あらすじ
名将軍のひとり息子として生を享けながら、退廃した生活に甘んじる青年・ソナン。自らの悪事が発端で死に瀕するが、朱く長い髪をもつ神・空鬼(そらんき)のたった一度の気まぐれで、名も知らぬ異国へと落とされる。しかし、その地・弓貴(ゆんたか)では古来からの統治者が反逆者に追いつめられ、全員で討ち死にしようとしていた――。終わったはずの人生から物語が動き出す。執筆4年、1800枚の傑作ファンタジー。
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Posted by ブクログ
まず1巻のみで評価するべきではない、超大作である。
「黄金の王 白銀の王」でも、筆者の壮大なストーリーにやられたが、あの時物足りなく足早に感じた部分が、4巻という大作になってようやく遺憾なく発揮された。
最初にまず、主人公がいきなり変わるのか?と思ったが、まさかのダメそうな人が本当の主人公(笑)
どうなるかと思ったが、まさに生まれ変わった主人公のその成長と3巻4巻でのまた故国に戻らざるを得なくなってからの苦労もどきどきはらはらと一緒に体験する気持ちに。
個人的には一番時間の流れがゆっくりだった2巻が楽しかった。ただ、一日で全巻読破して、また1つ傑作のファンタジーが生まれたことには間違いないと確信した。
Posted by ブクログ
ファンタジー小説に没入できるかどうかは、そのカルチャーの書き方次第だと思っています。その観点から評価すると満点!根拠もしっかりと書けているので安心して読み進めることができます。あとは主人公。ダメっぷりからの生き直し。爽快な気持ちで迎えた終盤。うーーん、いいのかなぁ、これで、君は。
次巻以降で納得のいく空人が見たいです。期待。
Posted by ブクログ
話がずいぶん予想外だった!「ソナン」という名前と、最初の入りからして西洋ファンタジーだと思ったのに和風ファンタジーでした。てっきり主人公が空の人に出会ってなんかする話なのかと。まああながちそれも間違いではないけど。知らない世界の描写にもぐんぐん惹き込まれる。想像力不足でイメージしきれないところも多々あるけれど、世界の雰囲気や言葉選びに楽しませられる。続編も楽しみ。予想外の良作。
Posted by ブクログ
自分の気持ちに、
まっすぐに、
生きている ソナン、空人、
勇気と元気と努力と、
なんだろう
透明感?
を感じました。
*
私、
もし、
人生を生き直せるなら、
ソナン、空人の人生もいいな。
*
「続きを、見たい。」
視覚に訴えるものがあり、
読みたい、と言うより、
見たい。
と、思った。
*
想像力を
かき立てる。
*
コロコロ変わる
情景が
戦いの場でも、
美しい。
*
*******
favorite sentence
*
神は気紛れ。 為すことは全て戯れ。
神は人が永遠に理解できない気紛れで動く。 自然は人 がすでに解き明かしたりと、 まだ解き明かしてない理に 従っており、思念や言葉がその流れを変ずることはない。 祈りは何の役にも立たないのだ
物事がひとつわかると景色が変わる
自分がふみにじっている心の気高さに圧倒されていた
Posted by ブクログ
黄金の王白銀の王と同じ作者さんだということで読みました。やっぱりおもしろい!読み始めたら引き込まれて読み進めてしまった。
異世界から異世界にトリップする話ということで意表をつかれた。
しかし転生?する前はとんでもないクズだったのに転生した先であんなに頑張れたのはどういうことなのだろうか……?
最後の人違い騒動で高官達がひとつになって大芝居を打つのが面白かった。
評価低いなーと思ったけど他の方のコメント見て確かにそうだと大いに頷いてしまいました笑
Posted by ブクログ
これは裏表紙のあらすじを読まないほうが楽しめると思う。購入してだいぶ経ってたのであらすじの内容をすっかり忘れてた。良かった(´- `*)
あのからくり?には驚いた!
ファンタジーはすぐに没頭できるものとそうでないものとがある。この作品は後者だった。後半の戦時が終わってから面白くなってきた。恋愛っぽい話が出てくると興味深くなる。空人(=ソナン)のお付き3人の登場も良かった(花人、石人、山士)
〈空鬼の筒〉が使えなくなったとき空人としての人生は終わってしまうのだろうか?
続きも楽しみ♫
表紙のイラストに惹かれて購入したのだが、家に帰ってイラスト作家さんの名前を知ってびっくり!遠田志帆さんだった。以前も同じように惹かれて文庫を買っていたので(*^^*)目が釘付けになるイラストだと思う♫
Posted by ブクログ
最初のソナンではなく、もう一人のソナンの物語。
話の行方がどこに向かうのかわからないのに引き込まれ一気に読んでしまった。慌ててすぐに次の巻も購入。
まさかの人違いとは笑
今後の展開に期待
Posted by ブクログ
【あらすじ】
主人公・ソナンは良いとこのお坊ちゃんでとても恵まれた環境で育ってきた。でも何かが満たされない。自堕落な生活で何度も父上を怒らせては勘当され、それでも自分の人生に責任を持つことができなかった。
ある日、ソナンは川の中に落ちて死を迎える。ソナンは死ぬことを恐れていなかった。自分を大切にしてこなかった彼は、生きることに執着がなかったのだ。
ソナンは己が死んだと思った。
だが、神の気まぐれによって第二の人生を歩むことになる─────
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【ネタバレ&感想】
死ぬまでのソナンの性格がかなり終わっていて、弱者をいたぶって仲間と悦に至るような醜悪さがある。自己肯定感が地に堕ちてるがゆえの自暴自棄が、ますます彼の人生を悪いものへと引っ張っていた。
ソナンは、数日前にボコして遊んだ男の仲間から報復にあって死ぬ。
生きたいとも思ってなかったので静かに死を受け入れようとすると、神が現れてこういった「お前は面白い。好きなところに降ろしてやる」と。
ソナンは今まで誰かのために生きたいと思ったことがなかったのだけど、雲の上からある人物に酷く心を惹かれ、その土地に降ろしてくれと懇願する。
その土地は戦の最中、しかもかなり分が悪い。それでも、ソナンはその土地の王に忠誠を誓いたいと思い、降り立つこととなった…
といった感じで、超悪ガキ(ただし馬鹿ではない)のソナンが主人を見つけて第二の人生を歩む物語。更生して王の右腕になるのかと思いきやそうでもなく、途中からソナンの恋物語に変わっていく。
戦果を挙げた褒美として、一目惚れした四の姫が欲しいと願うソナンに王宮は大慌て。でも実はソナンの勘違いで、四の姫は真の想い人ではなく…
のドタバタコメディ。もちろん語り手はソナンなのでコメディ調ではないのだけど、蓋を開けたらお騒がせ王宮物語でした、みたいな。
最初の導入部分、能はあるのに自堕落なソナンがどうしようもなく心惹かれる主をみつけ、人生を尽くそうと決意する─────といった所を掘り下げた方がわたし的には好みだったかな?
王宮の人々との関係も、王の右腕として働く中で変わっていく方が楽しめたかも。
実際の物語では右腕でもなんでもなく、真の想い人と結婚したのち郊外に体よく追いやられるんだよね。
この人が自分の主人だ、この人に仕えたい!と第二の人生を始めたのに、王との絡みがほぼないとは思わなかった。
死ぬ前の嫌な性格は薄まったけど、第二の人生で主体性を得たか?と言われると微妙かなあ、、、
ソナンの自己肯定感の低さが、新しい世界に来たところで治ったとは思えなかった。
シリーズものなのでこれから変わることに期待!気が向いたら続きを読むかもしれない。
Posted by ブクログ
空鬼の力で、生き返った極悪非道のソナン。死ぬ前に後悔しても遅いが、新たな生で正しく生きたい?と思ったのかなー。
残された人たちがどうなったのか気になる。タハルが無事であって欲しい。
生き返ったソナンが、戦で攻をなしたのはよかったが、人違いで結婚したいとか言い出したのがちょっと??と思った。
面白いのかどうかよくわからず読み終わってしまった。
Posted by ブクログ
なんと言うか、自業自得・因果応報を体現している主人公だなぁと。
奇跡にすがって、言い訳して……それでも最後には自らの言動の責任が追いかけてくる。
空人を見ていると、結局自分の人生は自分で切り開いてケリをつけなければいけないんだなと感じますね。
心しておこう。
Posted by ブクログ
異世界転生ものに近い印象。
導入編なのですべて次巻に繋がると思って読むと良いかも。
主人公が「あ、そっち」と思ったので、それは面白かったです。
このままシリーズを追いたいと思います。
Posted by ブクログ
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令和のファンタジーは
沢村凛が牽引する!
まったく新しい、英雄物語。
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十二国記物語と守り人シリーズが大好きで、
本屋で気になって手に取りました。
ただ、私にしては珍しく、途中で何度も挫折した一冊です。苦笑
名称軍のひとり息子として生を受けながら、
とにかく自由にわがままに、
他人を傷つけ、父親からも勘当されるような生活を送るソナン。
自らの悪事で死ぬ間際に、
空鬼(そらんき)という神の気まぐれで、
見知らぬ異国で生きることになります。
というか、ソナンがその国を選んで、自ら降りていくんです。
ソナンが人に迷惑をかけて、
めちゃくちゃな生活を送っていて自業自得なのに、
神にチャンスをもらうとか、
異国で好きな人を見つけて
嫁に欲しいと駄々をこねるとか、
なんやかんやでハッピーエンド、
みたいな終わり方すべてに共感できず、
読んで疲れた一冊でした。。。
主人公含め登場人物誰にも共感できず、
何も応援する気持ちになれず、
2巻は…読めないです。苦笑
他の方のレビューを読んでいると、
面白いんだと思うので、
私の今の状況や性格によるものかと思います。苦笑
Posted by ブクログ
空人の性格はあまり良いものではないけど、土壇場になってからの後悔が強い。
転生してもまだ良いとはいえないけど、今後どうなっていくか。
Posted by ブクログ
スラスラと読めた。
空人になるまでは少し長く感じたけど、
空鬼に出会ってからはあっという間だった。
それぞれの風土・文化・風習など
全然違うのにちゃんと頭に入ってくる。
最後の展開にハラハラした。
まったくこの主人公は…
家の中の大切な物を売って遊ぶ金にするわ
婚約者に捧げる勝利の証を茶屋娘に投げ渡すわ
誓いの儀式で主君の娘を嫁にしたいだわ
挙句の果てには それは人違いだわ
首切られないだけ良かったけどさあ…
トラブルメーカーすぎてハラハラする
続きが気になりすぎてたまりませーん
Posted by ブクログ
物語の導入部だからかもしれないが、少し説明が多くて、読むリズムがつかめない。
主人公を何も知らない子供と変わらない状態にして、その成長譚が語られるのだろうか。
物語を進める上での、準備が完了したようだ。これからの語りを期待しよう。
Posted by ブクログ
不思議な世界観だ
ヨーロッパ風の国で将軍の息子として生まれた男が
堕落した生活の果てに死に至ったところ
神様(?)の気まぐれで
中央アジア的な国に落とされる
文化や習慣が全く異なるその社会で
男が悪戦苦闘するように
読み手もまた文章から懸命に想像しなければならず
また説明文も多く
多少疲れる
最後はちょっと気の抜ける終わり方だが
次からまた新たな展開を期待させるようになっており
これからおもしろくなっていくのかもしれない
Posted by ブクログ
全4作ということで、正に起承転結の「起」を彷彿させる作品でした。
ある理由で、川に飛び込んだソナン。力尽きた死んでしまった。かと思いきや、謎の神?・空鬼に助けられた。ソナンの淡々と死を受け入れた様子に面白いと感じた空鬼は、ソナンの好きなところに下ろしてやるとのこと。
最初は素っ気なかったが、ある戦国?の人にビビッときたソナンは、ここに決定した。
突然現れたソナンに戸惑いを隠せない人々。現れたことによって、新たな物語が動いていきます。
世界観に慣れさせるためにゆっくりと細かく描かれている印象でした。なので、戦いのシーンはあるのですが、ダイジェストのように早く流れていました。
後半からは、恋愛要素もあるのですが、一悶着あるストーリーになっていて、登場人物達の渦巻く関係に今後が気になりました。
この本だけで評価すると、まだ大きな事件が起きている感じはなく、全体がプロローグのような印象でした。第2章からいよいよ本格的に発動するのでは?と思いました。
空鬼とは何者なのか?ある女性と結ばれるのですが、どんな数奇な運命を辿るのか?
どんな風に展開していくのか楽しみでした。