長谷敏司のレビュー一覧

  • メタルギア ソリッド スネークイーター

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    ゲームになかった現場の設定、説明によってゲーム以上にリアリティを感じられた。
    序盤から中盤にかけてのスネークの感情の起伏も、ゲームをしているときには感じられなかった『物語』を楽しめた。
    ただ、前作にあったような政治的背景が前作に比べるとあまり描かれてなく、各人の描写が多かったので、政治チックな展開が好きな私にとってはちょっとくどかった。作品のシナリオ上、仕方ないけど。

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    2021年01月30日
  • あなたのための物語

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    SF。AI。
    愛と死の物語。
    ここまで主人公の内面をリアルに描写した作品を読むのは初めてかも。
    はじめの7ページの描写が、いきなりインパクト強い。
    内容はなかなか難しいが、心に響くシーンも多い。

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    2020年06月20日
  • あなたのための物語

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    サマンサ・ウォーカーは死んだ。

    サマンサ・ウォーカーがひとり、病気療養中の自宅でこの世を去ったのは、35歳の誕生日まぢかの寒い朝だった。
    それが、彼女という物語の結末だった。


    という書き出しで始まる、長谷敏司の近未来SF。
    序章で7ページに渡って死の瞬間を描写し、本編はそこに至るまでの、長い、死への物語です。

    人間の脳の状態を再現できる、つまり人間の感情や、人間の人格そのものを再現できる、
    ITPという言語がメインのSFガジェットです。
    感情を人工的に操作したり、コンピュータ上に1から作り出した人間と区別のつかない人格が出てきたり、
    イーガン的というか、昨今のSFの最先端テーマと言える

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    2019年09月07日
  • My Humanity

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    生まれた国の文化を捨てて生きてきたデラシネの話。
    小児性愛者を矯正しようとする技術と、その試験台になる終身刑囚の話。
    急激に進化するナノマシンを前に、科学者としての自分と父としての自分の相克に悩む男の話。

    冷徹で淡々とした筆致で描き出されるのは、SFの文体による個人の魂の話です。SFとしてのアイディアの尖り具合もなかなか面白く、そのアイディアに立脚した世界観を存分に活かしつつエモーショナルな視点を貫くスタイルは、グレッグ・イーガンの短編に近いものを感じます。

    ・・・が、エモーショナルな作風であることは認めるんですが、その「エモーション〈情動〉」の描き方が、理に走っているのが鴨的にはちょっと

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    2019年02月04日
  • 戦略拠点32098 楽園

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     時間は流れている。「いつでもできるように思えること」をする機会は、本当は今しかないのだ。
    (P.174)

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    2018年12月24日
  • 【新装版】BEATLESS‐dystopia (1)

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    本編を読み終えたので読んでみる
    主人公が扉絵と違って随分幼い感じだと思ったが
    公式サイトにあるギャラリーもそんな感じだった
    戦闘装束をみると
    レイシア級の情操情報は何を基盤にしているのだろうか謎である
    「アナログハック」というのは『攻殻2』の「視線誘導技術」を思い出すなあ

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    2018年12月08日
  • My Humanity

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    AIが人間の能力を超えてまもなく、様々な領域において人間を管理する役割を与えられ始めた黎明期を描くSF短編集。人類に有益であっても、人智を超えたAIに対する空恐ろしい雰囲気がそこはかとなく漂い、この物語の世界の今後について考えてしまう。

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    2018年10月27日
  • BEATLESS 下

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    ネタバレ

    設定や世界観にの細かさには素直に脱帽するしかない。特にアナログハックという設定は唸らされた。
    ただし、文章力やストーリーにはやや疑問符がつく。
    特に文章力は、比喩表現がいったい何を指しているのか分かりにくかったり、情景がうまく想像できなかったりする。まぁ、僕の読解力が足りてないだけかもしれないが。
    ストーリーに関しては盛り上がるべき箇所で個人的には盛り上がりきらないかなと感じてしまった。もちろんしっかりとしているしどこが悪いかと聞かれると困るのだが、途中で読む期間を開けてしまったりしたので話がわかりづらくなってしまったところもあるかもしれないが、めちゃくちゃすごい!とまでは思わなかった。
    エン

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    2018年09月08日
  • My Humanity

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    短編集4編
    人工による経験の伝承と文化的背景を扱った「地には豊穣」、小児性愛者の矯正の物語「allo,toi,toi」、宇宙ステーションでの海賊との戦いを描いた「Hollow Vision」、原子力発電所を扱った「父たちの時間」。どれもが少々本格的で、わかりにくく、難しかったが、確固たる世界が構築されていた。一番好きなのは最後の物語で、増殖していく「クラウズ」が不気味でその後が気になる。

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    2018年04月11日
  • My Humanity

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    表題のとおり登場人物たちを取り巻く「人間性」の葛藤を重点とした短編が4作収められた一冊。一話一話に時間をかけて、ゆっくりと読みたかった…。腰を据えて読まないと魅力が伝わりづらいのだろうなという作品。いつかリベンジする。

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    2018年03月21日
  • 伊藤計劃トリビュート

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    ネタバレ

    藤井太洋「公正的戦闘規範」★★★
    伏見完「仮想の在処」★★★★
    柴田勝家「南十字星」★★
    吉上亮「未明の晩餐」★★★
    仁木稔「にんげんのくに」★★★
    王城夕紀「ノット・ワンダフル・ワールズ」★★★
    伴名練「フランケンシュタイン三原則、あるいは屍者の簒奪」★★★★★
    長谷敏司「怠惰の大罪」★★★

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    2019年09月04日
  • 伊藤計劃トリビュート

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    いろんな作家さんの短編集。
    伊藤計画っぽさとかは問うていないらしい。
    伊藤計画らしいのもあれば、全く違うものも。
    影響を受けて書いた作品というところでまとめてもこれだけ幅のある短編になるんだなあと感心しました。

    個人的には、「怠惰の大罪」という作品が面白く、「公正的戦闘規範」という作品が伊藤計画っぽいかなと思いました。

    読むのに結構時間かかってしまいましたが、その他の作品もお薦めです。

    伊藤計画さんの本を読んでなくても楽しめると思う。

    短編集なのに長編の冒頭だという作品が複数有り、(「怠惰の大罪」もだけど・・・)何だよ~という感じだったので星3つ。

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    2016年07月01日
  • メタルギア ソリッド スネークイーター

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    おもしろ自爆おじさんな印象だった原作ゲーム版でのコブラ部隊にバックストーリーを肉付けして遊びというかシュール要素を削いだ感じ。
    特にザ・ソローとザ・ボス、ザ・ソローとアダムスカ、ザ・ボスとアダムスカについて補完されていたのがよかった。

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    2016年06月24日
  • 伊藤計劃トリビュート

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     今は亡き伊藤計劃。
     彼に贈る儚さに満ちた物語。
     サイコパスまんまだなぁ、とか、ブレードランナーだなぁ、とか、ディックだなぁ、とか。
     藤井さんのゲームの大元が、っていうのは実際ありそうだなー、とか。
     殆どが、血にまみれ肉にまみれ、痛々しい箇所もありますがそれもご愛嬌。

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    2016年04月06日
  • あなたのための物語

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     人はいつだって孤独だ。いつだって一人で死ぬ。
     それは分かりきったことで、でも人間はそのさみしさには簡単には耐えられない。
     なんでも機械がしてくれる世界。ホログラムで服装が自由にできる世界。誰よりも何よりも自由であったはずが、結局はがんじがらめになっていた。

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    2016年04月06日
  • メタルギア ソリッド スネークイーター

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    ゲーム本編を真面目になぞっている。スネークも至って真面目。コブラ部隊のバックグラウンドが語られているのが良かった。読みながら食べたものとか映画の話とかお遊び要素を思い出す。

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    2015年11月06日
  • My Humanity

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    自己矯正が一般化した未来には、いつか死体になったときどの文化の下に積み重なるかを選ぶことが、自己を語ることになるのかもしれない。
    (P.64)

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    2015年10月06日
  • 伊藤計劃トリビュート

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    「未明の晩餐」「仮想の在処」「フランケンシュタイン三原則」がよかった。「ノット・ワンダフル〜」は露悪的すぎて感心しないけど、後期クィーン的問題なのはよかった。

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    2015年09月03日
  • My Humanity

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    円環少女の作者の描く本格SF短編集
    円環少女自体もかなり作り込まれたハードな設定だったし、本作もなかなかのもの
    基本的にはどの話も、私的な苦悩を抱える主人公が何らかの技術のもたらす変化に直面する話。

    特に最後の父親たちの時間が印象に残った
    離れて暮らす息子に対して父親としての時間を作れずにいる主人公と、自然進化を始めたナノマシン達を並べる発想が素晴らしい
    人間性と技術革新を並べるこれぞSFといえる作品です

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    2015年03月30日
  • My Humanity

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    ネタバレ

    这个小说与伊藤(計)先生的作品相似。我想很難这个系統。我死心了。不过、生命救済机能和極上机械等、我喜欢这个SF的思想。

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    2015年03月07日