
・神なき時代、テクノロジーこそが宗教。
すべての経済学者は、「妄想家」である。
時代の無意識である社会の潜在的な欲望を解き明かそうとした。
・欲望と欲求は違う。
欲望の中でも原罪は「羨望」が強まっている。
承認欲求、他者が持っていて自分が持っていないことへの怒り。自爆テロ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ番組は10回くらいのシリーズだったのか?本が面白かったので番組も見たかった、それこそ"オンデマンド"で見られないものか。
本書はスティグリッツ氏、セドラチェク氏、スタンフォード氏3名の回(+おまけ?でセドラチェク氏と小林氏の会談有)に絞ってまとめられている。
経済学者2名vs資本家1名というか、前の2人の資本主義は成長にこだわるべきではなく、神の見えざる手なんか存在せず、国は適切に市場を制御すべきという概ね一致した意見を読んだ後、技術革新とそれに伴う成長はいやでも起こり続けるもの、従前の資本主義が機能しないなら新たなモデルCがこの世を席巻するまでよ、というイケイケな意見の洗礼を受ける構図かと。
「成長すべきという思い込み自体間違っていたのだな」と納得しかけた後でスタンフォード氏の「資本主義は先進国における生活水準の全体的な底上げには成功した」という話に揺り戻され。結局今の経済は変化しているのか停滞しているのか?現状のこの停滞感は現実か幻か。
ただ経済学者2名の話から、生活水準の底上げの恩恵に預かりきれていない国があることと、先進国が浅慮で無理に成長しようとすると他の地域の経済を大いに歪ませ得るらしいことはうっすら理解できた。そしてこれらを改善することのほうがツチノコ探しみたいな停滞感の正体探しより余程急務で重要で効果もはっきりしていることのように感じた。自分がこれにどう協力できるかは、難しいけれど常に考え続けていきたい。
セドラチェク氏はかなりの知の怪物のようで、著書の「善と悪の経済学」も是非チェックしたく。