あらすじ
輪笏(わしゃく)の領主としての未来を断たれ、ソナンは祖国トコシュヌコで都市警備隊の一員として勤勉に働く。五年の月日を経て士官へと昇進し、父シュヌア将軍が暮らす生家へと戻ることに。弓貴(ゆんたか)での日々は、一夜の夢だったのか――。だが、この国に常駐する弓貴の使者の名前を知り、ソナンは激しく動揺する。ひとりの青年とふたつの国の運命が絡み合う、激動のクライマックス。奇蹟の英雄物語、堂々完結!(解説・瀧井朝世)
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怒濤の流れでハラハラしながら読み進めた。最後、まんまと早とちりしてバッドエンドかと思ってしまった。ただ、空人が弓貴で政に励む様子をもっともっと読みたかった。そこが唯一残念。しかし、4冊という読みやすい量での完結というのはまたすっきりしていてよい。大変おもしろかった。ページをめくる手が止められなかったシリーズ。
終わってしまうと
嬉しいけど寂しいです
主人公のやる事ったらいつも振り回されたけどさ
ソランより空人でいる方が
やっぱりあんたは似合うと思うよ
六樽様が心広くて深い人で良かった
ナナさんの知性と根性にもあっぱれ
お父さんを手にかける事がなくて良かった
ああ、懐かしい故郷に
ようやく帰って来られたね
本当に良かったよ
おかえりなさい
またどこかで 会いたいよ
ありがとう
Posted by ブクログ
本作はシュヌア領視察の話、弓貴の代王の話、そして最終章の3つに分けられるのかな、と思います。
シュヌア領視察では、ソナンが輪笏で行っていたように領地を視察し、その問題点・課題を見つけ出すところからスタート。領内の問題をきっかけとして、トコシュヌコ全体の問題も見えてきて、この解決アクションがストーリーの軸になるかと思いきや、ちょこっと釘を刺して終了。改善は不完全なままで、なんだかハンパな印象を受けたのですが、これが最終章への布石になってるんですね。読み終わった今は納得な内容。
続いて弓貴の代王の話。まさかここでナナとの再会があるとは予想してなかったので超驚きました。弓貴では夫婦だったことがバレないよう、トコシュヌコで夫婦になるための大作戦がスタート。王族とのコネのある豪商ナーゲンの登場という超幸運もあり、めでたしめでたしとなりますが、それまでの過程は二人の関係がバレないか終始ヒヤヒヤしてました。また、改めて二人がお互いどう思っているかを再確認できたことも嬉しいポイントでした。
そして最終章。序盤に分かったトコシュヌコが抱える問題に対し、クーデターが計画されるという驚きの展開。クーデター後、そのままナナと父親を連れて弓貴に脱出するという流れは「主要人物みんな幸せになってほしい」という想いを実現するには(難易度は高いですが)最適の形だったのではと思います。執事のヨナルアやトコシュヌコのその後は気になるし、出来すぎな展開にちょっと都合のよさを感じつつも、個人的には納得してます。
最後は六樽とちょっとこじれてしまいますが、最終的には赦された……んですよね? 処刑されちゃうのか……とガッカリしかけてたので、最後のページの「六樽様に赦されて、輪笏の督としてふたたび活躍した」という一文を読んで(「えっ」と思ったので、この部分だけ2度・3度と読み返しました)ほっとした気分で本作を読み終えました。
シリーズを振り返ってみると、ソナンの第一印象は最悪でしたが、2巻以降はソナンが真面目に民や周囲の人たちの幸せを願い(できるだけ正攻法で)あらゆる手段を講じようとする姿と覚悟に惹かれました。その点は「瞳の中の大河」「黄金の王 白銀の王」にも共通している気がしていて、同じような読書体験・感覚を味わえたように思います。もし沢村凛の新たなファンタジー作品が出たら、序盤どんなに落胆しても最後まで希望を捨てずに読み切れる自信がつきました(笑)
Posted by ブクログ
『ソナンと空人』全4巻を読み終わった。
沢村界のヒーローは、思想が青臭くて強くて男にも女にも好かれ、崖に向かって突撃するかのような極端な行動に出易く、ついでにそうはならんやろ的な事件も起こって生き残るものの処刑されてしんみり偲ばれる。そんな傾向があるので、今回も処刑されたかと思ったら生きてた!最後唐突に打ち切り漫画みたいな後日譚になったから処刑されたかと思ったぞ。
祖国や親父について別に描きたいことはないから省略したらこうなっちゃったんだろうけど、本作が沢村界とのファーストコンタクトだった人はビビる…というか、キレるんじゃないか?
それはともかく、異世界転生しなくても生き直しはできるよ、過去は何処までも追いかけてきて突然目の前に現れ窮地に叩き落してくることもあるけど逃げずに引き受ければ浮かぶ瀬もあるよ、というメッセージ性が強く感じられて良かった。沢村ファンタジーはみんな良いけど本作ももれなく良かった
Posted by ブクログ
期待値MAXでラストランに突入。はて全方位納得の結末だったか?
ここまで話が広がると全員のその後は書けないのは仕方ないのだけど、あっちもこっちも気になるーー!まぁ、空人とナナが幸せに暮らしたこと、すべてこれに尽きるし大団円ということで。
Posted by ブクログ
輪笏の領主としての未来を断たれ、ソナンは祖国トコシュヌコで都市警備隊の一員として勤勉に働く。五年の月日を経て士官へと昇進し、父シュヌア将軍が暮らす生家へと戻ることに。弓貴での日々は、一夜の夢だったのか――。だが、この国に常駐する弓貴の使者の名前を知り、ソナンは激しく動揺する。ひとりの青年とふたつの国の運命が絡み合う、激動のクライマックス。
Posted by ブクログ
久しぶりに長編ファンタジー読み終えた感じ。
自分的には瑪瑙太と石人がすきだったなぁ。
最後の方は駆け足感が凄かったけど。弓貴に戻ってからが読みたかったなぁ。けど、空人の成長っぷりが感じられて良かった。
Posted by ブクログ
ハッピーエンド……なのかな?
帯に「最期」って書いてあるから主人公死ぬのかよ……!いつ死ぬんや……!って思いながら読んだ。六樽様許してくれなかったんか……うわぁ……ここで死ぬの?せっかく弓貴に帰ってきたのに??って思ってたら!!ちゃんと!!赦してもらったのね!!!心臓に悪い!!!!
トコシュヌコのことを全部ほっぽり出して自分は自分の好きな土地に帰って暮らしましたとさ!ってことでしょ。なんか、こう釈然としない感じはある。でも主人公は悩むし何とかしたいって思うし、罪悪感は感じてるしちゃんと弓貴で督としての日々を送れたのだからよしとすることにする。したい。しよう。
急展開すぎるよ!代王が七の姫で策略を巡らせてお父さん脅して結婚できたと思ったら革命に巻き込まれるとか、ジェットコースターに乗ってる気分だよ……予想出来なかったよ……
お父さんとソナンとの関係が、何と言うかこう、4巻通して複雑。親だから子どもを思うし愛してるし(一応)、息子としても父親を見捨てて殺して逃げることは出来なかった。ヨナルアさん大丈夫だったかなぁ?ソナンに振り回されっぱなしじゃん。
最後まで手に汗握る物語だった。グイグイ引き込まれて一気読みしてしまった。こんなに本にのめり込んだのは久しぶり。良い本を読んだ……この作者さんの他の本も読んでみようかしら。
解説の人の解説が上手い。まとめてくださってありがとうございます。
Posted by ブクログ
久しぶりのガチファンタジーでした。
いいところのお坊ちゃんはグレてなんやかんや自業自得の事故で亡くなりかけたところ、神の目に止まって別世界に落とされる。ただし、別世界と思いきや同じ世界の別の国だったというオチ。落とされた国と生まれた国で貿易が始まってその仲介をする。(言葉がわかるから)
でも生まれた国に連れ戻されて罪を生産して落とされた国に生きて戻って偉業を達成しました。という話。
主人公めっちゃがんばって、領民にめちゃめちゃ慕われます。与えられた土地の領主としてど貧乏な地を豊かにかえたからなのですが、その方策がすべて上手くいくという。ちょっと。。ちょっとだけご都合主義展開なところがありました。そこのところで引っかかって領民達と私で主人公に対する気持ちに溝ができ、最後まで埋まることはありませんでした。。
あくまで読者は読者でしかなかった、ので没入感が少なくノリきれませんでした。世界観とか設定とかはすごい丁寧に作られてて良かったです。
Posted by ブクログ
結局、最後まで自分のやりたい事をやりたいように貫いた主人公。
挫折や後悔、苦悩もあっただろうけれど、子供じみたイメージが強いです。
物語の終わりまで、愛されるお騒がせ健在です(笑)
出来るなら弓貴に戻ってからのお話しを、もう少し読んでみたかったかなぁ……。
Posted by ブクログ
誰も書いてないから私の勘違いかもしれないが‥
空人は色の見分けがつかなくて4の姫と7の姫を間違えたのにナーゲンの部屋で出会ったオッドアイの男の目をそれぞれの姫が着ていた服と同じ色の目と表現していて???となった。
色盲かと思っていたけどトコシュヌコでは水色も青も青としか表現しない。細かい色の名前を持っていなかったというのが本当だったのかな。何度も空人には色の違いがわからないというセリフが出てきていたのでなんかもやもやした。
Posted by ブクログ
後半が特に良く言えばテンポが良い、悪く言えばあらすじ読んでる様なバタバタ感
そして弓貴は日本やイスラム系位、女性は表に出ないイメージだったのに、イキナリ外交も護身術も何でもござれの七の姫のチート感
弓貴に帰ってからラスト迄は、淡々としたスタンスがこの作家さんらしいけど、もうちょっと詳しく描いて欲しかったかな。
Posted by ブクログ
死ぬの!え、死んじゃうの?と思ったけど
ラストのページにそうではないことが書かれていて一安心。
でも、なんかこーちょっと中途半端な気がしてもったいない!