沢村凜のレビュー一覧
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ストーリーは、骨太です。
陰謀とか、秘められた部分はいろいろあるのですが、でも、読後感はストレートなお話を読んだなぁという感じがします。
不思議のないファンタジーで、まぁ、空想歴史物語みたいな感じです。
実はわたしは、北上 次郎とは違って、ファンタジーは不思議がある方が好きです。
大佐って、でも、あんまり好きなタイプではないです。実は。まじめに見えてるけど、実は意地っ張りで、いやなやつだよねぇ(笑)
でも、これは、これで一本通っている。
わたしは、銀爺こと鈴木 銀一郎の小説の男主人公の生真面目さを思い出していました。
終わったあとね、この世界でのいろんなキャラクターの話をもっと聞きたくな -
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「黄金の王 白銀の王」が面白かったので手に。
沢村凛さん2作品目。
こちらはファンタジーといってもさらに現実的。
人の汚い部分がこれでもかってくらいぶつけられる。
もうドロドロです。
本来、こういう話は苦手。
辛いばかりで救いがないと読むのが辛くなってしまうから。
なので、失敗したかなー。最後まで読めるかなーと思いつつも読む手がとまらない。
読んでる最中もなんでだろ?って思いながら読んでた。
テンポがいいのかな。
まぁ面白いからに違いないんだろうけども。
素直に面白かったと言えばいいんだけど(笑)
特に終わりかたは最高でした。
読んで良かった。と思える本です。 -
Posted by ブクログ
一応「ミステリー」のカテゴリーには入れられているけれども、私にとってはこれは、発達障害を抱える人達の物語のように思えてならない。
「誠実すぎるひとたち」と評されているが、たぶん、一般的に想定されている「誠実さ」とはちょっとずれているのだ。
融通が利かないとか、杓子定規、自分の規範に固執する、という感じ。
決して間違っているとか、悪であるというわけでもないのに、なぜか窮地へ自分を追い込んでしまう。
もちろん、発達障害をテーマにした小説ではないからそれに関する記述はないのだが、「バクの見た夢」の二人の、妙に理詰めな考え方とか、「袋のカンガルー」の双子のあり方とか、「駅で待つ人」の倫理観とか、「とっ -
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この現代において「執事」をやる羽目になった借金まみれの男。
何かを渡す事に苦心するも、それが叶わず苦しむサラリーマン。
それぞれの幕間に差し込まれる、ちょっとした人々の話。
「水の中に小石を落とすと、その周りに輪になって広がっていくでしょ。たとえていうと、そんなふうなものが見てみたくなった」という女主人の無理難題をクリアするため、にわか執事が考え出したアイディアとは。
そして、広がっていく波紋の反響はどこへ返っていくのか。
断片的に語られる話が徐々にまとまっていく、恩田陸『ドミノ』や伊坂幸太郎『ラッシュライフ』に似た構成。
こちらは「話が一つにまとまっていく」というより、「根っこが繋がって -
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ネタバレ野賊が跋扈し内乱が続くある国で、国の平和のために戦う軍人の人生を描いたお話。
この世に存在しない国での出来事という意味ではファンタジーではあるものの、 魔法も超人も出てこないので歴史小説のような感じ。
主人公アマヨクは大貴族の私生児である母と平民の父を持ち、駆け落ちした両親と山奥で暮らしていたが、将軍である伯父の後押しで国王軍に入隊する。
少尉として最初の行軍で、野賊のオーマ一味と遭遇したことから物語が始まる。
あまたの戦いに勝利し着実に出世を遂げるアマヨクだけれど、
何度も死に目に遭ったり、信頼していた伯父に裏切られ拷問され囚人として採石場に送られるなど、主人公とは思えない痛め -
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「シマウマは白地に黒なのかしら、黒地に白なのかしら」
思わずこの質問の答えを真剣に考えてしまった。
絹子さんの思いつきから発生した白(善意)とも(悪意)とも判別しきれないグレーゾーンの波紋。
ほんとうに、水面に広がっていく波紋のように目を凝らさないと見えないけれども、見えるところでははっきり判別できる。
「ペイ・フォワード」のようでもあるが、そこまで脳天気に善意だけでもない。
まさしくこの小説の雰囲気そのものがグレーな感じだった。
心がほっこりしかけて、ふと小さな氷の塊に気づいて瞬間冷える。そんな感じ。
沢村さんの4文字シリーズはこれで全部読んだことになるが、これがいちばんグレー度が高い気がす -
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妄想ビビりタイプな私としては、主人公である美園のストーカーに対する恐怖が感染し、かなりハラハラした・・・ストーカー怖いよ!泣
重たそうな題名だけど、案外明るくさらっと読めた(主人公が共感しやすい)
サイコロを使った偶然必然論とか、登場人物達の考え方とか、なるほど…と思ういい言葉が多かった。
タツヤが言う、人間は草食動物じゃないから視界が狭い、ちょっと落ち着いて色んな方向を見てみれば生きていく道が見つかる、という件が好きだなと思った。
ネタバレになっちゃうけど、タツヤが変なヤツじゃなくてよかった!!勝手に家宅捜査して見つかったときは、ヤバイと焦ってしまったので…
しかし、恋人が殺人者だったら -
Posted by ブクログ
たんたんと続くごく平凡なOLの私生活の描写、
ちょっと平凡じゃない出来事が起こったときの心理反応とかは
同年代女子としてリアルを感じてその点は面白く読み進めました。
地味めなOLさんの精神生活を知りたい人はこれをよめば
半分くらいは知ることが出来るかと。
いつ急展開があるのかな?どんな感動が?と期待したのですが
急展開はなくあまり強い感動も残らず、
やさしいけれど読後感が良くない結末のような気がします。
・・と、感じるのは想像力が乏しいのでしょうか。
もうひと展開、あれば・・
でも、主役の子に対する思いやりややさしさが小説全体に感じられた気がする。
草食男子みたいな本。