沢村凜のレビュー一覧

  • 黄金の王 白銀の王

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    ネタバレ

    すごい物語だった。
    お互いに葛藤を抱えながらも、翠を育むという同じ思いの元、成すべきことを成していく様がただただ圧巻。
    櫓と薫衣の間にある張り詰めた感じが、本当に少しずつ、でも着実に解かれていって、そこから信頼関係が生まれていく描写がとても良かった。
    どちらかが鳳穐のため、旺廈のため、と動いていたら到底成し得なかったエンディング。2人は同じ時代に同じ立場ではいられなかったけれど、まさしくその時代の王だと感じた。
    薫衣が子ども(家族?)にかけた最後の言葉も、自分がかけられたような呪いではなく、愛情が感じられるもので良かった。

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    2025年03月03日
  • 黄金の王 白銀の王

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    めちゃくちゃ面白かった…!
    十二国記、精霊の守人、龍ノ国幻想が大好きなので、刺さりました。
    平和な世を作る、市井の人々の安全と幸せを守る、そのために国を治める、国主の立場でなかったとしても置かれた場所で力を尽くす、熱いです。タイトルの通り、2人とも立派な王です。ラストシーンまで素晴らしい物語でした!

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    2024年09月21日
  • 黄金の王 白銀の王

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    戦国の物語を読むと何時も考えさせられる
    生まれによる定めに逆らう事が出来ない中で、どう強く生きていくのか 幸せは何処にあるのか…
    この物語は2人の王が少年から命尽きる迄どう生きたかが描かれている 
    とても強いが、とても切ない…
    何度も涙で読めなくなってしまった

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    2024年07月28日
  • 運命の逆流―ソナンと空人3―(新潮文庫)

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    シリーズ3番目、かつてないスピードと集中力で読み耽る。いよいよあと一冊で終わりなら、先は気になるもののゆっくり噛み締めながら読みたい。

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    2024年06月30日
  • 朱く照る丘―ソナンと空人4―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    怒濤の流れでハラハラしながら読み進めた。最後、まんまと早とちりしてバッドエンドかと思ってしまった。ただ、空人が弓貴で政に励む様子をもっともっと読みたかった。そこが唯一残念。しかし、4冊という読みやすい量での完結というのはまたすっきりしていてよい。大変おもしろかった。ページをめくる手が止められなかったシリーズ。

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    2023年11月22日
  • 運命の逆流―ソナンと空人3―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    展開が衝撃すぎる。非常につらい。今後どうなっていくのかが全然読めない。ソナンではなく、空人として自由に生きてほしい。トコシュヌコではなく弓貴で、督として暮らしてほしい。トコシュヌコの国でもいろんな人の思いが絡み合っててつらい。早く平和になってほしい。空大と空人を会わせてあげたい。

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    2023年11月18日
  • 旅する通り雨

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    『記憶の果ての旅』に続いて沢村凛さんの本を読んだ。物語に入り込むまでに少し時間が掛かったのは『記憶の〜』と同じ。最終盤、涙がこみ上げるような感動に包まれた点も。著者の持つ人間や人間社会に対する本源的な信頼が、得がたい希望のように読者にも与えられる。それがあれば、それさえあれば人生は生きていくに値すると思えた。福音みたいな読書体験。

    0
    2023年05月14日
  • 黄金の王 白銀の王

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    ネタバレ

    黄金の王 白銀の王
    それぞれが物語開始時19歳と15歳の若者の王でありながら、それぞれが「なすべきことをなそう」とする王である。
    その若さと、王としての責務を全うしようという意志、その難しさ、そこから生まれる物語の地をしっかり踏んだような力強さを感じる一冊でした。

    黄金の王・穭が考え至った苦渋の選択に、白銀の王・薫衣が決断を迫られる。
    そんな時に薫衣が偶然耳にした穭の妹の言葉に対して、

    p.105
    ーー迪師、私は未熟な人間です。あの娘ほどの強さも持ち合わせていないようです。心が砕けようとも務めを果たさなければならない。そんなあたりまえのことを、受け止める勇気が出る ないのです。

    と薫衣が

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    2023年04月24日
  • 黄金の王 白銀の王

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    初めて澤村さんの作品読んだけど、久々の★5つだな
    作品の説明しようと思ったけど、読むのが一番‼
    この作品が、何も受賞していないというのが信じられない
    私がお薦めしたい作品です

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    2023年03月19日
  • 黄金の王 白銀の王

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    この本、凄く考えさせられる…。
    戦争だったり、憎しみの連鎖って想像以上に苦しいし、負の遺産としてずっとずーっと続いてく。
    この本の主人公達のように、強く決意して変えていけたら…
    世界も変わるなぁ…

    世界中の上に立つ人に読んでほしい!

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    2022年07月24日
  • 黄金の王 白銀の王

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    為すべきことをなせ。2人の頭領が代々のうらみを一つにまとめて血筋を融合させる。
    長く苦しい時代を平和にするためにお互いを犠牲にして治めていく壮大な物語。
    信念が揺らぐことなく回り道をしながら進んでいく話に半日が一日読んでいたと思うぐらいの充足感。
    全てにルビがあるのでスラスラと読め集中力が途切れずに読めたのも満足感があるのかも知れない。

    0
    2022年04月03日
  • 黄金の王 白銀の王

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    ネタバレ

    長年争いを続けていた氏族同士の王が、国を一つにすることを目的に共闘し、なすべきことに向かって一歩一歩進んで行きます。この話を読んで思ったのは、本当に大きなことをなし遂げるというのは、誰の称賛を受けることもなく、険しく苦しい道を長く長く歩いていかなければならないものなんだということです。それでもこの本の題名にある通り、二人の王と言うのが大切なのかなと思いました。どんなに険しい道のりでも、一人ではないというのが力になるのだと、立場が違えど絶対に国のために正しいことをするという信念を曲げなかった、この二人の王が、時には反発し合いながらも、信頼を深めていく姿がストーリーが進んでいくたびに胸を打ちます。

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    2022年03月20日
  • 黄金の王 白銀の王

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    ひとつの国の支配権を巡って、互いを仇敵と憎みあい、百数十年にわたって戦を続けてきたふたつの氏族。
    戦によって疲弊した国を、より良い国へとみちびくため、現在の支配者である氏族の頭領は、もう一方の氏族の頭領と語らいあい、ただお互いだけを真の理解者として、もっとも困難な道を選んだ。


    沢村凛さん、初読。
    たった一冊で語られたとは思えない、深く濃い物語だった。
    読んで良かった。

    互いの正統性を主張しあい、果てのない争いを続ける愚かさ。敵を想定し、すぐそこに戦がある前提で保つ平和の脆さ。そこからの脱却の、いかに難しいことか。

    廸学を正しく教えられる師が薫衣を育んだ事が、間違いなく重要な分かれ道だっ

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    2021年10月12日
  • 運命の逆流―ソナンと空人3―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    3巻も面白かったです。
    久しぶりに夜中に本を一気読みした。

    あっさりバレたーー!!!
    なんで弓貴が空人を連れて帰ったらダメなのかが頭の悪い私にはよく分からんかった_(:З」∠)_
    ええやん、督やん、連れて帰ろうや……六樽様だって督は空席にしてるじゃん、帰ってきて欲しいじゃん。
    パパ!息子大事にしてるのね!!パパ!!!
    空人が一瞬だけ輪笏に帰って紅大を怒鳴りつけるところがすごく良かった。皆当たり前に4年ぶりに帰ってきた空人を督だと受け入れるのが感動。一瞬すれ違った花人がご主人様!?って叫ぶのとか、異国から帰って来れなくなってもちゃんとご主人様なのね(´;ω;`)ってなった。
    4巻も楽しみです。

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    2021年06月04日
  • 鬼絹の姫―ソナンと空人2―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    相変わらずなんで主人公がここまで頑張れるかは分からない。でも主人公がひたすら必死になって自分の領土を豊かにしようと奔走する姿を見て、周りの人々が主人公を受け入れ、愛していくというのがすごく良いな、と思った。主人公、意外と頭良いんだな、ちゃんと外交とかについて学んでたんだな、と思った。
    ソナンの世界をちゃんと作りこんでいながら、1巻の最初ちょろっと出たくらいでもったいないなーと思っていたのだが、こんなカラクリがあったのね。
    相変わらず面白かったです。次巻も読むぞ。

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    2021年06月03日
  • 王都の落伍者―ソナンと空人1―(新潮文庫)

    購入済み

    1巻だけなのでまだなんともです

    まだ1巻だけなのですが、一気に読んでしまいました。出たしからびっくりな展開でした。続きが楽しみです。

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    2021年01月21日
  • 黄金の王 白銀の王

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    久しぶりにこんなに沁みる小説読んだな。。まるで本当に起きたことで、歴史を辿っているように夢中になって最後までページをめくっていた。
    「小事に囚われることなく大事を見よ」
    それができる2人のような君主がいるならば、今の世界はもっと違っていただろうに。

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    2021年01月07日
  • 王都の落伍者―ソナンと空人1―(新潮文庫)

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    まず1巻のみで評価するべきではない、超大作である。

    「黄金の王 白銀の王」でも、筆者の壮大なストーリーにやられたが、あの時物足りなく足早に感じた部分が、4巻という大作になってようやく遺憾なく発揮された。

    最初にまず、主人公がいきなり変わるのか?と思ったが、まさかのダメそうな人が本当の主人公(笑)
    どうなるかと思ったが、まさに生まれ変わった主人公のその成長と3巻4巻でのまた故国に戻らざるを得なくなってからの苦労もどきどきはらはらと一緒に体験する気持ちに。

    個人的には一番時間の流れがゆっくりだった2巻が楽しかった。ただ、一日で全巻読破して、また1つ傑作のファンタジーが生まれたことには間違いな

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    2020年12月28日
  • 朱く照る丘―ソナンと空人4―(新潮文庫)

    ネタバレ 購入済み

    終わってしまうと

    嬉しいけど寂しいです
    主人公のやる事ったらいつも振り回されたけどさ
    ソランより空人でいる方が
    やっぱりあんたは似合うと思うよ

    六樽様が心広くて深い人で良かった
    ナナさんの知性と根性にもあっぱれ
    お父さんを手にかける事がなくて良かった

    ああ、懐かしい故郷に 
    ようやく帰って来られたね
    本当に良かったよ

    おかえりなさい
    またどこかで 会いたいよ
    ありがとう

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    2020年12月02日
  • 朱く照る丘―ソナンと空人4―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    本作はシュヌア領視察の話、弓貴の代王の話、そして最終章の3つに分けられるのかな、と思います。

    シュヌア領視察では、ソナンが輪笏で行っていたように領地を視察し、その問題点・課題を見つけ出すところからスタート。領内の問題をきっかけとして、トコシュヌコ全体の問題も見えてきて、この解決アクションがストーリーの軸になるかと思いきや、ちょこっと釘を刺して終了。改善は不完全なままで、なんだかハンパな印象を受けたのですが、これが最終章への布石になってるんですね。読み終わった今は納得な内容。

    続いて弓貴の代王の話。まさかここでナナとの再会があるとは予想してなかったので超驚きました。弓貴では夫婦だったことがバ

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    2020年11月02日