いぬじゅんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ポプラ文庫ピュアフルから刊行された、いぬじゅん『いつかの冬、終わらない君へ』。
児童文学から一般文芸へと移る過程にあるこのレーベルにふさわしい。
優しさと切なさ、現実と少しの奇跡が静かに溶け合う冬の物語。
「私は冬に嫌われている」――主人公の女性のそんなつぶやきから、物語は始まる。
編集者を目指し出版社で働く彼女は、かつて親友を事故で亡くし、その原因が「直前の喧嘩」にあったのではないかと、自責の念を抱き続けている。
母親との間にも距離があり、「言葉にできない想い」を抱えたまま家族関係にも確執がある。
仕事では編集者としての指導や挫折に悩み、心が折れかけたとき―彼女の前に現れる、ひとりの青年。 -
Posted by ブクログ
1話め 仕事でパワハラセクハラを受け入れて心が壊れかけてた女性
2話め 離婚の危機に右往左往してた壮年男性
3話め 家族のありかたに戸惑い感情を抑えてる女の子
それぞれに不眠を抱え
夜だけ営業する夜喫茶「逢」の店主、斗羽と常連さんたちに話をきいてもらい前に進むきっかけをもらう
が、4話めだけがなんだか、読者をおいていかれる感じがした
旅に出た恋人を3年待ち続ける店主 斗羽、 それを婚約者に振られた青年と1話めにでてきた女性と常連さんたちで協力しあい二人を会わせようとする
感動的な再会を演出している感が否めなくて⋯感動できず
夜だけの喫茶店どこかにあるかもしれない
だけど常連さ -
Posted by ブクログ
ネタバレ構成が面白かったです。この人物は、もう一方のサイドの誰なのか、予想しながら読むのが楽しくて、すらすら読めました。
中高生の友情や恋模様も描かれているのですが、まっすぐで、真摯で、まぶしかった。
三年前の事件の犯人の背景の書き方があっさりしていて、あまり腑に落ちませんでした。再読すれば感じ方も違うかもしれませんが、犯人の持っている二面性のギャップが、説明がつかないというか、うまく埋まらない感覚です。
この物語の、裏の主人公はわん君だと思うので、犯人の描写はあまり重要ではないとも思いますが、個人的にはすっきりしませんでした。
あと柊先生のことももうちょっと知りたかった。
読後感としては、伏線 -
Posted by ブクログ
ネタバレ大切な人を思い浮かべながら、終着の掛川駅の改札口を抜けるとその人に会える、という『終着駅の伝説』が語り継がれる天竜浜名湖鉄道。その伝説を信じ、天浜線に乗って大切な人に会いに行った人たちを描く連作短編集。
まず設定が秀逸。人生は旅と表現されるけど、電車旅だとしたら終着駅は旅の終わり。旅の終わりはつまり死出の旅の始まり。会える人の条件として、相手が死の間際で、お互いに会いたいと思っていないといけないというのも、死出の旅の前に、これからも生きていく大切な人に会うために待っているということで、巧く設定されている。
なかなか短編の中で登場人物たちに感情移入していくのが難しいけど、境遇が似ている人なんかは -
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