NHK「欲望の民主主義」制作班の作品一覧
「NHK「欲望の民主主義」制作班」の「欲望の民主主義 分断を越える哲学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「NHK「欲望の民主主義」制作班」の「欲望の民主主義 分断を越える哲学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
自らの人生を受けとめ、真摯に思考する時、誰もが実存主義者となる。生まれ落ちた時から抱える実存、所与の条件、意識を持った頃にはすでに課さられていた宿命を、引き受けざるを得ない存在が覚悟を決める時、実存主義の門を潜るのだ。だが、そうしたありようは、時に固着した視点を生み、それゆえの不自由を生むこともまた事実。他者からの視点という想像力を欠き、熱い情念に囚われることでますます視野狭窄に陥る不幸も、背中合わせとなる。その呪縛を解こうとしたのが構造主義だったのであり、そうした柔軟な視点を獲得した時、皆、構造主義者となる。すべては関係性だという認識がもたらす、自己という存在の相対性に思考を開く可能性をそこ
Posted by ブクログ
NHKの『欲望の民主主義』がとても面白いので、こちらも読んでみましたが、現代の課題を考えるにはとても良い本だと思います。
民主主義も資本主義も、現代においては主流の政治経済理念ではありますが、これらはあくまでも歴史の流れの中で求められた思想であって、至高のものではありません。そして、現代においては、日本に限ってみても、どちらも行き詰まり、閉塞感を感じている国民が多いと思います。この閉塞感がどこから来ているのかを明らかにしているのが本書です。
どちらも当初は必要であり、むしろ大事な思想でした。ですが、どちらもそれぞれに課題を抱えているのは当然であり、長く延命した分、行き詰まりから抜け出られなくな
Posted by ブクログ
本書が出版された2016年、トランプ氏が大統領選挙で当選した年、民主主義は世界的に危機にあった。ポピュリズム政党、政治家が欧州で躍進、日本の都知事選も国際的にはポピュリズムと評される。
これまでも投票率の低さ、政治への無関心は言われてきたが、昔の無関心は、投票しなくても無難な結果、という空気だった。だが今は、政治への信頼が失われている。選挙で選ばれた者は民意を代表しない、つまり代表制民主主義そのものに疑念が抱かれている。これは時代の変化に民主主義が対応できないのか、それとも民主主義そのものに欠陥があるのか。
本書は、そんな時代の空気の中、米国とフランスの政治学者、心理学者、哲学者へのインタビ