丸山俊一のレビュー一覧

  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    経済学者の安田洋祐と世界経済のトップランナーたちとの対談でNHKで放送されたものが元になっている。ノーベル経済学賞受賞のスティグリッツ、24歳でチェコ大統領の経済アドバイザーになったセドラチェック、ベンチャー投資家のフォードの3人が本書の主人公である。

    スティグリッツは、不平等の拡大・拡散を懸念しており、政府の政策転換、具体的には「テクノロジー、インフラ、教育への投資を増やし、経済構造の転換を促し、不平等の是正に取り組む」ことが大切だと断じる。セドラチェックは、経済学と他の分野の英知を統合することが大切だと説く。そして、現在の経済学は成長に取り憑かれていると警告する。成長は大切だが最優先事項

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    2017年05月11日
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    最先端の意見は必ずしも一致しないが、おぼろげな方向性を指し示しているか。

    ◯余った資産を活用するための政策転換
    →地球温暖化対策、インフラ、きょういく、テクノロジーなどに対する膨大な投資ニーズと過剰貯蓄過剰貯蓄
    ◯投資の調整機能は金利ではなく需要の拡大
    ◯イノベーションは本当に社会に貢献しているのか
    →既存市場の奪い合い、既存法の目をかいくぐった短期的優位の可能性は?

    ◯経済の好況不況は躁鬱病
    →ともに危険
    ◯成長資本主義ではなく、資本主義
    ◯利子はお酒
    →節度を超えると二日酔い、ツケはいつか支払う
    ◯供給側を減らせばいい

    ◯オンデマンド需要の拡大

    ◯羨望、嫉妬、貪欲

    ◯「ほしいもの

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    2017年04月30日
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    ネタバレ

    セドラチェックの理論には結構?マークもあるものの、経済学者のスティグリッツとベンチャーキャピタリストのスタンフォード氏の視点にとても興味を持ちました。スティグリッツの場合、需要があるのは富裕層ではなく、中間層や貧困層の消費にあるので、中間層や貧困層にお金が行き渡るようにしないと「金」という経済の血流は滞り、経済は廻らなくなるというのは全く同感だ。倫理的に貧困層を救うとか、格差を是正すべきだとかそういうことではなくて、需要を喚起し、経済を活性化するための手法として、富裕層から中間層・貧困層に金を投入すべきということです。一方でスタンフォード氏は、未来の姿を我々に提示してくれている点で実に新鮮。い

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    2017年04月09日
  • すべての仕事は「肯定」から始まる

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    丸山俊一『すべての仕事は「肯定」から始まる』大和書房

    「ニッポンのジレンマ」や「ニッポン戦後サブカルチャー史」を生み出したNHKプロデューサー丸山氏の仕事の流儀を記した著書。

    タイトルは、巷に溢れるどれも似たり寄ったりのビジネス書あるいはハウツー本の類のような臭気を発するが、中身はとっても面倒くさくて素敵。笑

    先日、八重洲ブックセンターで催されたトークライブで、古市さんと話す丸山さんの内容やその考え方に親近感を覚え、まだ読んでもいない本にサインまで頂いた挙句、「入社3年目?なんか、今日の話や本の内容が悪い事教えてないかなぁ笑」なんて言われました。

    ともすれば飄々としたおじさんの呑気な美

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    2016年02月14日
  • すべての仕事は「肯定」から始まる

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    章立ては多いものの、一つ一つがしっかりとしているため読みやすい。また、筆者は自分の軸をしっかりと持った人物だが、うんと変な一割であることが本書を読み進めていくうちに分かってくる。

    NHKの教養番組のそのほとんどが、この一人によって作り出されたと言っても過言ではない。それでいて、謙虚な姿勢を持ち、常に自分が楽しめる発想、ワクワクする方向へ向かっている筆者の人となりが、本書からは溢れ出している。

    目の前にある人もモノも事も、すべては自分の見方、考え方次第である。そう考えたら、必然的に心のベクトルは面白い方、楽しい方に向くだろうし、仕事ももちろん、自分の人生さえも肯定的に捉えられるのではなかろう

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    2015年12月25日
  • すべての仕事は「肯定」から始まる

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    けっこう話題になってる本。一つひとつの章が短くて、その分章の数が多い。それゆえか、話にまとまりがないように感じた。言ってることとしては、がちがちに考えることが必ずしも正解ではないよ、というところか。何でもまずは肯定からはじめて、自由な思考をはじめよう、というか。それにしても、このひとのつくった番組、だいたいがけっこうおもしろいなと感じたことのある番組やったので、それはすごいことやと思った。

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    2015年10月25日
  • 14歳からの個人主義~自分を失わずに生きるための思想と哲学

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    この本を読んでの率直な感想は
    「自分…もしかしてマズいかも」ということです。14歳でも読めるように書かれた本のようですが、自分には内容が難しく、体系的な理解ができなかったからです。

    日本人が同調圧力に弱い理由や夏目漱石が神経衰弱に陥った心理的背景、西欧的二元論と東洋的な文化の違いなど、歴史的なマメ知識を断片的に拾えた程度で終わってしまいました。

    小林秀雄やモンテーニュ、パスカルの言葉は、すごく印象に残りました。

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    2025年09月24日
  • AI以後 変貌するテクノロジーの危機と希望

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    AIを今後どう取り扱っていくか、いろいろ考えさせられるところが多いが、登場人物たちの豪華さに対して議論の内容がふわっとしている。それぞれの専門家の真髄を深く掘り下げてほしかった印象。
    また、AIについての書籍はChatGPT以前と以後で読む価値が変わってしまうことも感じた。つまり、ChatGPT以前の議論を以後の人が読む場合には、過去の人たちはこの大きな変化点をほとんど誰も予知できていなかったと思わされるだけで終わってしまう。

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    2025年08月23日
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    今新しい資本主義が求められている。

    オムニバス形式で書かれていたが、それぞれの凄そうな人の主張は、そうまとまっていた気がする。

    そこには、GDPやお金では語れない新たな尺度が必要だ。
    テクノロジーや、資本主義による格差の極大化、環境などいろんな問題が創出しまくっているのだ。

    また、まだ誰もそこまで答えを持っていない気もした。
    ただ、皆警鐘を鳴らしているが悲観的にはなっていない。

    新しい世界はどう進化していくのだろう。
    考えるキッカケを与えてくれる本だった。

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    2025年08月21日
  • 14歳からの資本主義

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    頑張って読みましたが、結局最後までよくわからないままでした…
    (ティーンズではなく、おばさんです)
    パソコンもない頃から、スマホが必需品となった今までの変化する世の中を生きてきましたが、不公平だなと思いつつ、乗り遅れたくないと、欲望に火をつけられているひとりだと思います。

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    2025年08月21日
  • 世界サブカルチャー史 欲望の系譜 アメリカ70~90s 「超大国」の憂鬱

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     世界サブカルチャー史を見ているので、既読感のある内容ばかりに思われて楽しめなかった。特に最終章はアメリカ人評論家の内容をなぞるばかりで、もう少し日本に軸足を置いた論説をすべきだったと思った。
     最近NHKは、日本の音楽·食などのサブカルチャーが世界で受け入れられるようになっている現状を分析している。国内からでは諸外国の日本ブームが実際どれほどの規模なのか分からないが、技術力や経済では遅れをとるばかりの国が生き残る活路を見いだせることを願うばかりである。

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    2025年04月05日
  • 働く悩みは「経済学」で答えが見つかる 自分をすり減らさないための資本主義の授業

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    歴代の経済学者や哲学者との架空の対話を通して、現代社会を生きる知恵を説いた本。

    本書は、ビジネスパーソンが持つ悩みを考えるきっかけになります。

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    2025年02月05日
  • アメリカ 流転の1950-2010s 映画から読む超大国の欲望

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    『最も危険なアメリカ映画』と違って、ディズニーなどアニメーション映画は登場しない。
    自分の記憶が正しい限りオール実写映画で、各年代で話題になった作品を歴史と共に紹介。間に専門家のコメントも挟んでいるので、よりその映画について知見を深めることができる…と言ったところか。
    話題になったもの、または、その時代を反映する作品であれば『タイタニック』や『アルマゲドン』『アバター』等も入ると思っていたが、本書では見受けられず。何を基準に作品を選んだのかは、未だに不明である。

    初耳のタイトルも多かったけど、あらすじや解説がザッと分かりやすくまとめられていたので、観たい分がちょこちょこ輩出された。
    『裏窓』

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    2025年01月25日
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    2024/09/27読破 

    一言 資本主義は成長がマストではない

    感想 難しかったですが、読んでいくうちによめるようになりました。勉強になりました。おすすめ本は、「善と悪の経済学」、「道徳感情論」

    下記は印象に残った点

    p108 利子は宗教的には否定的

    過労死ー成長経済成長は間違い。成長の方向性はたくさんある。

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    2024年09月27日
  • 働く悩みは「経済学」で答えが見つかる 自分をすり減らさないための資本主義の授業

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    経済学を学んでいる最中の身として、まだ難しかったですが、ストーリー仕立てでより興味関心をもてるようになりました。

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    2024年08月07日
  • 欲望の資本主義3―偽りの個人主義を越えて

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    ちょっと前の経済や資本主義の話でしたが、仮想通貨やGAFAの弊害等を学べました。

    まだまだ無知なので、学んでいこうと思います。

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    2024年08月04日
  • マルクス・ガブリエル 日本社会への問い 欲望の時代を哲学するⅢ

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    マルクス・ガブリエルは好きなのだが、今のところ読書の相性が良くない。『なぜ世界は存在しないのか』は難し過ぎたし、逆に複数のインタビュー内容が掲載されるようなオムニバス本は浅過ぎる。バリバリの哲学者ゆえ、論文調なら読み難いが、インタビュアーがいると途端に思考の深みが削ぎ落とされて、薄味になるのだ。更にオムニバスだとページ数も少なくなる。本書は、インタビュー形式だが、ガブリエル一人を取り扱う本であり、これならいけるか、と読書を開始。

    結果、私にとっては、オムニバス寄り。何だろうな、哲学的思索に触れるならばインタビューでは辿り着けない、聞き手側の経験による出口側の限界というのがあるかも知れない。大

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    2024年08月03日
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    本書の中でのセドラチェクの言葉に考えさせられた。欲望の資本主義というタイトルに対し、欲望を満足するための労働における哲学のような話だ。

    一つは、「必要もないものを買うために、したくもない仕事をする」これはエデンの園の呪いだ。アダムとイブの物語は、禁断の果実を食べたと言う「消費における呪い」を生んだのだという。禁断の果実が「不必要な消費」なのかは分からない。こじつけという気もするが、そこに顕示的消費を当てはめるならば、キリスト教の物語をそのように利用したこと自体が興味深い、と思った。禁断の果実を食した事は、罪とされているのだから、つまり、セドラチェクは、過剰な消費を罪と位置付けているという事に

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    2024年05月30日
  • マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する

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    名前だけ知っており、かつP社のセミナーに出ていたので手に取ってみた次第。
    やっぱり分かりやすい本ではない。著書をしっかり読むか、体系的な解説書を読んだ方がよいのではないか。

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    2024年05月05日
  • 世界サブカルチャー史 欲望の系譜 アメリカ70~90s 「超大国」の憂鬱

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    その時代のアメリカの象徴と映画を結びつけて時代背景を回顧する本になります。
    切り口は悪くないのでしょうが、なんかこじつけ感が伝わる部分もありました。

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    2023年07月16日