【感想・ネタバレ】リフレインのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

宇宙船事故で無人惑星に漂着した人々は秩序を保つ為に建国する
生きるために精一杯の努力を続けるイフゲニア国民を並外れたリーダーシップで率いる弁護士のラビル

サバイバル生活の中で起きた事件、そして開かれた裁判で下された死刑判決
最後まで死刑判決を覆そうと抵抗したラビルが死刑執行人に

救助船が到着しても帰ることを拒むラビルを母星は逮捕する為に連れ戻す

徹底された非暴力思想のメニエラでは死刑執行人さえも殺人者とされてしまう

殺人とは何か、無罪にはならないのか、
イフゲニアでラビルに救われた仲間達は彼を救おうと奔走するが当のラビルはメニエラ人として服役することを望む

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2015年12月25日

Posted by ブクログ

20年前の著者の事実上のデビュー作をリライトした作品。「瞳の中の大河」や「黄金の王 白銀の王」に通じるものが強くあり、まさに著者の原点だと感じました。作品設定がまた著者らしい。SFが苦手な人は敬遠した方がいいかもしれません。

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2012年11月21日

Posted by ブクログ

沢村凜『リフレイン』
(1992年2月・新潮社 / 2012年7月・角川文庫)

一隻の船が無人の惑星に漂着したことからドラマは始まった。属す星も、国家も、人種も異なる人々をまとめあげたリーダーに、救援後、母星が断じた「罪」とは!? 争いは人間の本能なのか? 厳格な法なくして人は拳をおさめられないのか? 信念を貫き通す男と、彼を愛するがゆえ、それを阻もうとする仲間たち。二つの“正義”がせめぎあう。

沢村凜の書く物語は、なぜかくも心を揺さぶるのだろうか。
『瞳の中の大河』しかり、『黄金の王 白銀の王』しかり、信念を貫く男を主人公に配してその闘いと苦悩を描く。
異世界を舞台にしながらも、そのテーマは我々の住む現実世界が内包する問題と密接に関わり、沢村凜の出す答えは強く、清廉である。

本作は主人公ラビルの物語だが、後半はラビルの物語であると同時に、彼に闘いを挑むイフゲニア人の物語となっている。ラストも良い。

淡々と描かれながらもマグマのような熱を帯びた沢村凜独特の語り口には、強烈な依存性があるらしい。
今から次の物語が楽しみで仕方が無いのだ。

90点(100点満点)。

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2012年11月11日

Posted by ブクログ

ジャンプに失敗して辺境の惑星に不時着した宇宙船。惑星統合を目指している世界。宇宙船にはいろいろな星の人が乗っていた。さてどうなるか

前半は、文明の無い星で自然を相手に生き抜いていこうとする話
後半は、その時の事件の捉え方が惑星によって違うことの話

地球上の国に置き換えてもおかしくない。

人を殺すということ、争うということ、許すということ、沢山のことを考えさせてくれる。殺人に情状酌量があるから「国としての大義名分があれば戦争もかまわない」というより、どんな時と場合でも殺人は実刑(終身刑…情状酌量はなく死刑もないけど、きっと恩赦も無いんだろうな)で戦争は絶対しないという方が良い気がしてきた。

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2012年09月23日

Posted by ブクログ

ファンタジーとして面白いだけでなく、生き方や社会のありかたについて考えさせられた。
前半は、無人島でのサバイバルで、非常事態で、人はどう行動するのか、どう行動すべきかの示唆が得られ、これで十分考えさせらたと思った直後に、後半では、非暴力とは死刑廃止とはどういうことかを根本まで考えさせれた。

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2018年11月12日

Posted by ブクログ

書店でなんとなく気になって買ったのですが、買ってよかったです。表紙イラストは軽めですが、テーマはいろいろ考えさせられるハードなものでした。ラストがちょっと。。。でも、ああ終わらせるしかないかなー?この作者の他の本も読みたくなりました。

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2016年07月18日

Posted by ブクログ

ジャケットも軽く、SF仕立てだけど、内容は社会正義とはなにかというすごく重い話。ストーリー自体は読みやすいので、中高生に読んでほしいなぁ。

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2014年03月01日

Posted by ブクログ

 哲学的というか、形式的というか、概念的というか、ああ……この人若干面倒くさいというか……(笑)
 この物語の主人公はそんな人。いや主役であるけれども、この物語は、彼を取り巻く人の視点と言えるだろうか。

 正直、彼のどこがみんなをひきつけるほど魅力的なのか私にはわからない。生硬すぎるな、とも思う。けれども、とても大きなことについて真正面から取り組んだ作品でもあると思う。だからこそ硬いなと思いつつ読み終えられるのだから。
 それにしても、なぜ農学部出身で社会がすきなんだろう、不思議だ。

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2013年11月10日

Posted by ブクログ

SFかと思って読み始めたら、あれよあれという間に場面は法廷へ。
奪った命に対しての責任を誰がとるのか。
難しい話で、読んでいて楽しいというよりも、「一体この展開の始末はどうつけるの!?」と気になってしかたがない状態になりました。
後半はフレオンと一緒になって、何度「ラビルの頑固者-!」と思ったことか
しかし、あの星の倫理観はとても立派で得がたいものだけど、多惑星との法整備やもろもろの統合の道はなかなか大変そうですね・・・。

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2012年08月09日

Posted by ブクログ

生まれ生きる環境によって培われる思想や宗教観って、他者からみたら理不尽だとしても、己が己であるためにはどんなことがあろうとも貫き通すものなのだろう。
そういう面に希薄な自分は展開に苛苛としてしまったけど、信念を持って言い張れることがないことが、恥ずかしい。

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2012年09月17日

Posted by ブクログ

沢村凜の著作は「黄金の王 白銀の王」に続き2作目。
「黄金の王 白銀の王」が妙に心に残る話だったので、これにもちょっと期待した。
・・・が、テーマはともかく、登場人物たちに感情移入出来なかった。なので★は3つの評価。


本作は、遠い未来、どこかの宇宙の話。
属す星も人種も違うクルーたちを乗せた一隻の宇宙船が、事故により無人惑星に漂着してしまう。
生き残った人々をある優れたリーダーがまとめ上げ、小規模ながらもしっかりとした国家体制を作り、飢えや寒さをしのぎながら最小限の犠牲で救援までを持ちこたえる。
が、救援後、リーダーが属する国家は彼をある罪に問うた。その罪とは・・・!?

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2012年09月09日

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