あらすじ
あの号泣の名作『無人駅で君を待っている』の
著者・いぬじゅんが贈る、最新書き下ろし・超感動作!
あなたが最期に食べるのは――
忘れられない「あの日」の思い出ごはん。
婚約破棄され職も失った季俣埜乃が立ち寄ったのは、キッチンカー「FINE(フィーネ)」。
イタリア語で「終わり」を意味する店名には、
「人生という旅の最後に、思い出の料理を出す」
という、店主・神代悠翔の思いが込められている。
彼が提供する懐かしい味は、傷心の埜乃を癒やすが……。
訪れる客に最後の晩餐を提供する不思議なキッチンカー。
そこは、人生という長い旅を終えようとする人たちとの切ない別れを優しく包み込む場所。
でも、なぜ人は、不思議とそこに導かれてしまうのか――
五年前のある悲しい事故が、人を繋ぎ奇跡を起こす……心揺さぶる愛と再生の物語!!
感涙必至のヒューマンファンタジー!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
この本のあとがきを読んでみてびっくり。この本はいぬじゅんさんの「旅」シリーズの第2弾なんですね。私は第1弾を読んでいないのでそちらも読みたいです。個人的に大好きな連作短編集ですごく読みやすく感じました。もても温かく楽しんで読むことが出来た1冊でした。
Posted by ブクログ
初めて手にした。こうして新しい作者にたどり着くことが1番嬉しい いぬじゅんさんの名前はインパクトのある忘れられないのであーる、携帯小説と思いきや最近では文庫本コーナーに平積みしてる=それで知ったって事。ゆうとが出過ぎずあくまで5人の主人公の話で、文章終わりに⇨ゆうとのパターンが腑に落ちて読みやすい。変な誰が亡くなるのだろうかに走らず、あと渚の心臓が止まる=死ぬ訳ではないのも、なるほどですね。感涙にむせびはしないけど、無人駅で君を待っているは読みたいかな
Posted by ブクログ
最後の晩餐。
病気や老衰であれば
最後の時はそろそろかもしれないって
予測出来ることもあるかもしれないけど
最後の食事は中々難しい気がする。
しかも
思い出深い料理は特に難しい。
だから
最後の晩餐がいつなのか
食べたい料理が分かって
それを食べられたらどれだけ幸せだろう。
当事者からしたら
最後の晩餐=死の宣告
だから苦しい時間なのかもしれないけど
それでも覚悟を決められたり
最後に素直になれるのなら
悪いことばかりでもないのかなぁ。
現実は
最後の晩餐がいつなのか分からないから
美味しいものを沢山食べたい!
Posted by ブクログ
人生最後に何を食べたいですか。
最後に食べたいものを出してくれるキッチンカー「FINE」
物語は5人の主人公ごとに書かれている。
死を目前にした5人それぞれが ふらりと訪れてしまうそのキッチンカー。
店主は、その人が最後に食べたいものが見えるという…。
章を追うごとに その5人と店主との接点が少しづつ明らかになっていく。
死を受け入れるのは容易なことではない。
まして身内の死はたくさんの時間を経てもなお、
心はその時のまま時間だけが過ぎていくもの。
そして自分の人生の終わりは なおさら。
自分という人間は 記憶と食でできているようなものだから、
最後に食べる食事が、記憶をよみがえらせ、
生きてこれたことへの感謝が涙となってあふれ出す。
そんな風に キッチンカー「FINE」は 旅立つ者と看守る人との
最後の晩餐を通して記憶と記憶をつないでいる。
悔いのない最後のために。。。
Posted by ブクログ
登場人物とかそれぞれの内容はすき。読みやすいし、感情の描写が繊細でそこもよい。ただ、何でキッチンカーで食事しても埜乃が生きていたのか、そこは分からずモヤモヤ。
Posted by ブクログ
予想よりファンタジー寄りの話だった。
連作短編集。
静岡県を横断する列車事故に巻き込まれた人々と、もうすぐ亡くなる人に人生最後の食事を出すキッチンカーの物語。
2話目の主人公雪音が結局死んでしまったのがショックで読み進めるのが少し辛くなってしまった。
各話の主人公の境遇を困難にするためか、わかり合えない家族の話が多い。
文章は読みやすく、事故になったけど、現行の東海道線より北側を走っていると思われる列車にも乗ってみたい。