丸山俊一のレビュー一覧

  • 岩井克人「欲望の貨幣論」を語る

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    著者の岩井克人先生、この方は本当に経済学者なんですか。読み始めてスケールのデカさにびっくり。どこから読んでも面白く、永遠に読んでいたい感。経済学的な見地にとどまらず、全ての学問に通じた壮大な貨幣論が繰り広げられる。
     あのアリストテレスが資本主義の本質を見抜いていた?
     ギリシャ哲学、自然科学、民主主義、孤独、そしてその孤独から生まれるギリシャ悲劇などの文学も、貨幣が起源?
    そう言われてもにわかには信じ難いと思う。でも、騙されたと思って読んでみてほしい。経済学に興味の無い方こそ、驚きと知的興奮に震えること間違い無し。
     もちろん、最近流行りのMMT理論とか、仮想通貨についても言及されています。
    MMTに関しては、中立的な立場て論じられているので他の書籍より冷静な視点。
     この本読む限り仮想通貨に関しては、通貨とは名ばかり、投機商品と捉えた方が良さそう。通貨として使うには価値が流動的過ぎる、もはや通貨になる可能性は99%無くなった、と。
     まあ、まだまだ値上がりそうだし、投機と分かった上でなら、いつ終わるとも知れぬダンスパーティーでしばらく踊るのも一興かもね。(岩井先生がおっしゃっている訳ではなくあくまでも私の意見です。投資は自己判断でお願いします。ま、私はやらんけど。)
     これも私の勝手な想像ですが、次の金融危機の火種は、この仮想通貨界隈になりそうかな、と。中央銀行のような調整機関が存在しない以上、暴走したら作為的にソフトランディングは難しいだろうし。その時、金融市場にはどのような影響を及ぼすのでしょうか…。と、悲観的に考え過ぎですかね。
     蛇足ですが、貨幣の性質を端的に説明している、自己循環論法「貨幣とは貨幣であるから貨幣である。」のくだり読みながら、某セクシー大臣の進○郎構文ではないか!と馬鹿な事考えてました。すみません。
     めちゃめちゃ面白かったので岩井先生のヴェニスの商人の資本論も読んでみようと思います!(語彙力)

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    2021年03月09日
  • 欲望の資本主義4 スティグリッツ×ファーガソン 不確実性への挑戦―コロナ危機の本質

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    資本主義を考える月間5冊目。ジャーナリストのファーガソン。日本は「定常状態」。成長は止まり、高齢化がすすみ、変化を求めない人が多くなる。サッカーの日本代表になることも、ウィンブルドンで優勝することもない、絶頂期は過去のものという諦念に満ちている。これを政策等で変化させるのは困難。歴史上、定常状態を脱するきっかけとなったのは、戦争や大災害、疫病の流行など。これで考えると、東日本大震災とコロナ禍は日本が変わるチャンスかもしれない。なお、経済成長は栄養状態の改善、衛生面の向上、住環境の充実などをもたらした。定常状態で生き延びた社会はないということも覚えておかなければならない。一方、スティグリッツは、市場、国家、市民による新たな「社会契約」が必要と主張。新自由主義が最優先する市場を、国家や市民とバランスの取れた位置に戻す必要があると。現在のような過酷な状況下にも関わらず、日本でもバブル期以来の株高になっている。これは、支出が減少したことで増えた貯蓄の一部を株式投資に振り向けていること、低賃金の労働者が増えていることで企業業績が伸びていることなどが要因。つまり、ますます格差が拡大することになるということ。最後に紹介されたウリケ・ヘルマンの言葉「市場経済など存在しない。あるのは資本主義のみ」というのはまさに本質をついていると思う。「健全な競争」「努力と成長」「イノベーションの誘発と促進」などという耳触りのいいキーワードに、易々と誤魔化されているではないかという批判的な視点を持って考えたい。

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    2021年02月13日
  • 欲望の資本主義3―偽りの個人主義を越えて

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    資本主義を考える月間4冊目。見えざる手による競走で最適化するはずの市場だが、GAFAの支配に警鐘を鳴らすギャロウェイは、GAFAによりイノベーションが起こらない時代になっていると主張する。将来有望なスタートアップを買収することで将来の競合を潰す。インスタ、YouTube、WhatsAppなど。適切に納税もしない。会社を分割して、競争させることが社会に利益につながると説く。ノーベル経済学賞受賞のティロールは、資本主義は統治の形態、市場経済は企業の競争であり、いずれもルールと規制が必要と主張する。確かに大企業や大富豪に有利なルールでは、正しい統治も競争も起こらない。そしてガブリエルは、ポストトゥルースを「真実やまやかしが存在しないかのようにふるまうこと」「知識よりも意見が尊重されること」と見抜く。事実よりインフルエンサーの意見に振り回されることがあることを思いだす。

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    2021年02月13日
  • 14歳からの資本主義

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    14歳からと題名にあるように、分かりやすい文章だけど、本当に14歳が理解出来るのだろうか?

    大人にはとてもわかりやすく、現在の資本主義の状況を表してくれていて、とてもエキサイティング。

    基本的にはTV番組の欲望の資本主義の内容なんだけど、TVよりもこの本の方が分かりやすくまとめられてる所が凄い。

    以下、本文から

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    経済学は長いこと、一般的に「希少な資源の最適な配分を科学的に分析する学問」という定義を掲げてきました。しかし、その定義そのものも時代とともに更新し、考え続けなくてはならないのだと思います。
    そして、いま、僕たちの住む、複雑な世界のことを考えれば考えるほど、その複雑さを視野に入れながら、経済という枠組みだけではない考え方を生み出していく努力をしなければならない、大事な段階にあるのです。
    資本主義、経済という現象が複雑なだけでなく、人々の欲望、感情、考え方もより複雑になってきています。

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    2021年02月09日
  • 欲望の資本主義2―闇の力が目覚める時

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    資本主義を考える月間3冊目。どうにも止まらない資本主義の「闇の力」を考察する一冊。本書によると、資本主義はもともと悪だったのではなく、共産主義や社会主義という「抵抗勢力」が失われたために暴走するようになり、自己を成長させるために「内なる敵」を作るようになった。これが顕著となったのが、自国主義であり、格差であり、差別ということ。前半のダニエル・コーエンとの対談では、テクノロジーの進化による社会変化について、農業革命や産業革命の時代は、一つの職が失われても、同じくらいかそれ以上に魅力的な別の選択肢があったが、IT革命やAIによる失業では、単純労働(クソどうでもいい仕事)しか残されておらず、格差を助長することになる。後半のセドラチェクとガブリエルの対談では、書き切れないほどの学びがある。「資本主義はあらゆる差異を商品化する」というのはなるほどと思った。冗談のようだが、コロナ禍も二酸化炭素の増加(差異)も、確かにビジネスになっている。今後の注目ポイントか。

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    2021年02月07日
  • 岩井克人「欲望の貨幣論」を語る

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    『私たちは、自由が増えれば安定性が減り、安定性を増やすと自由が減ってしまうという、「自由と安定との二律背反」の中で生きて行かざるをえません』―『第1章 「ビットコイン」は究極の貨幣か』

    「欲望の資本主義」シリーズは観るのを楽しみにしている番組の一つだ。主に経済学の立場から現在進行形で起きている汎世界的な金融経済問題の本質に迫ろうとする取り組みだが、追いかける主題は、資本主義を成立させる売買が結局は人間の欲望に根差したものであって、その欲望には際限がないものだ、という事に毎回行きついているように思う。であればどうすれば良いのか、ということもまた番組では経済学以外の分野の知性の言葉を紹介しつつ探っていく。しかし何故欲望には際限がないのかという問いの立て方はこれまでされていなかったように思う。

    2019年7月に放映された「欲望の資本主義」シリーズのスピンオフとなる「欲望の貨幣論」はその問題の本質に迫るものだった。中でも岩井克人氏の言はとても判り易く画面を通してその人柄にも惹かれた。このシリーズでは、哲学者であるマルクス・ガブリエルもまたその根源的な問題を解決するための新たな哲学を模索し続ける一人として登場するが、岩井氏は拙速に「解」を探るのではなく問題の本質がどこから来るのかを判り易い言葉で紐解いていく。本書は、放映されたインタビューのみならず、その言説の背景にある広範な知識のエッセンスを更に丁寧に順序立てて解説しようという試みだ。

    経済学での主流派である新古典派と不均衡動学派の違いを簡明な言葉で説明し、何故「自由と安定」は二律背反なのかをギリシャのポリス哲学者アリストテレスの考えにまで遡って説く。自説の箔付けの為に古典に依拠する例は枚挙に遑(いとま)がないが、岩井氏の論の展開は、そこに必然を認めてのものであるところがとても興味深い。何故ポリスで貨幣が生まれたのか、という問いに対するアリストテレスの考察。それこそが何故欲望に際限がないのかという問いに対する一つの答えであるからだ。

    そんなこと判っても今の現実の問題には何の役にも立たない、という声もあるかも知れない。しかし岩井氏は聖書の文言を引いてこうも言う「太陽の下、この世には何も新しいものはありません」。まさに過去から学ぶことは未来に対する備えの要諦だ。言葉遊びのようだが当然「未来から学ぶ」ことは出来ず、「今、この瞬間」の状況だけ(つまり時間経過がなく、原因と結果の関係が見えない状況)に学ぶことも出来ない。しかも、人間の行動は環境に大きく左右されるとはいえ時代を越えて不思議と繰り返し同じような行動パターンとなって表れてくることもまた事実だ。その似たような行動様式の背景にあるものは、恐らく、本質的に普遍なものなのだろう。岩井氏はその普遍なものを見抜いているように見える。であればこそ、2020年の感染症拡大下の汎世界の状況を予言したような言葉が岩井氏から出て来るのだと思う。

    『貨幣は人間に「自由」を与えました。だが、貨幣を基礎とする資本主義社会は、本質的に不安定です。その不安定性を放置しておくと、資本主義社会自体を危機におとしいれてしまいます。その行き着く先は、ポピュリズムか全体主義です』―『第3章 貨幣は投機である』

    本書で書き尽くせなかったとする「人間が倫理的な存在になることを可能にする言語について」の著作の出版を熱望する。

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    2020年12月11日
  • マルクス・ガブリエル 危機の時代を語る

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    今年になってNHK BSで放送された「欲望の時代の哲学2020 マルクス・ガブリエル NY思索ドキュメント」と「BS1スペシャル シリーズ コラナ危機 グローバル経済 複雑性への挑戦」の内容を文字に起こした物だ。超番組と元手興味深く録画もアーカイブしてあるが、こうして文字に起こして頂けて大変ありがたい。文字として読むことで、番組を使用していたときには落としていた視点や皆がしていたことが拾えて、議論の内容への理解が深まり感謝している。
    今の日本でも実存や倫理について考えることが多く、マルクス・ガブリエル の新実在論はこの社会がどん底まで落ちて立ち上がるときに必要な哲学だと強く感じている。

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    2020年10月01日
  • マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する

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    新書会に彗星の如く現れた、全然理解できないけど、なんか楽しい哲学者の本。予想通り、あまり頭に残っているものはないのだけれど、最後の石黒先生との対談は、欧米人と日本人のロボット感の違いが出ていて意外に面白かった。

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    2020年09月24日
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    現代資本主義の問題について、欲望という点から考察している本著。こういう企画をできるのはNHKならではと思う。


    本著は三人のインタビューが載っているが、何よりセドラチェクの主張に感嘆する。

    現代のGDP至上主義に対して、借金をして得た成長に意味がないと語る部分にすごく納得した。
    たしかに、100万円借金しても金持ちになったとは言わないよね。。。


    当たり前と思われている事に対して誰にでも理解し易く、かつ説得力のある説明ができる彼に一発で惚れ込んでしまった…

    善と悪の経済学、絶対買おう。笑


    彼のインタビューだけでも買う価値あります!


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    2020年09月02日
  • 欲望の民主主義 分断を越える哲学

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    ・大統領の役割=何が起きているか分かっている人がいるフリをする役割、というのが腹落ち。

    たかだか10人くらいの組織でさえ、トップは部下が何をしているか把握していない。1億、2億の民のトップが、すべてを見通しているわけがない。

    民主主義が、中産階級の価値を最大にするための組織(集団の力を使って個人の自由を最大化する)であり、それが現状機能しなくなっている。

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    2020年07月18日
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    スティグリッツさんの理論には、共感できたね。セドラチェクさんの理論も面白い。
    もう、成長ばかりを追求するのは馬鹿げていると思いますね。
    この2人の著書も読んでみよう!!

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    2020年05月20日
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    ナビゲーターの安田洋祐さんとジョセフ・E・スティグリッツさん、トーマス・セドラチェクさん、スコット:スタンフォードさんの3名と経済について対談された本です。印象深かったのはトーマス・セドラチェクさんが旧共産主義国のチェコ=スロヴァキア出身でベルリンの壁崩壊後、若干24歳で大統領経済顧問に就任し、チェコの経済の舵取りを任されたというバックグランドを持っている事でした。対談ではケインズの”美人投票”の話や、聖書の話等、話す事全て大変興味深かったです。「資本主義は、成長が前提ではない」というセドラチェクさんの言葉は色々と考えさせられました。

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    2020年05月14日
  • マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する

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    二章の哲学の歴史がいいですね。わかりやすい。ポスト構造主義になり、現在を捉えられなくなり、自由になる代わりに新自由主義により社会システムや欲望を支配される現代。トランプはポストモダンの天才であり、ポストモダンの次の段階にある。それはコンピューターのシミュレーションとしてあるもの。何を言ってもいい、非現実感のデジタルの波に乗るもの。おかしな世界になったと思っていたが、こう言われると現在がわかる。
    本書にはマルクスガブリエル自身の哲学の要項はあまりない。だが、現代に至る歴史と、現代の致命的問題まで独自視点で伝えてくれる。
    この闘争をニヒリズムで潰してしまったポストモダンの限界に、代替案として新実在論が世の中心となれるのか。
    新実在主義を次は読んでみましょう。

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    2020年05月12日
  • マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する

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    新実在論の新はマトリックスのネオから来ているとは驚いた。マルクス・ガブリエルの博学ぶりと好奇心旺盛なところに学ぶところは大きい。
    物の見方を全く変えてくれる1冊。

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    2020年05月11日
  • 岩井克人「欲望の貨幣論」を語る

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    現代の経済学を二分して解説 画期的であり判りやすい 革命的過激さ
    ①不均衡経済動学・・・資本主義経済の本質 ケインズ・宇沢弘文など
    ②均衡経済学  ・・・主流派経済学シカゴ学派など
    資本主義経済の本質は不均衡動学だが、周期的に経済危機を起こし、財政・金融の支援を必要とするので、そのままでは受け入れにくい
    体制の経済学としては「平時の均衡」を前面に出して理論体系を組むのが方便だが、これは反正義の在り方。本家の米国以外では衰退しつつある。
    宇沢弘文氏、岩井克人氏とも「正当経済学の不正義」に耐えられず趣旨替えを表明し、経済学会を追われてしまった。「破門」である。
    cf「資本主義と戦った男 宇沢弘文と経済学の世界」佐々木実と読み合わせるべき

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    2020年05月03日
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    ・人の欲望は無くならないのか
    ・人の欲望が今の社会システム(資本主義)をどう変えて行くのか
    が主題の、知識人との対談。

    人の生活がどうある「べき」なのか、については考え方それぞれあるが、技術特異点に達して人間の労働の価値が大きく揺らぐ事
    その時、上手くやらないと致命的な不平等が生まれる事については意見が一致している模様。(それすら、「別に構わない」って人もいるけど)

    個人的には、こんなに社会が発展しているのに、さらに良くするために同じ時間の労働を強制されるのはおかしくて
    労働が個人の自由意思に任される社会が来てほしいと強く思っている。

    声でスピーカーが動いてくれたら楽だし、
    海外のスニーカーがすぐ届いたら嬉しいだろうけど、
    そのために血眼になって競争して開発してくれなくて良いと思う。

    とはいえ、技術がエイズや運転ミスによる事故を無くすのだろうし
    何が欲望で何が使命なのか、分かりづらい時代が続くのでしょうね。

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    2020年04月19日
  • 欲望の民主主義 分断を越える哲学

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    ずっと「民主主義」を無条件でとてもいいもののように思っていたけれど、どうもそうではないかもと思って手に取った本。
    民主主義の政治が衆愚政治にならないためには何が必要なのか、とか、ただの民主主義ではなくて「自由」民主主義が大事なんだとか、じゃあ自由ってなんなんだろうか、とか、そういったことを考えるヒントがいろいろあった。

    「ドイツ史上、最も若くして大学の哲学科教授に就任した」マルクス・ガブリエルが「自分があの人だったかもしれない」と認識すること、他人や動物の苦しみを理解する度量が民主主義の基盤だと言っているのが印象に残った。

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    2019年12月16日
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    「人間の業=欲望をキーワードに、複雑な経済システムの本質を解剖し、経済の在り方を考える」との触れ込みだったが、丁度自らが欲望に就いて勉強していたいと思っていたつながりでぴったりの本であった。本書は以下のような問い・コメントへの一つの答え・説明を提供してくれる。

    ・経済は成長し続けるべきか?(P25)
    ・イノベーションは幸せをもたらすか?(P53)
    ・トリクルダウンは、非効率(P106)
    ・人間の”原罪”は過剰消費(P123)

    3人の登場人物の内、スコット・スタンフォード氏の異色さが際立ったが、実業を代表するという観点から選ばれたと思うが、少々人選が思想的に極端化と思った(それはそれで面白くはあるが)。

    最も興味深く読んだ点は、トーマス・セドラチェク氏の「過去の経済モデルを考察し、さまざまな分野を結びつける」という試みであり、今後是非行ってみたいと思っていた点と合致した。次はセドラチェク氏の本を手に取りたい。また、彼自身のミニマリスト振りにも感銘を受けた。

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    2019年09月30日
  • 欲望の民主主義 分断を越える哲学

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    自らの人生を受けとめ、真摯に思考する時、誰もが実存主義者となる。生まれ落ちた時から抱える実存、所与の条件、意識を持った頃にはすでに課さられていた宿命を、引き受けざるを得ない存在が覚悟を決める時、実存主義の門を潜るのだ。だが、そうしたありようは、時に固着した視点を生み、それゆえの不自由を生むこともまた事実。他者からの視点という想像力を欠き、熱い情念に囚われることでますます視野狭窄に陥る不幸も、背中合わせとなる。その呪縛を解こうとしたのが構造主義だったのであり、そうした柔軟な視点を獲得した時、皆、構造主義者となる。すべては関係性だという認識がもたらす、自己という存在の相対性に思考を開く可能性をそこに見るのだ。そしてさらにその関係性すらも固定化しないダイナミズムを導入しようというのがポスト構造主義だった…
    真摯に思考する時、人はすべて実存主義の洗礼を受け、構造主義の門を潜る。

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    2019年02月18日
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    スティグリッツとセドラチェックすき!ってなりました。
    成長資本主義に懐疑的になる必要は間違いなくあると思った。

    下記、印象に残ったポイント

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    2019年01月27日