【感想・ネタバレ】紫姫の国(下)(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

三年のうちに女児を産まなければ、私は殺される――。ウミに課された過酷な運命を知り、ソナンは驚きながらも子を授かるための営みをもつ。その後、ソナンはウミとの約束を果たすため、素性を隠し、顔を灼き、国を横断して都に入った。しかし、ようやく辿り着いた場所で待っていたのは、思いもよらぬ指令だった。すべては紫姫をこの手で守るために。衝撃のラストが胸をうつ傑作ファンタジー!(解説・瀧井朝世)

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

象徴的な存在として敬われる紫姫。ただし子をなさねば殺され、なんの実権もなく、彼女の命を狙う暗殺組織さえ黙認される。他にも奴隷制、旧態依然のままを良しとする農耕制度、神の起こした奇跡の解釈などの複雑な社会システムによって危うい繁栄を維持する紫姫の国。
紫姫を守る為の組織に身を置いたソナン。神の戯れに抗うすべもないウミ。そして泥濘の中でもがき苦しむフームーの運命がやがて交錯する...

重厚な人物造形、予想外のストーリー展開に身を委ねつつも、気がつけば残り少ないページ数でどう決着をつけるのかと思いきや、まさかの急展開とサプライズで物語は幕を閉じる。
ボアセルやメダマの登場が何の伏線でもなかったのも驚きで、ちょっと終盤は駆け足過ぎる。
むしろこの後が一番読みたいところなので、ぜひ続編を期待したい。

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2025年10月12日

Posted by ブクログ

最後の方で怒涛の展開。まさかの結末だけれど、でも妙に納得しました。
淡々と物語が進んでいくような雰囲気なのも、またそれが抗えない運命のような気がしてこの世界観はすごく好きです。

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2025年10月05日

Posted by ブクログ

なんと!すごかった!
紫姫の秘密にはびっくり。
終わるまであとのこりこれしかないのに終わるのか……?って感じだったが最後まで展開がすごかった。

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2025年05月28日

Posted by ブクログ

ウミとソナンそしてフームー
二人の少女の生涯が交錯する
物事を深く考えてより良い道を求めようとする彼は
結局、想いのままに動いたことになるのだろうか……

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2025年03月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公ソナンの辿る数奇な運命とそれに対する彼の人生の選択と行動、そして紫姫の国の複雑な社会構造の中で翻弄される人々の物語。物語の終わり方は正直言って賛否両論あるだろうなという雰囲気はあるが、解説まで読んだ事で結果よりもそれまでの過程を楽しむ物語なんだなぁという認識。空想上の生物が出てくる事はないものの、神様なんていないと言いつつ、実は・・・という不可思議なファンタジー性と、現実社会と重なる部分のある国の仕組みや人々の心の有り様のリアリティのある世界観を楽しめた。最後まで謎に包まれていた紫姫の秘密は驚き。

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2025年01月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

紫姫との間に娘が生まれ、紫姫のいいつけ通りにこなしてきたソナン。
都に入ると紫姫の護衛隊のようなものに入らされる。
束の間の親子の時間だが、紫姫の暗殺が企てられてる事を知る。
暗殺は成功し、紫姫は殺されるが、実は神の手によって幼き時にフームーと入れ替わってた事を知る。
最後が急展開すぎて、もう少ししっかり描いて欲しかった。しかし、紫姫の国のシステム、腐敗、権力など現代でもあるだろう構図はしっかりと描かれていて、描かれているからこそ、そういった根幹に関わらない紫姫の死がなんだか展開をつまらなくしてると思った。

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2025年07月09日

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