西原理恵子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ兄のがんちゃんはアメリカ留学へ。そして妹のぴよちゃんは反抗期に突入し、母娘つんつかバトルの第12巻です。
娘さんの反抗に対する、
「のびのび反抗していてうれしい これも一瞬でおわっちゃうんだろーなー」
の一言や、最後のお話の、
「なんとなく言い忘れてるってことはたくさんある」
以下に、母親から、同じ性別を持つ自分とは別の人間であるわが子への万感の思いが詰まっています。
そんな娘さんのお話や、留学後の息子さんの成長話に子猫のもらい手探しのお話など、心温まるホームドラマなエピソードの合間に、
「ケシゴムカスで作った友達鈴木君」
「BL日華事変」
など破壊力抜群のネタが紛れ込んでいるのが、ああ、『毎 -
Posted by ブクログ
毎度毎度泣かされるんである。わかっているのに、なんでだろ。小さかった頃の二人が出てくるともうダメだ。
「あれ?きのうあんなに小さかったのに 夢をみてるみたいだ」 ううっ。
私もサイバラと同じく「役に立たない心配をする歳に」なり、親とはどこまでもどこまでも心配をする人のことを言うのだと知る。
がんちゃんが留学先でもらったすばらしい成績表を、ばあちゃんが「何回も何回も見ていた」というコマにもしみるものがある。
大人になりつつある娘さんへの言葉は、「王子様を待たないで幸せは自分で取りに行ってください」。ほんと、そうだね。ただ、マイペースで我が道を行く私の娘には「世の中には『王子様』っていうもの -
Posted by ブクログ
もうフォロワーはいらない、「無頼派」はサイバラだけで十分だ――誰の発言だったか失念したが、そんな言葉を聞いたことがある。本書はサイバラさんの作品のなかでもとりわけ「無頼派」色が強く、学生の頃「元祖・無頼派」坂口安吾にハマっていた僕は、どこか懐かしさを覚えながらページをめくっていた。
「脱税できるかな」の税金闘争は安吾のそれ(「負ケラレマセン勝ツマデハ」)を彷彿とさせ、「ホステスできるかな」をはじめとするルポは現代版「安吾巷談」といった趣だ。
僕はこの人が描く、野放図な日常と、誰もいない真っ青な海が好きだ。無頼派のフィルターを通すとき、今ここにある生ゴミ臭い現実は、容赦なく酷薄なユーモアに満