沢村凜のレビュー一覧

  • カタブツ

    Posted by ブクログ

     最初はとっつきにくい印象のお話です。
     私が今まで読んできた著者の作品とは異なり、ファンタジーではなく、現代ものだからかもしれない。

     しかし、読み進むと端的な描写ながらじわじわと見えてくるのは、タイトルの通り、普段は小説に登場しないような「カタブツ」で普通の人たちの姿が。
     1編読みおえるころには術中にはまり、一気にラストまで読み切りました。イイネ。

    0
    2013年12月11日
  • リフレイン

    Posted by ブクログ

     哲学的というか、形式的というか、概念的というか、ああ……この人若干面倒くさいというか……(笑)
     この物語の主人公はそんな人。いや主役であるけれども、この物語は、彼を取り巻く人の視点と言えるだろうか。

     正直、彼のどこがみんなをひきつけるほど魅力的なのか私にはわからない。生硬すぎるな、とも思う。けれども、とても大きなことについて真正面から取り組んだ作品でもあると思う。だからこそ硬いなと思いつつ読み終えられるのだから。
     それにしても、なぜ農学部出身で社会がすきなんだろう、不思議だ。

    0
    2013年11月10日
  • 瞳の中の大河

    Posted by ブクログ

    はまったっす!
    かなり良くできている
    ある世界の中での内戦のなかで起きている
    貴族と一般庶民と
    男!?のお話。

    空想的、歴史風、軍記物。人間力、ミステリアスもの…とでも言うんでしょうか??

    けっこう先が気になって気になってで
    ワクワクした気持ちで読めました。
    読み応えの大きな良本でした

    最後の締めもまずまずgood!

    面白いですよ!
    気軽にイケてちょい骨太しのちょい堅ファンタジー

    0
    2013年09月12日
  • 瞳の中の大河

    Posted by ブクログ

    ストーリーは、骨太です。
    陰謀とか、秘められた部分はいろいろあるのですが、でも、読後感はストレートなお話を読んだなぁという感じがします。

    不思議のないファンタジーで、まぁ、空想歴史物語みたいな感じです。
    実はわたしは、北上 次郎とは違って、ファンタジーは不思議がある方が好きです。

    大佐って、でも、あんまり好きなタイプではないです。実は。まじめに見えてるけど、実は意地っ張りで、いやなやつだよねぇ(笑)
    でも、これは、これで一本通っている。
    わたしは、銀爺こと鈴木 銀一郎の小説の男主人公の生真面目さを思い出していました。

    終わったあとね、この世界でのいろんなキャラクターの話をもっと聞きたくな

    0
    2013年07月29日
  • 瞳の中の大河

    Posted by ブクログ

    一気読み。異世界歴史小説。一人の少年が、やがて英雄になっていくまでの胸がかきむしられるような物語だった。

    0
    2013年07月29日
  • 瞳の中の大河

    Posted by ブクログ

    「黄金の王 白銀の王」が面白かったので手に。
    沢村凛さん2作品目。
    こちらはファンタジーといってもさらに現実的。
    人の汚い部分がこれでもかってくらいぶつけられる。
    もうドロドロです。
    本来、こういう話は苦手。
    辛いばかりで救いがないと読むのが辛くなってしまうから。
    なので、失敗したかなー。最後まで読めるかなーと思いつつも読む手がとまらない。
    読んでる最中もなんでだろ?って思いながら読んでた。
    テンポがいいのかな。
    まぁ面白いからに違いないんだろうけども。
    素直に面白かったと言えばいいんだけど(笑)
    特に終わりかたは最高でした。
    読んで良かった。と思える本です。

    0
    2013年04月23日
  • カタブツ

    Posted by ブクログ

    一応「ミステリー」のカテゴリーには入れられているけれども、私にとってはこれは、発達障害を抱える人達の物語のように思えてならない。
    「誠実すぎるひとたち」と評されているが、たぶん、一般的に想定されている「誠実さ」とはちょっとずれているのだ。
    融通が利かないとか、杓子定規、自分の規範に固執する、という感じ。
    決して間違っているとか、悪であるというわけでもないのに、なぜか窮地へ自分を追い込んでしまう。
    もちろん、発達障害をテーマにした小説ではないからそれに関する記述はないのだが、「バクの見た夢」の二人の、妙に理詰めな考え方とか、「袋のカンガルー」の双子のあり方とか、「駅で待つ人」の倫理観とか、「とっ

    0
    2012年11月02日
  • さざなみ

    Posted by ブクログ

    この現代において「執事」をやる羽目になった借金まみれの男。
    何かを渡す事に苦心するも、それが叶わず苦しむサラリーマン。
    それぞれの幕間に差し込まれる、ちょっとした人々の話。

    「水の中に小石を落とすと、その周りに輪になって広がっていくでしょ。たとえていうと、そんなふうなものが見てみたくなった」という女主人の無理難題をクリアするため、にわか執事が考え出したアイディアとは。
    そして、広がっていく波紋の反響はどこへ返っていくのか。

    断片的に語られる話が徐々にまとまっていく、恩田陸『ドミノ』や伊坂幸太郎『ラッシュライフ』に似た構成。
    こちらは「話が一つにまとまっていく」というより、「根っこが繋がって

    0
    2012年10月16日
  • 瞳の中の大河

    Posted by ブクログ

    同じ作者の作品でおすすめされたモノが面白かったので、実家から帰る電車で読むにもいいしと購入しました。

    黄金の~と似たテイストでしたがまた違う感じ。1人の一生を追う物語。リアルファンタジーが面白くなってきました。ファンタジーを読みたい欲望がむくむく湧いてきました。
    ファンタジーっていうか、中世のどこかの物語みたいな。。内容量が豊富でこれも読んでも読んでも終わらない!と言いたくなる話でした。面白かったけど。

    0
    2012年08月18日
  • 瞳の中の大河

    Posted by ブクログ

    読み応えありました。一気読みです。
    たくさんの登場人物の思惑や行動がいろんな出来事を引き起こし、事態は坂道を転がるように展開していく。
    アマヨクの信念、カーミラの強かさ、オルタディシャル公の思惑や、シュナンやルタンを襲う悲運や幸運等々、読み始めたら気になって止まりません。
    ラストの二人の会話もいいカンジで余韻を残しています。
    それぞれの登場人物たちのその後も気になりますね。

    0
    2012年08月14日
  • リフレイン

    Posted by ブクログ

    SFかと思って読み始めたら、あれよあれという間に場面は法廷へ。
    奪った命に対しての責任を誰がとるのか。
    難しい話で、読んでいて楽しいというよりも、「一体この展開の始末はどうつけるの!?」と気になってしかたがない状態になりました。
    後半はフレオンと一緒になって、何度「ラビルの頑固者-!」と思ったことか。
    しかし、あの星の倫理観はとても立派で得がたいものだけど、多惑星との法整備やもろもろの統合の道はなかなか大変そうですね・・・。

    0
    2012年08月09日
  • 瞳の中の大河

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    野賊が跋扈し内乱が続くある国で、国の平和のために戦う軍人の人生を描いたお話。
    この世に存在しない国での出来事という意味ではファンタジーではあるものの、 魔法も超人も出てこないので歴史小説のような感じ。

    主人公アマヨクは大貴族の私生児である母と平民の父を持ち、駆け落ちした両親と山奥で暮らしていたが、将軍である伯父の後押しで国王軍に入隊する。
    少尉として最初の行軍で、野賊のオーマ一味と遭遇したことから物語が始まる。

    あまたの戦いに勝利し着実に出世を遂げるアマヨクだけれど、
    何度も死に目に遭ったり、信頼していた伯父に裏切られ拷問され囚人として採石場に送られるなど、主人公とは思えない痛め

    0
    2012年04月02日
  • 瞳の中の大河

    Posted by ブクログ

    特に著者を知らずに、本屋の店頭でおもしろそうだったので購入。
    大正解です。

    主人公はまっすぐだけど癖のある人。実際にいて一緒にいたら大変だと思うけど、やっぱり偉人はこういう人なんだろうなぁとつくづく思いました。

    0
    2011年11月06日
  • さざなみ

    Posted by ブクログ

    「シマウマは白地に黒なのかしら、黒地に白なのかしら」
    思わずこの質問の答えを真剣に考えてしまった。
    絹子さんの思いつきから発生した白(善意)とも(悪意)とも判別しきれないグレーゾーンの波紋。
    ほんとうに、水面に広がっていく波紋のように目を凝らさないと見えないけれども、見えるところでははっきり判別できる。
    「ペイ・フォワード」のようでもあるが、そこまで脳天気に善意だけでもない。
    まさしくこの小説の雰囲気そのものがグレーな感じだった。
    心がほっこりしかけて、ふと小さな氷の塊に気づいて瞬間冷える。そんな感じ。
    沢村さんの4文字シリーズはこれで全部読んだことになるが、これがいちばんグレー度が高い気がす

    0
    2011年06月20日
  • さざなみ

    Posted by ブクログ

    借金のあまり、なぜか執事の真似事をすることになった男。
    謎の女主人の無理難題に答える為、
    「”小さな親切”ねずみ講」を試みる。

    で、広がったり、途切れたり、曲がったりしながら、
    小さな親切は、どこまで、どうやって広がっていくのか?

    こういうおは、伏線命。
    各エピソードはしっかり覚えておきましょう。

    0
    2011年05月04日
  • さざなみ

    Posted by ブクログ

    最初は、短い章の繰り返しのために切れ切れな感じがして展開がつかめずイラっともしたが・・だんだんと話が見えてきて、最後には、本当に心がほっこりした。タイトルもいいなぁと思った☆

    小さな親切。簡単そうですごく難しい。
    でも、私もしていけるようになりたいなと思った☆

    0
    2011年04月24日
  • あやまち

    Posted by ブクログ

    妄想ビビりタイプな私としては、主人公である美園のストーカーに対する恐怖が感染し、かなりハラハラした・・・ストーカー怖いよ!泣

    重たそうな題名だけど、案外明るくさらっと読めた(主人公が共感しやすい)
    サイコロを使った偶然必然論とか、登場人物達の考え方とか、なるほど…と思ういい言葉が多かった。
    タツヤが言う、人間は草食動物じゃないから視界が狭い、ちょっと落ち着いて色んな方向を見てみれば生きていく道が見つかる、という件が好きだなと思った。

    ネタバレになっちゃうけど、タツヤが変なヤツじゃなくてよかった!!勝手に家宅捜査して見つかったときは、ヤバイと焦ってしまったので…
    しかし、恋人が殺人者だったら

    0
    2011年03月22日
  • あやまち

    Posted by ブクログ

    たんたんと続くごく平凡なOLの私生活の描写、
    ちょっと平凡じゃない出来事が起こったときの心理反応とかは
    同年代女子としてリアルを感じてその点は面白く読み進めました。
    地味めなOLさんの精神生活を知りたい人はこれをよめば
    半分くらいは知ることが出来るかと。
    いつ急展開があるのかな?どんな感動が?と期待したのですが
    急展開はなくあまり強い感動も残らず、
    やさしいけれど読後感が良くない結末のような気がします。
    ・・と、感じるのは想像力が乏しいのでしょうか。
    もうひと展開、あれば・・
    でも、主役の子に対する思いやりややさしさが小説全体に感じられた気がする。
    草食男子みたいな本。

    0
    2010年10月21日
  • あやまち

    Posted by ブクログ

    カテゴリを恋愛小説にするか、ミステリーにするか迷った。
    読後の切なさを考えて恋愛小説にした。

    ミゾッチはごく普通の一人暮らしのOL。
    その生活ぶりがあまりにリアルで、少し息苦しくなった。
    日々の送り方、感じ方、結婚前に働いていた頃にしてたような気がする。
    どうしてそんな男と付き合うの?と疑問に感じもしたが、これがきっと恋なんだろうな・・・なんて思ったりもした。婚活とは違う、恋。
    ラストはどうなるんだろうと、最後の頁までどきどきしてたけど。
    タイトルは「あやまち」
    そう終えるしかなかったのだ。

    0
    2009年12月13日
  • あやまち

    Posted by ブクログ

    『瞳の中の大河』が面白くて、文庫になったばかりのこの作品が気になり読んでみました。恋愛モノは苦手なんですが、ミステリが絡むとさらり読めてしまうのが不思議。しかも、文章が非常に読みやすい。もちろん内容も面白いです。ただ、主人公が友人の家に泊まったときの話が。。。物語上しょうがないとはいえ、主人公が可哀想でした。

    0
    2009年10月07日