沢村凜のレビュー一覧

  • 瞳の中の大河

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    理想の国になるようにと思いを定めたテミズは目標をじっと見つめてひた走る。寄り道をしないのかこの男は、休憩することを知らないのかこの男は。
    話された言葉と目に見えた事と耳に聞こえた音が文字になっている。人びとの気持ちを直接あらわす表現はほとんど無かった気がする。
    それなのに人びとの気持ちがフワッと見える、感じる。不思議な感覚。表情の見えない映画? ラジオドラマ? 何でもいいか。
    読んで満足したから(笑)

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    2012年09月13日
  • 瞳の中の大河

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    信念を貫く主人公と、それを支えるひとたち、敵となるひとたち、みなしっかりと書き込まれていて、無駄な登場人物はいないのではないか、と思わせる。
    ラストまで気持ちよくドキドキしながら読み進められました。

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    2012年08月09日
  • カタブツ

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    ネタバレ

    ミステリベースの短編集。
    カタブツという話があるわけではなく、各話の主人公の頑なさを象徴している。

    『バクのみた夢』
    不倫カップルがこの不適切な関係を終わらせるためにはどちらかが死ぬしかない、と決意するところから始まる。
    妙に生真面目な二人の出会いから暴走する愛の結末まで。
    一歩引いた視点だなあ、と思って読んでいたら、最後になんともうまいオチがつけられていた。
    物語としては一番好き。


    『袋のカンガルー』
    面倒見の良すぎる主人公が、失恋のたびに家に転がり込んでくる亜子に振り回される話。
    主人公の成長物語か、と思わされたけど、これまた最後にひっくりかえった。
    亜子は明らか

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    2012年04月09日
  • カタブツ

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    どうしようもなく、真面目で、不器用で、完璧でない、優しい人たち。
    そんな人たちが静かに織り成す、「情」を巡る物語でした。
    何通りもある愛の形、とも言えるかもしれません。
    私はやっぱり、この人の人物描写が好きです!
    他の本も、ぜひ読んでみたい。

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    2012年04月08日
  • 瞳の中の大河

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    心が踊りまくり。
    久々に堪能した冒険ファンタジー。
    あの話、この話も読んでみたい。
    表紙のせいか、かのサーガを思い出し、センチメンタルな気分。

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    2012年01月26日
  • 瞳の中の大河

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    ネタバレ

    ■文庫に降りたので購入。再読。アマヨク・テミズは男でござる。あまりにもまっすぐでかっちょいい。でも眩しすぎる。あまりにもまっすぐなアマヨクの前で、歪んでしまった兄にも共感してしまう。それほどにまっすぐだ。

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    2011年10月30日
  • 紫姫の国(下)(新潮文庫)

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    象徴的な存在として敬われる紫姫。ただし子をなさねば殺され、なんの実権もなく、彼女の命を狙う暗殺組織さえ黙認される。他にも奴隷制、旧態依然のままを良しとする農耕制度、神の起こした奇跡の解釈などの複雑な社会システムによって危うい繁栄を維持する紫姫の国。
    紫姫を守る為の組織に身を置いたソナン。神の戯れに抗うすべもないウミ。そして泥濘の中でもがき苦しむフームーの運命がやがて交錯する...

    重厚な人物造形、予想外のストーリー展開に身を委ねつつも、気がつけば残り少ないページ数でどう決着をつけるのかと思いきや、まさかの急展開とサプライズで物語は幕を閉じる。
    ボアセルやメダマの登場が何の伏線でもなかったのも

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    2025年10月12日
  • 紫姫の国(上)(新潮文庫)

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    船員として異国パロロイへ向かう青年ソナン。だが到着間際になって、パロロイに着いたら奴隷として売られてしまうことが判明する。決死の逃亡の末に絶壁の岩棚に流れ着いたものの、もはや死を待つばかり。そこに現れたひとりの娘とのわずか数日間の邂逅。彼女に再会する為に、なんとしてもこの国で生き延びなくてはならない...

    流転の骨太大河ファンタジー「ソナンと空人」の姉妹編で、前作にも登場したもう一人のソナンの物語。前作では思わせぶりな割に出番が少なく、確かに不審には思っていたのだが、まさかこういう仕掛けだったとは。
    とはいえ、細部はもうあまり覚えていないので、もしかしたらシリーズ通しての伏線、目配せなどある

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    2025年10月10日
  • 紫姫の国(下)(新潮文庫)

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    最後の方で怒涛の展開。まさかの結末だけれど、でも妙に納得しました。
    淡々と物語が進んでいくような雰囲気なのも、またそれが抗えない運命のような気がしてこの世界観はすごく好きです。

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    2025年10月05日
  • 紫姫の国(上)(新潮文庫)

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    あのソナンと空人シリーズの、もう1人のソナンのお話。まさかあのソナンも数奇な運命をたどっていたとは。
    元のソナンのシリーズが好きだっただけに、こちらも期待大でしたがその期待は裏切られることなく楽しめました。引き続き下巻にも期待です。

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    2025年09月30日
  • 朱く照る丘―ソナンと空人4―(新潮文庫)

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    『ソナンと空人』全4巻を読み終わった。
    沢村界のヒーローは、思想が青臭くて強くて男にも女にも好かれ、崖に向かって突撃するかのような極端な行動に出易く、ついでにそうはならんやろ的な事件も起こって生き残るものの処刑されてしんみり偲ばれる。そんな傾向があるので、今回も処刑されたかと思ったら生きてた!最後唐突に打ち切り漫画みたいな後日譚になったから処刑されたかと思ったぞ。
    祖国や親父について別に描きたいことはないから省略したらこうなっちゃったんだろうけど、本作が沢村界とのファーストコンタクトだった人はビビる…というか、キレるんじゃないか?
    それはともかく、異世界転生しなくても生き直しはできるよ、過去は

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    2025年09月12日
  • 運命の逆流―ソナンと空人3―(新潮文庫)

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    次から次へと色んなことが起こって忙しかったものの、巻の終盤あらゆるものが収まるところに収まり、すっかり大人になったソナンもまた落ち着いた…?
    いやいやこれはソナンを派手に散らす為の罠に違いない。沢村界の住人はそう、身構えるしかないのだった……

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    2025年09月11日
  • 鬼絹の姫―ソナンと空人2―(新潮文庫)

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    沢村界の政治、というか領地経営は矢継ぎ早の改革と粘り強い交渉が楽しい。登場人物達もいきいきと活動して魅力的。
    しかし飽くまで沢村界なので、全てが主人公を全力疾走させて崖から身投げさせる為の準備運動にしか読めず、不安だ……空人は無礼キャラで通ってるんだから皆の前でこれまでのあらすじを語ってしまったほうが良かったのでは

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    2025年09月08日
  • 朱く照る丘―ソナンと空人4―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    期待値MAXでラストランに突入。はて全方位納得の結末だったか?
    ここまで話が広がると全員のその後は書けないのは仕方ないのだけど、あっちもこっちも気になるーー!まぁ、空人とナナが幸せに暮らしたこと、すべてこれに尽きるし大団円ということで。

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    2025年07月13日
  • 運命の逆流―ソナンと空人3―(新潮文庫)

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    あぁ、もうね、ツラくて読み進められないわ。
    それでも先が気になってしょうがないから、チラチラとページをめくって覗くの。そして、少し安心して読み進めるの繰り返し。
    こんなドキドキは十二国記以来。4巻も手元にあるけどこんな感じでなかなか進まない、、

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    2025年07月06日
  • 王都の落伍者―ソナンと空人1―(新潮文庫)

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    ファンタジー小説に没入できるかどうかは、そのカルチャーの書き方次第だと思っています。その観点から評価すると満点!根拠もしっかりと書けているので安心して読み進めることができます。あとは主人公。ダメっぷりからの生き直し。爽快な気持ちで迎えた終盤。うーーん、いいのかなぁ、これで、君は。
    次巻以降で納得のいく空人が見たいです。期待。

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    2025年05月29日
  • 紫姫の国(下)(新潮文庫)

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    なんと!すごかった!
    紫姫の秘密にはびっくり。
    終わるまであとのこりこれしかないのに終わるのか……?って感じだったが最後まで展開がすごかった。

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    2025年05月28日
  • 紫姫の国(上)(新潮文庫)

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    まさか、あの時のあの人が主人公?!
    上手な作家さんなので、面白くてページが進んでしまうのは良いんだけど、でもこの作家さんなので、物凄い大団円にはならないんだろなーと、警戒しつつ読み進めてる

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    2025年05月19日
  • 紫姫の国(下)(新潮文庫)

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    ウミとソナンそしてフームー
    二人の少女の生涯が交錯する
    物事を深く考えてより良い道を求めようとする彼は
    結局、想いのままに動いたことになるのだろうか……

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    2025年03月13日
  • 紫姫の国(上)(新潮文庫)

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    ある国の青年が内海での仕事をし、友を見つけ外海に出る
    一人たどり着いたのはどこにも行けない場所
    現れたのはひとりの女
    どこからどうやって来たのか?

    登場人物が増えると、しばらくその関係がわからない時があってちょっとウロウロした

    さてこの国はどんな所なんだろう?

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    2025年03月11日