長谷敏司のレビュー一覧

  • ストライクフォール

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    SFは常に新しいことをしなければならないわりには普通のライトノベルなスポーツバトルもの
    主人公の高いところからの描きかたや
    個人でなくチームバトルであるなどの細部の描写はさすがによくできているが
    『BEATLESS』と対比だからか
    この作品設定を使って次に面白さが拓いていくようなところは感じない
    『円環少女』はそう振り返ると奇跡の調製だったのか

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    2018年10月19日
  • ストライクフォール2

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    えっ続きでるの
    ということで1巻から読み直す
    まっとうにスポーツもので
    宇宙を舞台にしたルールづくりが
    『ビートレス』のシェアードワールド展開作品を思わせるいつものSF感
    ヒロインをはじめとする登場人物のめんどくささ加減もいつもの
    これで続くんだ
    いったい誰が読んでいるのか謎
    もちろんそういう作品はたくさんあるので個々人の範囲はほんとうに狭いことだが

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    2018年10月17日
  • あなたのための物語

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    短編集『My Humanity』を読んで、長編も読んでみようかなと思い購入。
    若くして成功者となった科学者、サマンサ・ウォーカーを中心に描かれる物語。
    成功者だった彼女が『余命半年』と判明してからは、SFとしての話が一転、どちらかといえば『死』をテーマにした哲学的な話が混ざっていく物語となる。

    『余命半年』からわかるように、明るい物語にはなりえない。なので、精神的に元気なときに読むことをオススメする。
    つまらないということはなかったが、個人的には短編集の方が好き。

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    2018年09月03日
  • あなたのための物語

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    ネタバレ

    洋書の翻訳?と初めは思ったくらいに、なんだか文体と相性が合わず、入り込めるまで興味を持てなかったけど、ラストの方は引き込まれました。理系の会話というか、喋り方についていくのは難しかった。

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    2018年02月07日
  • 伊藤計劃トリビュート

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    ページ数のボリューム感に感動した…気に入ったのは「未明の晩餐」「ノット・ワンダフル・ワールズ」「フランケンシュタイン三原則、あるいは屍者の簒奪」

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    2017年04月15日
  • あなたのための物語

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    ネタバレ

    ラノベ出身こんな筆力とは驚いた!死に物語はそれなりに読んできたのだが、本作みたいな最初から最後まで「死」を全うしたような作品は実に珍し体験だった。死の粉飾もせず、生の執着もせず、どことなく穏便で冷酷で鉄錆な匂いがする。

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    2016年12月09日
  • あなたのための物語

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    ネタバレ

     科学者であるサマンサと機械であるwanna beの対話から、生や死について考えさせられた。
     いくら御託を並べようとも、意味を考えても、ずっと昔から死とは変わらないものであるし、定義できないものだと思った。
     

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    2016年10月30日
  • メタルギア ソリッド スネークイーター

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    大人気ゲームメタルギアソリッド3のノベライズ。ストーリーの補完的なところは特になく、心理描写がメインかな?

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    2016年10月18日
  • 伊藤計劃トリビュート

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    文句なく面白かった。伊藤計劃と同時代のSF作家はこういう世界を作る ということがよく知らされたと思う。第三世界、AI、ドローンなど共通アイテムを持ちながら、それぞれが興味をそそられつつ読んだし、短編ながら充足感があった。
    長編が気に入らなかった某作家が、意外にもここではめっぽうひきこまれるものを読ませてくれたのも発見だった。

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    2016年04月12日
  • 伊藤計劃トリビュート

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    読んでてダルくなる話が多いなと思ったのは私の読解力のせいとして…。未明の晩餐とフランケンシュタイン三原則はとても素敵な香りがしました。

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    2015年10月17日
  • 伊藤計劃トリビュート

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    収録作のどの作家の作品も読んだことがない
    と思うけど、トリビュートという縁で知ったからには
    少し手を出してみようか、と思うくらいに
    どの作品も面白く読める。
    勿論、伊藤計劃という対象があってのことだけど。

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    2015年09月24日
  • 伊藤計劃トリビュート

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    SFって踏み込んでしまうとエラいことになりそうで、星新一→筒井康隆→清水義範、小林恭二以外には手を出さないようにしてました、伊藤計劃まで。まぁ伊藤計劃も「ハーモニー」「虐殺器官」「屍者の帝国」しか読んでないけど。
    というSFあまり読まない人間の感想。一番伊藤計劃っぽいなと思って気に入ったのが藤井太洋、次が柴田勝家かな。機械による戦争というか殺戮への反発、中国辺境のムスリムテロリストとか伊藤計劃好きそう、と思いました。どうもファンタジー系は苦手みたいで伏見完と仁木稔はちょっと苦手。王城夕紀と長谷敏司は単独でおもしろいけど、前2人も含め伊藤計劃あまり関係ない印象。
    伴名練は屍者の帝国のスピンアウト

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    2015年09月16日
  • My Humanity

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    父たちの時間以外は他の作品集や雑誌で追っていましたが、こうやってまとまるとまた面白い。三作目と四作目のラストシーンの幻想的で恐ろしいような何故か感動してしまいそうな風景の描写が好きです。

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    2015年09月14日
  • 伊藤計劃トリビュート

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    ネタバレ

    伊藤計劃をテーマに、影響を受けた作家たちが集まったアンソロジー作品。

    伊藤計劃の作品、虐殺器官、ハーモニー、メタルギアソリッド、屍者の帝国とどこかで繋がるようなとても面白い素晴らしい作品が集まった。

    テクノロジーが人間をどう変えていくかを追求しているらしいが、あまりそこにこだわることなく、伊藤計劃が内包しようとした世界観にワクワクしつつ集まった新しい作家たちの物語を楽しむだけで良い作品だと思う。

    個人的に「未明の晩餐」が秀逸で、テクノロジーと人間との関わりはもちろん、退廃した未来の東京を描くSFらしさ、その世界観における人間模様、食の話を中心にし、その全てが綺麗にまとめられている。

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    2015年09月13日
  • あなたのための物語

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     物語について考えた事が有るだろうか。
     なぜ物語が好まれ、読まれるのか、何の意味があるのか。

     これは、1人の女性のために人工知能(厳密には違う)が物語を描くお話である。

     あー。ダメだ上手いこと言葉が出てこない。
     SF嫌いじゃなくて、本を読むのが好きならオススメです。

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    2015年09月03日
  • My Humanity

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     日本SF大賞2015受賞作2作品のうちのひとつ。4つのSF短編で、いずれも高度に科学技術が発達した未来を、それぞれ異なるアプローチで描いている。うち3つが他作品のスピンオフだが、知らなくても単独で十分読める。

    1)地には豊穣
     2009年に日本SF大賞候補となった「あなたのための物語」のスピンオフ作品。疑似神経制御言語「ITP」によりだれでも容易に経験の伝達が可能になることと、これまで個人のアイデンテティーを形成してきた文化的価値観のぶつかりが、まだ若い日本人の心の変遷とともに描かれた良作。

    2)allo, toi, toi
     1)と同じスピンオフ。少女を殺めた小児性愛犯罪者に対しITP

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    2015年07月09日
  • My Humanity

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    あなたのための物語のスピンオフである「地には豊穣」と「allo,toi,toi」、BEATLESSのスピンオフである「HollowVision」、そして描き下ろし「父たちの時間」の合計4篇で構成された短編集です。

    「HollowVision」だけはBEATLESSを未読のため掴みきれませんでしたが、どれも勢いと熱量の感じる秀作です。

    特に印象深いのは「allo,toi,toi」と「父たちの時間」。

    前者は小児性愛者の真に迫った哀切と慟哭すら感じられる内容で、後者は危うい均衡で成り立っていたバランスと秩序が一瞬で崩壊するそのスピード感と取り返しのつかなさをよく表現していました。

    どれも短

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    2015年06月25日
  • メタルギア ソリッド スネークイーター

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    大戦を通して渦巻く国の欲望と、騙し騙され愛し愛される兵士の物語。
    愛も命も身体も全て祖国に捧げた静謐なザ・ボス。子供すら戦場の野戦病院で荒々しく帝王切開で取り上げられ、そのまま行方もわからないまま。そしてその祖国に裏切られ、自分がスネークに殺されることが最期のミッション。
    こういう大きな流れの中で、否応なく激流に呑み込まれながらも、一本の藁に縋り付いてでも諦めずに生き残るために動き続ける主人公の話が好きらしい。任務でも、才能だけでもない、生き残ることが全ての過酷な残酷なミッション。

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    2015年04月13日
  • あなたのための物語

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    未来設定のSF。SFは頭に余裕がないと設定についていけそうにないような気がして、仕事にバタバタしている間ずっと積んだままになってたのですが。仕事にバタバタしてるのは引き続きにもかかわらず、読みたくなって読んでみました。

    面白かったー。予想に反して全編にわたっていろいろな葛藤や、絶望や、エゴイズムに溢れてて、でも読み進めるのがいやにはならなかった。綺麗事にはならないんだけど、自我の芽生え方には心を打つ描写があって、それがなかなか主人公の思い通りにはいかず、わざとらしくなさすぎてよかったです。

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    2014年11月01日
  • My Humanity

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    ネタバレ

    「人間性」をテーマにしたSF短編集。4篇収録。

    「地には豊穣」別書既読
     いつの日か、民族性などの文化が情報として脳に切り貼りできるものになったとしても、その苗床となる「人間」が生きている限り、文化は振るい落とされ失われるばかりでなく、新たに積み重ねられていくものがあるのだろう。例えば、失われゆくものに対する惜別の思いなど。

    「allo,toi,toi」
     感覚器からの情報に結び付いた動物的な「好き嫌い」と、文化と社会の上に築いた社会的な「好き嫌い」とを、私たちは区別できない。
     食料や異性のような生きる上で必要なものだけでなく、芸術や教育のような抽象的な事柄に対しても「好き嫌い」の振り分

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    2014年10月05日