沢村凜のレビュー一覧
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全4巻の第2作目の作品で、第1作目は序章かのような下地を描いていたので、正直2作目以降読もうかどうか悩んでいました。
とりあえず読んでみると、与えられた領地をどのようにして、再生していくのか、人々との交渉の駆け引きを交えて描いていて、第1作目よりも面白かったです。
ただ、こういった大河もののファンタジーというと、戦いが描かれると勝手に想像していましたが、今回は領地をどう再生するのか、知恵を振り絞っていくのが大半でしたので、ちょっとスペクタクルという感じではありませんでした。
このままだと廃れてしまう領地。収入を増やすか、支出を減らすか。いかにして潤っていくのか。ドキュメンタリータッチで、試行 -
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全4作ということで、正に起承転結の「起」を彷彿させる作品でした。
ある理由で、川に飛び込んだソナン。力尽きた死んでしまった。かと思いきや、謎の神?・空鬼に助けられた。ソナンの淡々と死を受け入れた様子に面白いと感じた空鬼は、ソナンの好きなところに下ろしてやるとのこと。
最初は素っ気なかったが、ある戦国?の人にビビッときたソナンは、ここに決定した。
突然現れたソナンに戸惑いを隠せない人々。現れたことによって、新たな物語が動いていきます。
世界観に慣れさせるためにゆっくりと細かく描かれている印象でした。なので、戦いのシーンはあるのですが、ダイジェストのように早く流れていました。
後半からは、恋愛要 -
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ネタバレミセス不機嫌こと四元さんはエキセントリックで、本作においては個性的なキャラではあるものの、不思議とインパクトが強く感じられず。
結局、四元さんが関わるのは事件の導入〜序盤が主で、その中核にいないから? あるいは、各事件の“個性”が「猫が関わっている」という点の、それ以上でも以下でもない存在感の微妙さが故?
いずれにしても「黄金の王〜」「瞳の中の〜」を著した作者の作品としては、ちょっと物足りない感があります。
ただ、あとがきにあった「悪漢小説(ピカレスク)」としてのキャラクターとして四元さんを思いついたというのは興味深いところ。悪漢というにはちょっと斜め上な四元さんを描いた点が、次回作以降 -
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ネタバレディーセント・ワーク。作中では「まっとうな仕事」と言われている、それを守る労働基準監督官を主人公に据えた作品。これを「瞳の中の大河」「黄金の王 白銀の王」の著者、沢村凛が書いたということで興味を持ちました。
あまりなじみのない職業話という点や、主人公らが指摘する現代日本の会社員を取り巻く環境の問題点において、非常に惹かれるところがいくつもありました。
残業賛美な古い風潮や、ほぼ100%の人が会社員として社会人キャリアをスタートするのにも関わらず、労働基準法について学ぶ機会がない(雇用される側としての知識を学ぶ機会が無い)ことなどがそれ。
そうした課題・問題点について、今後アンテナを張れる